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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

それでも、アイシテル 6 (R-18)

Posted by 碧井 漪 on   4 

それでも、アイシテル6-1

もっと、もっと、ん・・・あ、ああん、この感覚、


久しぶりに感じるとってもあったかくて、どくん、どくんって、カラダの奥に流れ込んで来る、生きてるって強くカンジる時。


あなたが、今も・・・私を愛してるって、想ってくれている証拠だって思ってもいいですか?


私だけに注いでくれる、あなたの遺伝子を含んだ物質。


私だけに許された行為ですよね・・・あなたが私を認めて、ココロに受け入れてくれていると信じられる瞬間。


私だけにアナタの全部をクダサイ。


ココロもカラダも、全部、アナタをウケトメタイノ・・・モット、クダサイ・・・


どくんどくんって、もっと、サイゴまで、


私だけに・・・それを許して欲しいです。










「イ・・・ったよ・・・」


荒い息を繰り返しながら瑞樹は、ああ、ごめん、と思っていた。


「はい・・・」と返事をした陽芽野がどう思っているのか、とても気になる。


しかし、僕はすでにそれを考えていられる余裕は無くなっていた。


君の中にゼンブ吐き出して満足した結果、

心臓がバクバクと激しく打ち続けて止まらない状態に陥った僕には、

息苦しさととてつもない倦怠感が襲い来て、

君の体のナカから引き抜いてお互いを拭った後、

僕は、チカラの抜けきった抜け殻になったこのカラダをベッドの上に情けなく倒れ込ませた。


あー・・・酸素が欲しい。しかしそれよりも。


「はぁ・・・はぁ・・・だけど、本当に、中に出して大丈夫だったの?」


万が一って事はないのかな?


「はい・・・生理が終わったばかりだったので、多分大丈夫・・・です。」


君は仰向けの姿勢でお腹に手を当てたまま、ぼうっと天井を見ていると思ったら、指で目尻を拭う仕草をした。


中で、しかも・・・避妊しないで、君のアタタカイカラダの内の感覚をダイレクトに味わった上に、僕の吐き出したものを君のカラダの中に注ぎ込める事は、

この世で僕だけに許されている。


守りたいのに、それに反している君への行為。


君を穢して従属させたようなその背徳感に、少しだけ酔いしれる。


そうした事は過去に何度あったかなって数えると、

光樹と夢野と、最低二回はしていて、でもそれだけではなかったと思うから、10回、いや、もっと少ない・・・?


はぁっ、はぁっと過呼吸気味になってしまった瑞樹に気付いた陽芽野は心配になり、

急いで自身でくちづけて、ゆっくり息を吹き込んだ。

ん・・・ふぅ、ふぅっ・・・


ああ、本当に君は、こんな情けない僕に対していつもやさしい。


しかし君のやさしさは僕だけに与えられるものではないな、

だから独占出来ない口惜しさからやきもちを妬くんだな。


「大丈夫だよ・・・陽芽野。」


ふうっと一度ゆっくり息を吐いた瑞樹に、

陽芽野は「本当に大丈夫ですか?」と訊いた。


「ありがとう、陽芽野、大丈夫・・・」


心臓が痛い程にバクバクと激しく波打っている。

ふうっ、と息を吐いた僕は、こんな状態になった事が情けなくてとても恥ずかしかった。


「もっと呼んで、瑞樹さんに、陽芽野って呼ばれたいです。」


「え?」


「ずっと、君とか、おかあさんとか、あまり名前で呼ばれなくなってしまったので、寂しいです。」


「そう、言われても。」


子ども達の前では君だって僕の事を”おとうさん”と呼ぶのに。


「瑞樹さん。」


ねだる陽芽野に瑞樹は改まって呼ぶのは恥ずかしいなと思いながらも、二人きりだからと、

「陽芽野・・・これでいい?」としばらく口にはしていなかったが、最も愛しい名前を呼んだ。


「もう一度、キスして・・・」


「うん、陽芽野。」


僕に甘えてくれる君は再び僕を蕩かせて、僕はまたキリのない愛しさに襲われて、全身に鳥肌が立ってしまう。


美しい君とベッドの上で裸で抱き合ってキスをした。


もう若くないのに、

だけど今夜は、昔に戻ったみたいに離れたくない。


君も僕も体中熱くて、

そのキリのない、終わらないと錯覚出来る愛を強く胸に刻むようにカンジられる夜になった事は間違いなかった。








君と結ばれて、温かい家庭を築き、

穏やかな愛に包まれてしあわせを感じているのに、

それでもまだ君にこんなにも激しく愛して欲しいとねだってしまう僕は、

いつか君に鬱陶しいと思われると思って、

自然と自分の気持ちを隠し、我慢をしていたようだ。


子どもが生まれてからは、僕だけの君ではなくて、

母として、そして妻としても頑張ってくれている君に、

簡単に甘えられないでいた気がする。


本当はもっとこうして甘えてベタベタとくっつきたかったけれど、

それは年々子どもっぽくなって行く僕と、

逞しく母に、大人になって行く君との差を開かせるようで出来なかったと、今はっきり解った。


「愛してる」


「好きだ」


その言葉は今まで何度も言って来て、

ねだらなくなった君は、今更わざわざ僕に言われても、

何とも思わない言葉になっていると考えたら、

余計に僕からはきっかけもないから自発的には言えず、

そしてそれを言ってしまったら僕は君に甘えたくなるだろうという考えに辿り着いたら、

みっともないから絶対にこの口から零さない方が良いと思っていた。


「愛してます。」

ベッドランプに照らされた、白い肌がオレンジ色の光に染まっている君の肩を、

そっと伸ばした僕の手で包んだ時、君がぽつりと言った。


嘘かな・・・社交辞令みたいに思える情事の後の言葉。


だけど嬉しいものだと思った僕は、

「愛してる、僕も。」と応えてしまっていた。


すると君は涙で滲ませた黒い瞳からボロボロと大粒の涙を流した。


「どうしたの?」そのしずくを親指で掬うと、君は僕の胸に縋り付いた。


「そうやって、あなたが言ってくれる事は、もうないかもしれないと思っていましたから・・・」


「そうやって・・・って?」


いつもは温かい君の背中に手のひらを当てると、少し冷たくなっていて、僕は慌てて布団を引き上げて君の体を包んだ。


「愛してるとは、思っていないのかもしれないと考えていました。仕方なく私と一緒に暮らしているのかと思っていました。」


「仕方なく?そんな事、僕がいつ言った?」


「ほら、またイライラしてます・・・私と話すと面白くないのかといつも悲しくなって、何も言えなくなって私、辛かったです。」


「そんな・・・!そんな事は思ってないよ。だけど今まで君は辛いなんて一言も・・・」


「言えません。言ったらあなたをまた怒らせてしまうから。」


「怒ってないよ。」


「さっきも、日本での事を、注意された私がいけないのですけれど、でも本当は悲しかったです。」


瑞樹の胸に顔を埋めて話している陽芽野の表情は見えなかった。


「そんなに嫌な思いをさせる僕と一緒に暮らす君が可哀相になって来た・・・」


「えっ?それって、まさか、一緒に暮らさない・・・離婚するって・・・意味ですか?」


「離婚?ああ・・・離婚したら僕は」


「嫌です。離婚なんて絶対にしたくありません。」


ばっ、と陽芽野が顔を上げて訴えた。


「こんな僕と暮らしたいの?」


「はい!瑞樹さんとずっとずっと一緒に居たいです。」


くす・・・と瑞樹は笑ったと思った陽芽野は、

それが笑っているのではなくて泣いていると気が付いて、驚いた。


ぐすっ、瑞樹は涙を拭いながら、

「僕は、君と別れる事になったら死んでしまうよ。」と言った。


え・・・?


いつもてきぱきと卒なく何でもこなしてしまう瑞樹さんが、

子ども達より子どもみたいな様子で泣いているなんて、

とても信じられない、と陽芽野は薄暗い中で目を擦った。


「愛してる、愛してる・・・陽芽野を愛してる。だから君と離れる事を考えるのが一番怖いんだよ。」

ぐすっと鼻を啜る音を立てて縋り付いて来る瑞樹を抱きしめた陽芽野は、


「安心して下さい。絶対に別れませんから。死ぬ時もあなたに付いて行きます。」

と瑞樹に告げた。


良かった。


私があなたに必要とされていて良かった。


陽芽野は安心した。


そしていつもとは真逆の、グダグダになった瑞樹の姿に驚きながらも、

でも、そんな風に弱いところを私に見せてくれるあなたが一番愛おしいです、

と瑞樹を包んでいるのと同じ安らぎに陽芽野も包まれていた。



それでも、アイシテル6



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    碧井 漪

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    4 Comments

    says..."管理人のみ閲覧できます"
    このコメントは管理人のみ閲覧できます
    2014.09.20 23:54 | | # [edit]
    エロnami says..."匿名様 ありがとうございます。"
    はい、そうです(//▽//)そして次回ベタな展開の最終話。


    タダノエロシリーズもやっと終わります。


    ゆるく書いているエロの方が人気があるという事は、エロnamiの方が楽しめるφ(^^;)?みたい。


    今夜は予約で不人気の「とてもかくても」です。


    自分が聞いたのは20歳差とか。


    詳しく書きたいですが、盛り上がりに欠ける最終話が更に目も当てられない状態になってしまいそうなので、

    お見通しな匿名様には本編でお楽しみいただけたらいいなと思います。


    そして、光樹こうめのライバルメガネっ娘ちゃんは、

    名前の似ているK.Kさんの娘に決定しようと思います。メガネ着用もふくよかなところもお母さん譲りでいいかなと・・・(もうJr.達集合の小説にしようカナ・・・桜志麻さんとか武岡さんとか三宅さんとかヨメを貰えていたらアッキーとヨシさんの子どもとか。だけど集合って程人数はいないですね・・・)

    最終話はまだ直している最中ですので、もう少しお時間下さい。ありがとうございます。
    2014.09.21 21:49 | URL | #- [edit]
    says..."管理人のみ閲覧できます"
    このコメントは管理人のみ閲覧できます
    2014.10.01 08:41 | | # [edit]
    碧井 漪 says..."匿名さま ありがとうございます。"
    そうです。茉莉香です。


    武岡家の娘は茉莉香と年が離れているので、出せるとしたら、ヨシ家(確か早川さん^^;)なら学年が同じに出来るかも。

    単独の桜志麻家はコラボしてないのですが、繭香の姉があやと会ってますよね(^^)コネタが好きなので、ちょこちょこ出て来てすみません。

    ちなみに、暁と星の鹿取さんは、桜志麻家を辞めて賓海家にやって来たという鹿取さんで、鯉のカトリーヌの名前の由来になった方・・・とは誰も気付いていらっしゃらないですよね。


    よーし!勝吉亭を継ぐ男、「相違相恋」で出しましょう。予定のヒトが居たので、その人を早川くんにします。

    いつもアイデアを閃かせていただけるコメント、ありがとうございますm(_ _)m後はガンバって書くだけですねφ(^^;)うわぁ~・・・
    2014.10.01 22:20 | URL | #- [edit]

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