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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

甘すぎる感情 173

Posted by 碧井 漪 on  

野島先輩の手元のバッグから取り出すのはナイフか毒薬であってもおかしくないような雰囲気の中、一体いつから、俺は彼女に憎まれて居たのだろう?と今までの事を振り返った。


「やあね、冗談よ。ふふっ、快人くんの冷や汗、貴重。」


“一緒に死んであげようか”と言ったのを翻した先輩が、バッグから取り出して俺の首筋に突き付けたのは、ナイフではなくてハンカチだった。それで俺の汗を拭った。


何を考えて居るのか分からない。


君もそうだけど、先輩はもっとだ。


俺に他人の心が分からないのは、幼い頃の記憶がないせいだろうか。


プチン、プチンとシャツのボタンを外す音にハッとした。


先輩は俺のパジャマのボタンを全て外した。


「着替えましょう?」


「それは一人で出来るので、部屋を出て貰えますか?」


しかし先輩は、俺の要求を聞かなかった。


「やりたくない事は、嫌だって言っていいのよ?」やさしい声、甘い言葉、だからこそどこへ誘導されるのかと警戒する。


「会話がかみ合ってません。一体何が言いたいんですか?」苦笑いして、開けた部分を閉じた。


先輩は立ち上がり、熱を無くしたような目で俺を見下ろしながら放った。


「死ぬまで我慢して続ける意味ってあるの?」


「何の事・・・・・・ですか?」


「一度くらい、本音ぶつけてみてもいいと思うよ?ダイニングで待ってる。」


先輩は部屋を出て行った。



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