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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

縺曖 700

Posted by 碧井 漪 on  

壊れた携帯電話をスマートフォンに買い替える日の朝、張り切る姉とは裏腹に、父は不機嫌そうに溜め息を繰り返した。


夏休みに友達の家に泊まり、携帯を壊し、家を訪ねた恋人と父が鉢合わせして、僕は遊び歩いて勉強して居ないと父に誤解され、近々予備校に通う事になるという。




その代わり、壊れた携帯電話をスマートフォンに買い替えるとか。欲しい訳では無い。


携帯電話が壊れなかったらこんな事にはならなかったと思うと、僕の方が溜め息を吐きたかったが、父に気付かれたら、ただでは済まないから我慢する。


携帯電話でやり取りするのは、家族と皇くん、青維ちゃんだけだ。


でも、通話ではなくメールが多いし、交換日記もして居るから、あまり必要ない・・・けれど、メールは便利で、僕からというより、二人から送られて来るメールをいつでも受け取れるようにはしておきたい。


僕は発信しなくても、受信はしたい。どちらかの機能しかない機械なんてないけれど、どちらかを選ぶなら受信の方だ。


今まで僕が使って居た携帯電話を持って居るのは、高校生の中では僕くらいだと姉に言われた。


折り畳みの携帯電話、フィーチャーフォン、ガラパゴスケータイ、通称ガラケーと呼ばれるそれは、確か母と同じ頃に持たされた記憶がある。


毎日学校へ持って行く僕の携帯電話とは違って、母のは疵(きず)もなく綺麗だった。


僕が薄いグレーで、母は薄いピンク、型番が同じかどうかは分からないけれど、よく似たボタンの配置だった。



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