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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

縺曖 502

Posted by 碧井 漪 on  

そして僕は、

何があったのかとの君の問いを無視出来ないと、

「イサダさんに振られちゃった。」と答えた。


「えっ?どういう事?」


「よく分からないけれど、帰り道、急にイサダさんが”ありがとうございました。さようなら”って、一人で走って帰ってしまったんだ。」


「一人で?何で?」

「分からない・・・」


「伸長くん、彼女を怒らせるような事、何か言った?」


「ええと・・・うーんと・・・」


心当たりはない。ないから駄目という事なら、僕のせいに違いないのだろう。


原因は分からないけれど、イサダさんが怒って帰ってしまったのは僕のせい・・・だと思う。


あっ、そうだ!


「おでこ、ぶつけたからかも!」


「おでこぶつけた?何それ・・・」皇くんは眉を顰め、首を傾げた。


「帰り道でゴチーンとぶつかった。」


「だから何で?」


「えっと、僕の後ろから自転車が走って来て、それに押されてよろけた僕が、イサダさんに突っ込んでしまい、その時おでことおでこがゴチーンと・・・」


はあっ、と皇くんの大きな溜め息が聞こえた。


それだけで悲しくなる。言葉は無くても。


“情けない僕”を肯定されて居るかのようで。


それが例えば姉だったり両親だったり、先生、同級生等々だったら、多分悲しくない。


好きな人だからだ。皇くんが特別な人だからだ。溜め息を吐かれて悲しく思うのは。


よく思われないなら、せめて悪く思われたくないと、心のどこかで願って居るからなのか。


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碧井 漪

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