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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

先輩の好きにしていいですよ? -女子大生Mの恋愛事情- 57

Posted by 碧井 漪 on  

夢野はゆうべの別人のような快人に惚れてしまっていた。

だが、今朝の快人は全く憶えていない上、ゆうべとは別人のよう。

────二重人格って事?先輩の裏人格の人を好きになっちゃったら、どうすればいいの?

体は快人、けれど心は────「誰?ゆうべの人は誰なんだろう?」

夢野がバスルームから出ると、脱衣籠の中に夢野の服が畳まれていた。

快人がしてくれたのだろう。普段は真面目で几帳面、女性に対して紳士な快人。

けれど夢野が好きになってしまったのは、それと正反対の快人。

「先輩だけど、先輩じゃない人、か・・・」

恋した相手は、一晩限り。

もう一度会いたいと思った。普段のおとなしくて善人な快人より、野性的で奔放な快人に。



────でも、それは難しそう・・・・・・

着替えた夢野は鏡を覗き込んだ。昨日より自信の無い顔に見える。

しかし夢野は分かっていた。今までのは”自信”なんてものではなかったと。実はそれは”自信”に見えていた”無知”であったと、今の夢野にはよく分かっていた。

だから快人の待つベッドルームへ行くのには勇気が要った。

────何も知らなかった自分。知ったから広がった世界。けれど、そこで知った新たな悦びは、決して私をしあわせに浸らせるだけのものではなかった。恋も愛も要らないって人は多分、こんな気分になった事がある事なんだわ・・・手に入らない物を欲しがってしまう愚かな人間に自分もなってしまったとショックを受けながら。

大和への恋は恋であったけれど、初めから諦めている場所からの恋だった。届かないのが当たり前。誰に知られても、届かない叶わないと言われるだけの、アイドルに恋するような憧れ。

けれど、快人への恋は違った。いくら探しても、諦める要素を見つけられない。

────同じ大学の先輩、お互い独身で恋人もいない、好きな人も・・・・・・

そこで夢野はあれっ?と思った。

夢野は今までずっと、快人に”好きな人”はいないと考えていた。しかし、もしも夢野のように快人も”叶わぬ恋”をしていたとしたら、誰かを”好き”でいたとしたら・・・・・・ゆうべの夢野との行為は無かった事にしたいだろう。

「ゆうべの事は、無かった事にしたい、じゃあ、その為には、私が・・・・」気の無い振りをしないとならない。

中々決心のつかない夢野の様子を、快人が見に来た。

「松田、どう?支度出来た?」

「あ、はい・・・」

「ちょっと聞きたい事があるんだけど。」


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碧井 漪

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