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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

縺曖 470

Posted by 碧井 漪 on  

「ああ、そう。」


僕を連れて来ておいて、急に小西さんが僕の事などどうでもよくなってしまったのは、彼、やっくんのせいだろうか────なんて考えながら、ジロジロと僕を品定めするようなやっくんの視線に少し怯えつつ、黙って待って居た。


「白岸くん?」


彼は僕の名前を間違えずに読んだ。


「はい。」短く返事をした僕に、彼は訊いた。


「一年の勇田青維とはどうなってんの?」


唐突だったけれど、その内容の質問を受ける事は想定内だった僕は、“付き合う”事になったのをどうやって彼らに伝えようか考えた。


「違うって、まだそこまでは・・・」と言ったのは小西さんだった。


「え?違うの?じゃあ遊び?」


180センチはあろうかという大柄なやっくんは、見下ろす視線の先を小西さんから僕に移した。それを体にぐるぐる巻きつけられたように錯覚する僕は、まるで彼の作る視線の檻の中に囚われてしまったようになった。


しかし嫌では無かった。クラスメイト達から向けられた視線とはまた種類の違う、たった一つだけの、護られて居るかのような不思議な安心感を僕の中に齎した。


その安心感の正体は何か分からなかったが、体はポカポカと温かく、心臓もドキドキした。


それから、彼の真っ直ぐな視線に、僕がそうなって居る事を見透かされてしまうのではないかと、恥ずかしさも湧き上がって来た。


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碧井 漪

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