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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

縺曖 468

Posted by 碧井 漪 on  

その女子は、黙って階段を下りた。


僕もついて行くと、一階の渡り廊下で女子は足を止めた。


校舎と校舎を繋ぐ渡り廊下は一回の部分だけ外廊下となり、中庭や駐車場に続いて居た。

そうだ、と思った僕は、急いで女子の上履きの色を見た。


僕と同じ赤い色のつま先だった────と、いう事は二年、同級生だった。

同い年と分かって少しだけホッとしたのも束の間、回れ右をして僕と向かい合った女子は、上履きに書かれ文字から”小西”さんだと分かった。


小西さん・・・しかし、面識はなかったと思う。出身中学校も同じではないし、昨年同じクラスでもなく、図書委員にも小西さんは居なかったと思う。


僕が忘れて居るだけで、小西さんは僕を憶えて居るとか?


僕と変わらぬ身長の、すらりとしたショートカットの彼女は清潔感があり、そして隙が無く、一度会ったら忘れられないと思う人だった。


短めのスカートから覗く両脚は誰かに似て居る・・・あっ!と思った時、

「朱音ー!」と北校舎の渡り廊下の入口からパタパタと足音を響かせ、男子生徒が走って来た。


「遅い!」


「悪い悪い、ほらこれやるから。」


そう言って彼は小西さんの首筋に、少し汗を掻いたペットボトルを押し当てた。


「ひゃっ!冷たいなあ、もう!」大きな目を丸くして、小西さんは首筋に当てられたペットボトルを掴んだ。


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碧井 漪

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