FC2ブログ

sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

縺曖 196

Posted by 碧井 漪 on  


にほんブログ村 BL小説


「敵わないんだよ、賢さんにはさー。」


「なにがー?」


「色々ー!」


「皇くんは皇くんだよー。」


「・・・・・・何それ。」


キー、キイッ・・・


皇のブランコが止まった。

気付いた伸長もブランコを漕ぐのを止めた。


しかしすぐには止まらなかった。


振り幅が小さくなり、ブランコが止まるのを待つ間中、伸長は、真っ直ぐ向けられる皇の目をずっと見ていた。


本当は少し怖くて視線を逸らしたかったけれど、それをしたら皇が不安になるかもしれないと、伸長は頑張った。


「俺は俺って、何が?」


「全部。皇くんは、今、自分の意志でこうしてる。小説を書いたのも、BL小説を読まないのも、賢さんに敵わないと思っているのも、皇くんだよ。」


「だから、どういう意味?」


「今は敵わないと思っている人にも、いつか追い付いたり追い越したりする日が来ると思う。でも、時を重ねて成長しても、僕は、僕の好きな皇くんのままで居て欲しい。」


「え・・・?」


「皇くんと居ると楽しい。皇くんと一緒に居る時、僕は嫌いだった自分の事も好きになれる。だから、皇くんに会えなかった時、僕はまた自分を嫌いになっていた。」


「好きって、なんだ、そういう意味・・・それで、今はどうなの?俺と会ってる今の伸長くんは好き?」


「好きだよ。皇くんのおかげ。」


「それなら俺も分かる気がする。俺も、伸長くんと居る時の自分、嫌いじゃない。」


「え?今、嫌い・・・って言った?」


「違う!伸長くんと居るの、好きだって言ったの!」


皇に"好き"と言われた伸長の心臓は、どくん、と大きく跳ねた。


「え、あ、ははっ、そう。嬉しいなぁ。そんな事言われたの、僕初めてだよ。」


「俺も。俺は俺だって言われて、それが別のヤツの言葉だったら素直に聞けなかっただろうけど、伸長くんだと、うん、そうかって思う。」


「僕も、そうかも。」


「そっか。似てるかもね、俺達。」


皇くんに”似てる”と言われて、胸の奥が擽ったくなった。


僕の友達・・・初めての親友。


皇くん、大好きだよ。とっても、好きなんだ。


関連記事
碧井 漪

Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit, sed do eiusmod tempor incididunt ut labore et dolore magna aliqua. Ut enim ad minim veniam, quis nostrud exercitation.

該当の記事は見つかりませんでした。