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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

縺曖 195

Posted by 碧井 漪 on  

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生憎、公園のベンチはさっきまでの雨で湿っていて、まだ当分座れそうになかった。


他にあるのは滑り台と砂場、そしてブランコだけだった。


ブランコも勿論、雨で濡れて乗れない状態だった。


誘ったはいいけれど、どうしよう・・・と伸長が考え始めた時、


「伸長くん、こっち。」と皇がブランコを指差し、歩き始めた。

「え?でもブランコも濡れてて。」


「こうすれば、濡れないよ。」


皇は二基ある内の一つのブランコの鎖を両手に握り、濡れたボード面に片足を掛けると、前に弧を描きながら、もう片方の足もボードに揃えて乗せた。


そうか、立って乗ればお尻が濡れない。


ブランコを立って漕ぐ皇を見ながら、隣のブランコに辿り着いた伸長も、皇と同じようにブランコを両手でしっかりと握り、片足を掛け、動くボードの上で両足を揃えた。


キーコーキーコーキーコ・・・


皇が前に行くと、伸長が後ろに下がった。


今度は逆、とタイミングが合わない。


お互い少し漕ぐスピードを緩めると、今度は止まりそうになり、二人が見合わせる顔はお互いに笑いを堪える可笑しな顔になった。


「なんかさー、敵わなくてさー。」


キーコキーコと繰り返すブランコの音に負けない声を、皇は前を向いたまま張り上げた。


「敵わないってー?」


伸長は恥ずかしさを覚えながらも、皇と同じくブランコを漕ぎながら声を張り上げた。




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碧井 漪

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