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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

君へ送れない僕の手紙

Posted by 碧井 漪 on  

君へ送れない僕の手紙
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君が笑っていた僕の心の病み





同じものに君が苦しめられていると



人づてに聞いた







僕には何も知られたくないと


君が


願っているとも



僕は


君の


気持ちが解ると思い込んでいるから


何か


力になりたいと思うけれども


君が望まないから


思うだけにしている




『そっとしといて』



君は


昔から僕より器用だった


怒られるのはいつも僕の方だった



要領の良い子だと言われた君が


要領の悪い僕を


羨ましいと思っているとは


少しも考えた事が無かった




君は今でも


僕を馬鹿にしているに違いないと考えていた





広い外の世界が好きだった君は





狭い籠の中で怯えている




駄目な僕は


君の虚勢に気付けなかった


だから


君より駄目なんだね





君を傷付けたものの中に


僕の無神経さがあったのではないかと


今頃になって思い


反省しても遅いけれど





僕は


君より頭が悪くて


君より不器用で


君より要領の悪い人間


それは君もよく知っている事






昔から誇り高い君は


人に弱味を見せない事を


僕も解っている





でもね


僕はいつでも


君を助けられるのなら


頑張れるよ




頭が悪くて不器用で要領の悪い奴に何が出来るのかと笑ってもいい




君が思い出しもしないくらい役に立たない僕でも


君を案じている





君が


僕でなくても


他の誰かに助けを求める事を


恰好悪いと思わないでくれるなら


君は


楽になれる





悪いのは君じゃない


すべて


僕のせいにしてもいいから


君は


今の君を責めないで


素直になって


人に甘えて欲しいと


僕は願う




悪いのは


君じゃないから





僕が馬鹿だという事を


君がいつまでも憶えているのなら


僕以外の誰かを頼る事は恥ずかしい事ではないという事を


忘れないで欲しいよ




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碧井 漪

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