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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

縺曖 8

Posted by 碧井 漪 on  

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「迷惑だなんてとんでもない!帯が付いてて、全部新品ですから、ただで頂くのは勿体ないって意味ですよ!」


「いや、要らないから持って来たんです。」


「ああ、そうか、そうだった・・・えっと、じゃあ、先生にも見せていいですか?」


「先生って?」


「司書の副岡先生です。今僕は、先生に男性同士の恋愛小説の本を借りて読んでいる所なんです。」


誤解させてしまったと伸長は反省し、迷惑ではない事を皇に伝えようと必死だった。


「男性同士って・・・BL小説?」


「そうです。別の作家さんの本ですが。」


「へー・・・こういうの読むのって女だけかと思ってましたけど、男も読むんですね。」


藤野くんは副岡先生がBL小説を読む事についてはすんなり受け入れられるんだ・・・女性が男性同士の恋愛に理解を示す事に、違和感を覚えない人なんだな。


この本を読めば、僕もそれを理解出来るという事か。


「読まず嫌いはしないようにしているんです。」


「読まず嫌い?変わってますね、シロキシ先輩って。」


少し笑った藤野くんの『シロキシ先輩』という声が、僕の中に『白騎士先輩』と響いた。


本当に異国の皇子みたいな涼しい顔をして、だけど笑うとあどけなさが混じって、男の子なのに、女の子と話している時のようにどきりとする。


こんな風に誰かと話すのは久しぶりだ。


中学の時も、仲の良い同級生男子は学年に一人二人だった。それもクラスが離れると話す事も無くなった。


そして、同年代の男子と本について話したのは、今日が初めてかもしれない。


この本を先に読んだ藤野くんと、感想を話せたら楽しいだろうな。


わくわくしながら伸長は皇に訊いた。


「藤野くん、全部読んでみて如何でした?」


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碧井 漪

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