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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

縺曖 7

Posted by 碧井 漪 on  

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ええと・・・と伸長が言おうとする前に、

「やっぱりそうですよね。」と皇が肩を落とした。


「・・・・・・」


言葉が見つからない伸長の前で、皇はカウンター上の文庫本を紙袋に戻し始めた。


ドサッ、バサッ、副岡先生が個人的に好みそうな本達が、どんどん紙袋に戻されて行く。


先生にこれを見せたら、読みたいと言うかもしれない。そして僕も・・・重版される程人気のあるシリーズ本を読んでみたいと思った。


「あのっ、藤野くん。この本を僕個人に貸して貰えませんか?」


「え・・・個人的に?」


「読んでみたいんです。」


「読むって、先輩がこれを?」


「はい。」


「理由は?」


「理由・・・?」


「女性向けですよ?先輩が読むような本だとは思えません。ああ・・・こんな本を書いてる従兄弟をバカにしたいとか?」


「こんな本?いくら従兄弟でも、作家を馬鹿にするのは頂けません。この世には沢山の言葉があります。それを一つ一つ丁寧に紡いで、物語を完成させる人は素晴らしいと僕は思います。」


「確かに、俺もそう思います・・・けど、この本、全部読んでもそう思えるなら、図書室に置いて貰わなくてもいいです。」


「どういう事ですか?」


「もしも気に入って頂けたなら、この本全部、先輩に差し上げます。」


「ええっ!そんな・・・これを全部?頂けませんよ。」


伸長は顔の横に両手を開き、首を振った。


「まぁ、迷惑ですよね。」


肩を下げた皇は、息を吐きながら目を伏せた。

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碧井 漪

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