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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

縺曖 6

Posted by 碧井 漪 on  

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恋愛、恋、愛、ラブ


「拾ってくれて、ありがとう・・・」


「いえ、先輩。」


センパイ。


初めてではないが、男子生徒から先輩と呼ばれた記憶があまりなかった為、ドキリとした。


「・・・・・・」


「シロキシ先輩、ですか?」


赤のつま先、黒いペンで白岸と書かれた上履きの文字を見て、藤野くんはそう言ったのだろう。


「そう。時々シラキシと間違われる。」


「シロキシ、カッコイイ名前ですね。」


お世辞でも名前をかっこいいと言われた事などなかった。名字だからだろう。名前はからかいの対象でしかない、自己紹介も出来れば避けたくなる名前だ。


伸長は上着のポケットから出した生徒手帳を藤野に見せた。


「全然カッコ良くない名前ですよ。ほら、読めないでしょう?」


「シン・・・いや、ノブ、ナガさん?」


「正解。」


「いい名前じゃないですか。お父さんが付けたんですか?」


「いや、祖父が候補を挙げて、その中から選んだらしいです。」


「へぇー、すごいですね。」


どこが、と言いそうになったけれど、素直な笑顔を見せる少年に、実はその名前の候補は、戦国武将の名前の読みばかりだったと両親に聞かされた裏話を打ち明けられなかった。


他には、英良、維衛靖、進厳とか・・・


「それで、この本はどの棚に収めたらいいですか?あっちの文庫小説の棚に」「いいえ!」


それまで穏やかだった伸長が、皇の言葉をぴしゃりと遮った。


「あ・・・どうしてですか?」


「司書の先生の許可を貰っていないので、この本を図書室へ置けるか、まだ分かりません。」


伸長は説明しながら、皇の持って来た文庫本を図書室に収めるのは難しいと考えていた。


副岡先生がBL小説本を所持しつつも図書室に置かなかった事を鑑(かんが)みると、折角だけれどこの本は・・・


「内容が内容だから・・・ですか?」


思っていた事と同じ事を皇の口から聞かされた伸長は、ドキリとした。



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碧井 漪

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