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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

縺曖 1

Posted by 碧井 漪 on  


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巷で見聞きするボーイズラブの話と言うのは、イケメンと呼ばれる線の細い女みたいな顔の男同士の設定が多い。


「あり得ない・・・そんなイケメンが男に走るとか、普通ない。」


ボソリ、僕は呟いた、高二の春。


40代後半と拝察する女性、結婚の有無は訊けていないが、愛読している本が男性同士の恋愛小説や漫画だとは、衝撃的だった。


先週末、尊敬する高校図書室司書の副岡(そえおか)先生に「何か面白くてお勧めの本はありませんか?」と訊いたところ、先生の私物だという本を貸して頂いた。それがBLというジャンル、男性同士の恋愛模様が丁寧に描かれた本だった。


家にある本を読み尽くし、図書室の図鑑や辞典以外の読み物の本は一年間で全て読破してしまった為、僕は本に、文字に飢えていた。


読まず嫌いはいけないと思い、読み進めて行く内に、性描写のあるシーンに差し掛かった。


男女の営みについての知識は小説などから何となく得ていたが、男と男のそういった行為について初めて活字と漫画絵で知らされた僕は、脳天を鈍器で殴られたような衝撃を覚えた。


読後、胸も頭もざわついた。


女性は、女性を抱かず、男性だけを好きになる男の話をどうして欲するのかが未だに理解出来ず、僕の頭の中に多くの謎を残している。


しかし、友人もいない僕は、それを誰かに訊くという事が出来ない。


身近な女性といえば、母か齢の離れた姉か副岡先生。


先生はBL傾倒者であるのだから改めて訊くまでもなく、しかし母は小説や漫画等の書籍よりドラマや映画が好きで、恋愛物であるならば男女の物語しか見ていなかったと記憶している。


残るは姉、9歳離れた姉は結婚して県外に暮らしている・・・同性愛には興味がなさそうだ。


現実に戻る為に、現在の自分のおかれた状況を再確認しよう。


ここは県立空見谷高等学校、二階の図書室。放課後の今、留守番、もとい本日当番の僕一人だ。


隣の司書室に居る筈の司書の先生は現在職員会議中で、僕は独り、貸し出しカウンター内で傷んだ本の補修作業中だ。


一年から三年まで各クラス一名選出される図書委員。


八組まであるので、計二十四名の図書委員は二名ずつ、一か月に一度は必ず当番が回って来るのを、僕は昨年に引き続き経験している真っ最中だ。


ゆえに、本日の当番は、もう一人居る。今日は、当番表を確認すると一年の女子で・・・名前は勇田(いさだ)と強そうな名字だ。


ただ、四月中旬に開かれたの初の委員会で見た印象は、大人しそうな少女だった気がする。


もし、今日一緒に当番をしていたら、誰も居ないこの時間、彼女に『BL小説についてどう思われますか?』と訊いてしまっていただろう。


彼女の答えを聞いた所で、BLに対する僕の理解が一気に深まるとは考え難いけれども。


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碧井 漪

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