FC2ブログ

sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

SとS (BL) 本当はこれで最終話にするつもりだったのに終わらなかった編 (R-18)

Posted by 碧井 漪 on  

SとSラスト2
にほんブログ村テーマ オリジナルBL小説・・・ストーリー系へ
オリジナルBL小説・・・ストーリー系



「俺の血は残さない。残すとしたら、お前にしか託さない。俺の血は、全て瞬太朗に捧げる。」


そんなに俺の血を受け継ぐ子どもを産みたいなら、産ませてやりたくもなる。


でも、叶わぬ夢をいつまでも見ているより、俺はお前と一秒も無駄に出来ない現実を生きると決めた。


くぷ、ぐぷ・・・さっきの残りで瞬太朗のナカはまだ潤っていた。


セイは指を抜いた。


「そんな・・・そう言われたらやっぱり辛い・・・セイの血を自分が途絶えさせるなんて・・・」


俺だって辛いよ。もし、お前が自分の子を抱きたいと願っていたなら、こっちへ連れて来た俺は、なんて酷い人間かと思う。


「お互い様だろ。俺達は愛し合って、結果、子孫を残せなくても、俺は一つも後悔しない。運命の相手と結ばれて、しあわせなんだ。俺には大切なお前がいる、これ以上のことは望まない。十分だ。」


「そんなこと言われたら・・・」


「何だ?後悔を飲み込んで、一人で苦しむつもりか?」


「違います。尊敬してる、から、俺は、いいど、んんっ、や、急に、指、やあああ、あ・・・んっ!」


喘ぐ瞬太朗にくちづけたセイは、両腕に抱えて開いた瞬太朗の脚の間にスッと体を割り込ませた。


そうして晒した瞬太朗の尻肉の間の窄まりに、セイの赤黒く張り詰めた先端を宛がい、紅い孔の奥へと、ゆっくり押し進めて行く。


くぷ、ぐぷ、ぐぷぷっ・・・


「ん、ああぁぅんっ・・・!」


かなり熱い、瞬太朗のナカ・・・ああ、こうやって呑み込ませて行く感覚が好きだな。


ただの俺をすんなり受け入れた瞬太朗が、丸ごと包んで、深いトコロで愛してくれるようにカンジるから。


もっとオクを突きたい。オマエノナカニモ、オレダケカンジサセタイ。


「ん、ふぅっ、んんっ・・・!」


少し強くし過ぎた。お前の若さに負けじと・・・激しくなった。


「悪い、嫌だったか?」


「嫌なんかじゃっ・・・なくてっ・・・!俺は、あなたと一緒にっ、死にますから・・・!」


死・・・


ゾクンとしたセイは、突き挿れたままの腰の動きを一度止めてしまった。


「そこは生きますから、だろ。」


「セイのいない世界で生きられない。」


それは、俺のセリフだよ―――瞬太朗の居ない世界で生きろなんて俺に命じるな。


「もしも俺が先に死んだ場合、後を追うのは許さない。俺を想いながら生きてくれないと、俺は浮かばれないよ?息子として、立派に生きてくれ。」


「ぐすっ、わかりました。生きます。」


良かった―――瞬太朗には俺より先に死んで欲しくない。だってまだ若いんだから。


「とりあえず、先にコッチ、イカそうな?」滾って硬くなって、欲しいと涎を溢れさせてる。


愛おしいよ。俺を求めるお前だけが何よりも。


瞬太朗のカラダのオクを突きながら、セイは瞬太朗の張り詰めたモノを手で扱いた。


「う、あ、やっ!ずるい、待って、やぁっ・・・!また、先に出ちゃうぅ・・・っ!」


「ただし、俺が先にイッたら、お前に後は追わせないけど、お前が先にイッたら、俺はお前の後を追うから。」


それ位はいいだろ?


俺は、お前の命を誕生させる使命を背負って生まれて来たんだ。その役目を果たした俺は、十分生きた。


「え、え、え・・・?今、なん・・・っ、うぅ・・・うっあっ・・・!」


「瞬太朗の居ない世界で、俺に生きる事を強制するものは何もないから。」


「えい・・・がっ、があるんっ・・・!やめ、ダメ、はぁ・・・っ・・・!」


「俺も、もうイク。映画より俺をしあわせにしてくれるお前が俺の・・・」


「・・・え?今、なんて・・・?」


「すべて。」













すべて―――


スクリーンの中の作られた言葉より、甘くて夢のようだけど、現実のあなたの言葉が届いた瞬間、我慢していた俺もついに弾けた。


そして、俺のカラダのナカ、奥深くまであなたの熱い体液が迸った。ドクン、ドクン、あなたの心臓のリズムと俺の心臓のリズムがシンクロしているみたい。


達した余韻の中、愛しい人に囁かれた一生忘れられない言葉と、俺だけに唯一与えられるあなたの熱い体温を体の奥に感じながら、こんなにしあわせな気持ちを、どうして忘れてしまう日を迎えてしまう人がいるのだろうと考えた。


俺は忘れたくない。この喜びを味わった一瞬が過去のものになっても、忘れちゃいけないんだ。


あなたを憎みたくなるくらい酷く悩まされても、確かに愛していることを、心の奥にいつまでも忘れないでおけば、愛は憎しみに変わらない。


俺があなたを憎む日が訪れることは永遠にない。


キスの後、監督に向かってはっきり言った。


「憎しみに変わらない愛があるって、証明してみせます。」


「楽しみだ。」


監督は俺の頭を撫でた後、その両腕で俺の体をやさしく包んだ。


あったかくて、心地良い。俺の知る世界でここが一番安らげる場所。


女じゃなかったけど、俺は監督と愛し合える人間に成れて心底良かったと思った。


男にも女にも他の誰にも渡さない。俺だけを愛してくれるあなたのことだけ、愛せる自分も好きになれます。


明日も善いことをしよう。あなたと俺の世界の為に。


そしてあなたと一日でも長く、この世界で一緒に居られるようにと願おう。


時には喧嘩もして、辛い日もあるけれど、でも、絶対に離れられないって思う。


俺にはあなたが必要で、あなたには俺が必要だって、一緒に過ごす時間が長くなる度、お互いの必要不可欠度が増して、後戻り出来なくなる関係。


俺の愛が憎しみに変わるかもと懼れるあなたが、いつまでも俺を見つめていてくれるのなら、俺はこの愛を憎しみに変えないように、心を広く強くして、いつでもいつまでもあなたを迎えて、癒やして、愛されるようにしておきますから。


年齢であなたに追い付くのは無理だから、その他のことであなたに遅れを取らないように、少しでも並んで歩く時間を増やせるように、努力します。


俺の命はあなたに捧げたんだから、全身全霊、あなたの為に生きてもいいってことです。


あなたを憎むより、愛していたい。それが俺のすべてです。


あなたが傍に居てくれるから、毎日しあわせを感じて生きて居られるってこと、絶対に忘れません。


神様より、大切なんです。あなたのことを愛しているんです。











翌日――――セイのオフィスのミーティングルーム。






セイと瞬太朗は、他二人のスタッフの前で、顔を突き合わせていた。


「だーかーらー、そうじゃねーっていつも言ってんだろ!ここの段階からの計画練り直せ!」


「具体的に指示して貰わないと、それだけじゃ分かりません!それに今からの見直しだと、他の所にも影響しますから、なるべく前に戻らず後の方の修正で何とか・・・」


いつもなら監督に口答えしないけど、今日の事案は譲ったら計画進行が遅れて撮影に入る時期もずれて・・・


「あーもーっ、いいよ!休憩!」


怒った監督は、プイッと、俺に背を向け、ミーティングルームから出て行った。


他の二人のスタッフは、いつもの事だ、ヤレヤレと、お昼を過ぎていたので「ランチ行って来ます」と出て行った。


「ふー・・・これじゃ、全然進まない・・・」


あーもう!監督はいつも勝手なんだから。


こんな時は、愛って無くなった気がして悲しくなる。


愛が無くなって、憎しみがその座を奪ったら、俺は監督を愛するより憎んでしまう・・・


嫌だな・・・そうすると今回も俺が折れて謝っ・・・たとしても、監督の拗(こじ)れた機嫌はそう簡単に治ってはくれないだろう。


愛って難しいな。愛があっても、どうにもならない事はあるって知ってる。


監督の気持ちが、俺から離れたらどうにもならなくなる。


監督に捨てられて、監督を憎んだって、監督の愛は戻らない。


同じ仕事してるから衝突するのかな・・・だったら、俺が監督の助手を辞めればいいのかな・・・それで、監督が気持ち良く仕事出来るならその方が・・・


ぐすっ、ぐす・・・


いつもなら平気なのに、今日は変だ。涙が勝手に溢れて来る。


愛が憎しみに変わるなんて話をした後だからなのかな。


このままだったら、本当に憎みそうで、足を止めたくなって来た。


少し、監督から離れて頭を冷やそうかな。


俺が居なくていいなら、一週間、いや一か月位、日本に帰ろうか。


監督も、怒ってる今だったら、俺が実家に戻ると言ったら『勝手にしろ!』って言いそうだし。


ミーティングルームから出た俺は、デスクに向かうマネジメントスタッフに、「しばらく休暇貰っていいですか?」と訊いた。


「また監督と揉めたの?」と、女性スタッフは自分の目の下を指差して、心配そうに訊き返した。


さっきあんな風に監督がミーティングルームから出て行ったから、当然知ってるか・・・まぁ、今日に限った事ではないし。


ただ最近は、監督が機嫌を損ねる事が少なくなっていたから、俺もスタッフ達もそれに慣れてしまっていたんだな。


「揉めたっていうか、自主的にリフレッシュしようかなって・・・しばらく実家に帰ろうと・・・」


俺が居なくたって他のスタッフが進行してくれる。なるべく要求を聞こうとする俺が居ない方が寧ろ、監督はワガママ言えずにスムーズに運ぶかもしれないという期待もある。


「そう・・・休みは、監督に年始の予定を訊かないと決められないわ。」


「・・・そうですか。それなら、いいです。今の話は、聞かなかった事にして下さい。」


「でも、日本に帰りたいんでしょう?」


「帰りたいというか、なんて言うか・・・上手く言えないです。あ、でも全然平気です。こういうの慣れてますし。ちょっとテラスに行って外の空気吸って来ます。」


寒いのは判ってたけど、頭を冷やしたくて、あえてコートを着ないでテラスへ出た。


六階建ての五階だから眺めはいい。


隣にある、小規模の公園の林を見て、深呼吸する。


空はグレーの雲で覆われて、雪が降りそうだ。


頬に当たる風の冷たさが、目に沁みる。


じわり、また涙が込み上げる。


こんな事ぐらいで、憎しみに変わって欲しくないのに、遣る瀬無い気持ちが溜まって行くといつか――――怖いよ。


あなたを失ったら、何も残らない。


愛も夢も人生も、全部あなたに捧げた俺の中身はきっと空っぽになるんだ。


空っぽならまだいい。失った部分が憎しみになったら、どうしよう。


ぐっ・・・冷たい手摺りを握って、ぐすっ、鼻を啜った。


ふーっ、と吐いた息が、滲む視界の中で白い綿雲みたいに見える。


何年一緒に居たって、わかり合えない部分ってある。


男と女の方が諦めが付きやすい。だって、考え方が違う生き物だって言い訳出来るから。


男と男でわかり合えなかったら、致命傷になるだけ。


自然に結ばれるようには出来ていない生き物同士。


身体構造的にも、社会的にも、阻まれる関係。


しがみ付くより、手を離す方が簡単なんだ。


なのに・・・それも出来ない。


行く所、ない――――どこにも。


それで、泣いた。


男が泣くなんて。でも誰も居ないからいい―――






ぐす、ぐすっ、ぐす・・・監督と意見がぶつかるのが一番悲しい。好きな人と争うのって嫌な事だ。


女々しくて益々嫌になる。それでも俺は、女にも成れなくて、もっと惨めな感覚を呑み込んで、奥歯を噛み締めた――――時、


バサッ!


不意に、俺の肩と背中に重みが掛かった。


何?


関連記事
碧井 漪

Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit, sed do eiusmod tempor incididunt ut labore et dolore magna aliqua. Ut enim ad minim veniam, quis nostrud exercitation.

該当の記事は見つかりませんでした。