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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

自殺相談所 22 自信

Posted by 碧井 漪 on  


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「今まで死にたいと思って居た人が、そんな急に生きたいと思えるようになるんでしょうか?」


「人は単純にも出来ています。心から楽しいと思える事に出逢った時、生きたい、生きていて良かったと思うでしょう?この先の未来で、また同じ気持ちを味わいたい、そう思う事が生きる欲になるのです。」


「生きる欲?」






銀と千の心 27 (R-18)

Posted by 碧井 漪 on  

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小説15禁・18禁(性描写あり)


ショーツの中へ入り込んだ銀矢の指先は、千里の恥毛の上を滑り降り、すでにぬかるんだ柔らかな蜜穴の中へ潜り込んだ。


「んっ・・・!」


銀矢の指先がナカへ入り込むと、千里は声を上げ、肩を揺らした。


ぐちゅ、ぐちゅっ。


銀矢は、露わにした千里の胸を交互に吸いながら、一番長い中指で千里の膣内を突いては掻き混ぜた。


そして唇には熱いキスを繰り返す。


千里の口は上も下も、銀矢によって熱くドロドロに濡らされて行った。






【夜の天気雨 特別編】また お会いしましょう~陽芽野と瑞樹~1(「試し愛 一部抜粋改稿版」)

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たんぽぽが旅立って五か月近く経つ、八月の日曜日のお昼頃。(「それから、愛してる」一話の二か月前)




五月陽芽野(17) 高校二年生


松田瑞樹(28) 会社員


セイ(19) 大学二年生


五月梧朗(19) 大学二年生・モデル


花村姫麗(19) 大学一年生

縺曖 128

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オリジナル小説発表


二つ折りの携帯電話。光る小さな液晶窓に『着信 皇くん』と文字が浮かぶ。


えっ?


驚いた僕は、両手で掴んだ携帯電話を慌てて開く。


少し捩じってしまった為、パキッと小さな音が立つ。


もどかしさを纏った指で、一生懸命通話ボタンを押した。


縺曖 127

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BL小説


「・・・じゃあさ、近々付き合ってくれる?」


「え?」


「俺、調べとくから。火熾し体験出来そうな場所。見つかったら一緒に行こうよ。」


「え、え、え?」


信じられない。僕が誘われるなんて。しかも初めての―――火熾し体験。


「嫌?」


積み重なって解けるとき 60 ※哲編

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恋愛小説(オリジナル)


三月一日、日曜日。


春がやって来た。


僕をやさしさで包んで、気持ちをあったかくしてくれる人と、ゆうべ結ばれた。


春、とは言っても、暦の上と僕の心の中だけで、店の外はまだ寒い。


店内の湯気に曇る窓の外の風は冷たく、花の蕾は開かない。


空は生憎曇っていて、気候に関して春とは言い難い日。


いつもより早目に来てしまった店の中を掃除しながら僕は、きみちゃんが来るのを待って居た。


昨日の今日だから、どんな顔をして会えばいいか、なんて考えもしたけれど、ゆうべのあんな酷い顔よりは幾分かましになった顔だからと自分の心を奮い立たせて、


そして、顔の事以上に僕はただきみちゃんに会いたくて、会って、ゆうべの事が夢じゃなかったって事を確かめたくて、僕の体の中で巻き起こる、どきどき、そわそわを一生懸命抑えながら、きみちゃんが出勤して来るのを待った──

縺曖 126

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「そうなんだ。それで―――」訊こうか一瞬躊躇って、言葉を切った僕の顔を皇くんが覗き込んだ。


言い掛けた続きを催促されているようで、堪らず僕は開いた口から言葉を漏らした。


「キャンプ、行くの?」


「・・・!」


皇くんは見開いた目を、僕から逸らした。


銀と千の心 26 (R-18)

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TL好き、ティーンズラブ好きv

そして次の休みになった。


一家揃って予約した陶芸教室へ向かった。


しかし、聖矢に陶芸はまだ難しく、それならばと、絵付け体験を全員で行う事になり、前回はマグカップを購入したので、今回は茶碗にしようという事になった。


素焼きの茶碗に、筆を使って、皆それぞれ、思い思いに絵を描いていた。


父は花、母は猫、銀矢は幾何学模様、聖矢は電車、寿矢を負ぶった千里は家族全員の顔を。


描き終わると、

「では、皆様の作品を一旦お預かりして、この後、こちらの方で釉薬を掛けて焼き付けます。出来上がり次第お電話しますので、もしご自宅まで宅配ご希望でしたら、本日送料も合わせてお支払い下さい。」

と教室内で、指導してくれていた男性職員が説明してくれた。

風邪みたいに移して 48

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リアル・恋愛小説


暗い自室のベッドの中で、パジャマ姿の公子は天井を見上げ、幾度目かの溜め息を漏らした。


夢みたいな夜だった。


てっちゃんの作ってくれたキャンディーよりも甘い時間。


てっちゃんの腕の中で、このまま、時が止まってくれないかと願った。


「また明日」


てっちゃんと指切りをして、別れた後から、どんどん恋しくなって、午前二時を過ぎてもまだ眠れずにいた。


片想いの時より、想いが募って、胸が本当に焦げたみたいに熱くなって、

会いたくて、離れたくなくて、眠れなくて。


てっちゃんと絡めた小指を握り締める。


私が私で良かったと、生まれて初めて思った。


好きな人の好きな人になれたと知った瞬間、自分の事も愛おしくなれた。


てっちゃんに好きになって貰えた自分、頑張れ。うん、もっと頑張る。

縺曖 125

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「そう、良かった。」


伸長は胸に手を当て、ホッと息を吐いた。


しかし、この本は1500円以上する。


図書館で借りればお金はかからない。


一冊を戻し、残した一冊の本をその場で再び開いた皇に向かって、

「その本、買うの?図書館に似た本があるかも。」と自分で選んでおいてと思いつつも、後悔したくない伸長は言った。

乙女ですって 188 (R-18) 思い通りに生きる

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「いってきます。」


「いってらっしゃい。」


舞はマンションの玄関先で、にこにこと隆人を送り出した。


3月16日月曜日の朝。


隆人は、今日会社で起こるだろう事を考えると、自然と重くなる足取りの中、たった今吐き出した溜め息のように、瞬く間に消え去りたくなった。


俺が今、感じているのは、不安と虚しさだけ。


不安とは舞とお腹の中の子とはなちゃんに対するもの、虚しさは・・・自分という人間の価値について考えると感じる。


俺という人間は、何を求めて生きているのか。


俺という人間は、何に求められて生きているのか。


菜津子と別れるその日までは、俺はそんな事考えもしない、阿呆でしあわせな人間だった。


心の中にあった愛の拠り所を失った今、俺の持つ愛は、誰にも必要とされないまま消えようとしている。


或いは舞とお腹の子に向けるべきなのだろうが、その時は、今抱えている状態とは別の、俺もまだ知らぬ愛が未来で新たに生まれるのではないかと考えている。


今、この胸を重くしているこの愛は、たった一つ。この身すべてを懸けてもいいと思う程の愛。


本当に欲しかった菜津子と歩む人生の時間。その時間に費やす力を生み出せる愛だった。


しかし、俺の夢は潰(つい)えた。


運命に負けた。


俺はもう、大切にしたかったこの愛を持って居られなくなった。






縺曖 124

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火熾(ひおこ)しの資料を探していると皇から聞かされた伸長は、

「それなら図書館で探してみたら?」と言った。


「図書館?」


「中央図書館で調べようよ。」


「でも、図書館入れないでしょ?」


「大丈夫、だと思う。自信はないけど、皇くんが一緒だから、大丈夫。」


伸長がそう言うと、皇がバッと手で鼻と口を押さえた。

雨のち晴れた日に 16 離したくない

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あー、しかしほんとになー、

まさか辛くなるなんてなー、この状況。


日曜日の昼前、晴れて暖かい陽射しの降り注ぐ部屋の中で二人っきり、キスを交わし抱き合ったまでは良かった。


この後、どうするんだ?


離れるだけ、そして寂しくなるだけ。


これから由佳を駅まで送ってって、バイバイ。


俺はここへ戻って来て、母ちゃんが買い物に行っている間、親父と二人、洗濯物を畳んでぼけーっとするだけ。


何の変哲もない、いつもの日曜日になるだけなのに、何をそんなに怯えるのか。


帰したくない、そう思った途端、抱き締めたままの由佳を、畳の上に倒していた。


縺曖 123

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皇が立って居たのは書店の奥にある実用書のコーナーだった。


伸長は、ボディーバッグを担いだ皇の背中に、そっと近付いた。


何の本を読んでいるのかな?


皇との間に大人二人が立てる位の空間を空け、伸長も適当な本を手に取って捲りながら、皇の様子をちらと窺った。


すると、本を見ている筈の皇は伸長の方を見ていて、目と目が合ってしまった。

銀と千の心 25 (R-18)

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小説15禁・18禁(性描写あり)


「何?」


「何って・・・」


「何か御用ですか?」


その訊き方、知ってる。


『何か御用ですか?杜野さん?』


高校生になって訪ねた中学校の数学科準備室、放課後、先生一人の時は、私から先生の上に跨ってセックスした。


千里は湿ったショーツを脱ぎ捨てて裸になると、銀矢の掛布団を捲った。


そして、銀矢のパジャマズボンと下着を一緒に下ろし、露わにした局部に両手で包むように触れると、張り詰めるその先端に舌を這わせた。

乙女ですって 187 (R-18) 脈々と流れる愛

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「何よ・・・じゃあ、私は、真琴さんと一緒に居られないの?」


背を向けたまま項垂れて泣く由佳を、真琴は後ろから抱き締めた。


ひっく、ひっく・・・しゃくり上げる由佳の涙が、真琴の手を濡らした。


真琴さん、今すぐには無理だとしても、私と結婚したいと思った事を忘れないで。


そう思いながら、由佳は口を開いた。


「真琴さん、私と結婚して。」


真琴さんは言葉の代わりに、私を抱き締める腕にギュッと力を籠めた。


「嫌だな。」


「え?嫌って言った?今、私と結婚するの嫌って・・・」真琴から吐き出された予想外の言葉に、由佳は狼狽(うろた)えた。


「誰も結婚するのが嫌だなんて言ってない。俺はいつでも構わないけど、お前の方が無理だって話。」


「えっ、ウソ!今のプロポーズ?そうでしょ、そうよね?じゃあ、私と結婚してくれるって事よね?」


「だーかーら、どうしてそこまで話が飛躍する。」


「だって・・・真琴さんと早く結婚したいんだもん。」


「そんなに焦る理由が分からない。」


「焦るに決まってるでしょ!こんなイイ男。早く私のモノにしたいじゃない!」


「焦らなくて大丈夫だ。」


「大丈夫って、そんなのわかんないじゃない!」


不安そうに、最後は金切り声になる由佳。


「俺は必ず、お前のモノになってやるから。」


「えっ・・・!」


あなたが私のものになるって、本気で言ってる?


嬉し過ぎる。違う涙が溢れそう。あなたの女は私だけって事・・・


握った手を口に当てて、由佳は真っ赤な達磨(だるま)のように固まった。


真琴は由佳の手を取り払って、震えている由佳の唇にキスをした。


軽く合わせた後、啄み、唇を食むと、もっと深くなり、舌を絡める頃には、由佳は真琴の首に腕を回し、真琴の手は由佳の後頭部を包むように移動していた。


あなたが好きよ。何があっても離れる気がしない。


あなたと迎える運命の時がいつか分からなくて、不安はまだまだ続くかもしれないけれど、絶対に諦めない。


今、このキスを、未来で交わす誓いのキスの練習だと思っているから。


早くその日を迎えたいけれど、あなたの言葉を信じて待っているから。


離さないでね、私の事を。


好きで居てね、ずっと。

縺曖 122

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三階にある書店は、伸長の想像より大きなものだった。


壁際には比較的高い書棚が配置され、広い面積の売り場内に不規則に並んでいる書棚には、ぎっしり本が詰まっていて、それらはほぼ、大人の目の高さまでになっていたから、中央のレジカウンター、更にその奥まで見渡せた。


手前にあるのは雑誌コーナーと、これは定番の配置だったが、その面積がまた広い。


品揃えが充実していて、近所の書店では見かけないような雑誌も並べられている。伸長は凄いと感心しながら、雑誌の棚を端から端まで目で追った。


皇が近付いた棚から手に取ったのは、

「アウトドア、の雑誌?」意外だと感じた伸長は、思わず声にした。


車雑誌や男性向けの情報誌の傍にある、キャンプ場や役に立つグッズの掲載された雑誌だった。

雨のち晴れた日に 15 これからも必要だから

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3月15日、日曜日の朝、由佳は俺と母ちゃんと一緒に朝食を食べ、家事を一通り終えた後、俺の部屋に移動して、帰り支度を始めた。


「真琴さん、ゆうべ結局、何もしなかったんだ。」と最初は笑ってたが、だんだん残念そうに見えた由佳に、

「いや?何かしたけど?」と俺がからかうと、

「えっ、何を?!」と食い付いて来た。


「あー、でもなー、したけど、失敗したんだ。」


「失敗って?」


「寝顔の写真撮ろうと思ってスマホ借りたけど、多分撮れてない。」


「えっ、寝顔の写真?私の?嘘でしょ?撮ったの?」


「だから、撮れてないって。」


そう言った俺の前で、由佳は鞄から取り出したスマホをてきぱき操作し始めた。


よくそんなに速く指が動くなぁ、と感心して見ていると、

「キャー!寝顔の写真?こんなに、やだー、何してんのよ!しかも連写。もう!消す、消す、消す!」眉を吊り上げ、ヒステリックな声を出しながら、画面を指で連打し出した。


「あー、こら、やめろよ。へぇ、あれで撮れてたのか。なあなあ、これ、何とかして現像出来ないのか?スマホで見るだけ?」


「現像?プリントするって事?」


「そう。出来ない、よな。」


「ううん、それは簡単よ。写真屋さんに持って行けば一時間で。うちのプリンターだったら30秒。」


「30秒?マジで?」


「・・・真琴さん、古い。」顎に握り拳を当てながら、由佳はにやりと笑った。

縺曖 121

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うどん屋さんの下膳口(さげぜんぐち)と看板の掲げられた所に空のどんぶりを載せたトレーを返した皇くんと僕は、まだ賑わい続けるフードコートから出ると、「こっちに」と皇くんがすぐ近くにあるショッピングモールの出口ではなく、その先のエレベーター前へと促した。


喧騒のないその場所で、

「ちょっと寄っていいですか?雑誌買いたいので。」と言った皇くんは、エレベーターの上ボタンを押した。


雑誌、と言う事は、本屋さん。


「うん。」


皇と伸長は、ショッピングモール内の三階にある書店へ向かう為、到着したエレベーターに乗り込んだ。

積み重なって解けるとき 59 ※哲編

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僕は家に戻ると、冷蔵庫を開けた。


奥に、父の350mlビール缶が三本入っていた。


二本拝借して、戸棚にあったつまみと、サバの缶詰をコンビニの袋に入れ、家を出た。


店の裏から入って、家と同様、鍵を閉める。


灯かりは点けたまま、二階へ上がった。


トントン。


ドアをノックすると、「ほーい」と返事が返って来て、ガチャリ、ドアが開いた。


「どーした?」


「お邪魔していい?」


「いーけど。」


「お邪魔します。」


靴を脱いで部屋に上がると、カップラーメンの匂いがした。


流し台を見ると、空になったカップラーメンの容器があった。


「食べたんだ、カップラーメン。」


「ああ。」


「もう寝る?」


「いや・・・」


「一本だけ飲まない?」


「別にいいけど。どうしたんだよ。あー、祝杯?それとも、もう惚気(のろけ)に来たのか?」

縺曖 120

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「その友達、図書委員だから、知ってるんじゃない?」


「図書委員?お名前は?」


「勇田青維(いさだあおい)。」


「イサダアオイくん・・・どこかで聞いた名前・・・」


うーん。でも図書委員なら、全員揃った最初の委員会の時に会っている筈だ。


銀と千の心 24 (R-18)

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常夜灯の下、薄暗いとは言っても、近いとよく見える。すぐ隣には子ども達が眠っていて、いつ起きてしまうか知れないのに。


こんな風に服を乱された姿を聖矢に見られたらと思うとヒヤヒヤして、気が気ではない。


けれど・・・胸の先はジクジク疼き出す。


触るの、触らないの、どっち?


早く、このままじゃ・・・


「パパ、どうするの?」


「どうしたい?」


私の胸の間に顔を近付けたまま、動こうとしないパパに痺れを切らし、

「しないなら、パジャマに着替えるから。」と言うと、

「手伝うよ。」と、ようやくパパが手を動かした。

積み重なって解けるとき 58 ※哲編

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毎夜走っていて、見慣れた筈の店の前の通り。


きみちゃんの家、店、僕の家と並んでいる住宅街の中にある広くない道。


電柱に設置された灯かりが ぽつぽつ灯る中、二人並んで歩く速度を、無意識の内に緩めてしまっている僕は、もう少しこうして、きみちゃんの手を握って、想いが重なり合った事を確かめて居たかった。


まだ、実感が湧かない。


本当に僕ときみちゃんは好き同士なのだろうかと。


僕は勿論、きみちゃんの事が好きだ。ずっと好きだった。


だけどきみちゃんは僕の事、いつから?


確かさっき、僕の口から貰うキャンディーが好きだったと言っていたから、その頃からだとしたら、僕と同じ位長い間、僕を想って居てくれた事になる。

乙女ですって 186 (R-18) あなたの女は私だけ

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いつもより強引な真琴さんに唇を貪られ、エッチの時はこうなんだ、と想像してたのとは少し違ったと感じていると、


「由佳、綺麗だよ。」絶対言わないと思ってた甘い言葉を吐かれた瞬間、頭の中が蕩けた。


理想のエッチと違っても、結ばれるならいいわ。


真琴さんの女になれるなら・・・あ、でも、私とした後、浮気は許さないんだから!


あなたの女は、私だけにしてね。


「あー・・・んっ!」


ゆさゆさゆさ・・・体が激しく揺さぶられた。







縺曖 118

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僕は次のうどんをふーふー冷まして啜りつつ、皇くんがここへ来ようと言った事、混雑する中で席の確保をてきぱきやってのけた事、熱々でコシの強い麺の啜り方も知っているような事を考えて、


「皇くん、ここに来た事あるの?」と訊いていた。


「あ、うん。前は、たまに来てた。」


「そうなんだ。」


「受験前とか、図書館の帰り、腹減った時とか、ここでうどん食べて帰ったりとかして。」


「へぇ。一人で?」

乙女ですって 185 (R-18) 好きにならせてくれてありがとう

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ギシギシギシ、トタトタトタ・・・二階への階段を静かに上がる真琴さんに、私も足音を忍ばせてついて上がる。


襖を開けた真琴さんのお部屋には、箪笥と座卓、お布団は隅に畳んで一組。


お部屋に入った真琴さんが天井からぶら下がる照明の紐を引いて灯かりを点けると、部屋の真ん中より左寄りにお布団を敷いた。


箪笥の中から替えのシーツとタオルを出した真琴さんは、布団のシーツを替えている。


「ほら、このタオルで枕、包んどけ。」とタオルを渡された。


「はい。」


あーあ、もう三時半近い。


ごめんね、私の我が儘のせいで、こんな遅くまで起きてるハメになっちゃって。


「どうした?さっきは俺と”一緒に寝る”なんて言ってたくせに。」


ハハハ、なんてあなたは笑ってくれたけれど、無理させてるって、分かってる。


縺曖 117

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「先に席、戻ってても良かったのに。」


喧騒の中でも皇くんの声だけくっきり聞こえた。


会計を済ませた皇くんは、僕と同じく胸の前にトレーを抱えていた。


「ううん。」


ここで待たれてるのは迷惑だったのかな、と思った僕は短く返事をして、皇くんより先に一歩動き出した。


混雑するフードコートの中で、二席だけぽっかり空いている。


銀と千の心 23 (R-18)

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夕食後、遊び疲れたのか聖矢はリビングのソファーでウトウトし始めた。


後片付けをしている間、負ぶっていた寿矢の首もカクンカクンとなり、眠ってしまったのが判った。


「今日は疲れたな。早目に休もうか。」


お義父さんがテレビを消して言うと、「そうだね」と同意したパパが、ソファーに座ったまま眠る聖矢の体を抱き上げた。


「重っ・・・!聖矢、大きくなったなぁ。」


毎日見ているから、大きな変化を感じなくなって居るけれど、子ども達は日々確実に大きく、大人に近付いている。


自殺相談所 21 自殺以外の解決方法

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「それじゃあ、行こうか。」


「渡辺さん。」


所長は、二人を連れてここを後にしようとするワタナベさんを呼び止めた。


シュウくんと手を繋いだまま、ワタナベさんは振り返った。


「田中さん、後で連絡します。」


「分かりました。」


たったそれだけのやり取りの中に、ワタナベさんと所長だけに解る何かがあるんだと思えた。


信頼し合っているからこそだ、と考えていた時、


「永合さん。」と所長に声を掛けられ、どきりとした。


ワタナベさんに任せておけば、二人は大丈夫だと思いながらも俺は、「あの、コズエさんとシュウくん、大丈夫でしょうか?」と所長に確認せずには居られなかった。


「大丈夫ですよ。」


その言葉を聞いた俺は、ふっと肩から力を抜けた。


“大丈夫”その言葉を聞きたかっただけだと分かった。


コズエさんもさっき、ワタナベさんが”大丈夫だ”と言った後、ホッとしたように涙を流していた。


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