FC2ブログ

sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

自殺相談所 17 自己申告

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 自作小説!!へ
自作小説!!


所長の言う、”箱”と言うのは”心”の事だと、何となく解った。


“人の望みは宝物”、すなわち、俺の”望み”も”宝物”という事になる。


俺の”望み”って何だろう。


この場合、一番叶えたい事だと思う。


・・・わからない。


俺は、何を望んでいるのか。


自分の事なのに、たった一つだけと言われた時、決められずに迷うだろう。


考え込んで下を向いていた俺に、所長は「どうしますか?帰りますか?」と訊いた。


縺曖 67

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 僕の小説を紹介して♪へ
僕の小説を紹介して♪


「家って、先輩の家?」


「うん。何もないけど、ここよりは暑くないから。」


陽射しが強い。じっとしていると、じりじり、首の後ろが熱くなって来る。


「え、あー、でも・・・」


「ここから近いんだ。勿論、嫌じゃなければなんだけど。ほら、僕も皇くんの家にお邪魔しちゃったから。」


伸長は、今日は随分舌が回るなと自分でも驚いていた。


馮離 B面 19 (R-18) ※BL

Posted by 碧井 漪 on  

万年筆
にほんブログ村テーマ BL小説(創作)へ
BL小説(創作)



「や、ソコ、舐めんな!今日は突っ込むんじゃなかったのかよ。ソコばっか、しつこ・・・ああ、やっ・・・!」


「耳の裏弱すぎ。胸も。素直に嫉妬してると言えば、即突っ込んでもいいけれど、まだイキそうにないでしょう?」


「ひゃ、っ・・・そ、んな事、ない・・・、もう、あ、ダメ・・・だよ・・・っあ!」


「嘘吐き。」


賢一は、濡らした後孔に指を挿し込み、朝臣の感じる部分を集中的に刺激した。


「も・・・ダメ、これ以上イジメたら、ホントに出る・・・!」


棹を扱きながら、硬くなった乳首を舌で嬲る。


「出してしまえ。」


「何そのセリフ。萎える。」


賢一は、朝臣の前を扱く手のスピードを緩めた。


縺曖 66

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 小説書いてる人~全員集合!!へ
小説書いてる人~全員集合!!


「失敗したな。振ってないつもりだったんだけど。まぁ、これだけ暑いから、すぐ乾くでしょ。」


そう言った皇くんの持つサイダーの500mlペットボトルの内容量は、2/3程になっていた。


170ml近く零れたんなら相当のものだ。


ベンチの下の地面を見ると、10cm位の円が出来ている。


「結構濡れたんじゃない?」


「んー、でも、別にもう帰るだけだし。」


ペットボトルに直接口を付けて、ぐびっ、皇くんはサイダーを飲んだ。


銀と千の心 6

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ ちょいエロへ
ちょいエロ


千里の中に悔しい気持ちが湧き上がった。


銀矢の心を他の女に取られたようで。


そして悲しかった。


私には、女としての魅力を感じなくなっちゃったのかな。


そう考えた千里は、無性に銀矢に体を触られたくなった。


他の子に触る位なら、私に触って・・・いくら滅茶苦茶にしてもいいから。


だけど、さっきの銀矢の様子を目の当たりにした千里は、銀矢が千里の体を求める事はもうないのではないかと思い始めた。


縺曖 65

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ ライトノベェーール!!へ
ライトノベェーール!!


皇くんが小走りで戻って来た。


両手には、それぞれ500mlのペットボトルを持っている。


「あっちのベンチに座って飲もう。」と差し出されたボトル。


僕が頼んだのはスポーツドリンクかお茶。でもこれは・・・


「サイダー?」水滴を纏ったボトルを右手で受け取りながら訊き返すと

「これしかなくて。あそこの自販機、他は全部売り切れ。」と、皇くんは、もう片方の手に握った、同じボトルを掲げた。


「ありがとう。あ、お金・・・」


銀と千の心 5 (R-18)

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ ちょいエッチへ
ちょいエッチ


念願叶ってパートに出た千里は、夕方の帰り道、

繁華街である衝撃的な事を目撃した。


それは、銀矢と銀矢より体格が良く、肌の浅黒い短髪の男が並んで歩き、一軒の店に入る所だった。


「ここは、若い女性従業員が居るお店?看板・・・”EVOLclub”?あっ、パパのメールにあったお店!」


千里は、淫靡なネオン煌めくその店のドアをそっと開け、店内を窺った。


電球色で暖かな印象の店内には、おさげ髪に学校の制服に似たチェックのミニスカートを穿いた女の子達が、同じくチェックのリボンタイを着けた水色のワイシャツの上に、白いメイドエプロンを着け、生足にスリッパを履いて店内をウロウロ歩いている。

馮離 B面 18

Posted by 碧井 漪 on  

馮離B18
にほんブログ村テーマ BLイラスト・漫画・小説何でも書いちゃう!へ
BLイラスト・漫画・小説何でも書いちゃう!


元々涙脆い朝臣の涙は、執筆中には見慣れていたが、普段、聖子の話をした時に泣くという事は、今までになかった。


今日は特別な日―――聖子の命日、だからなのか?


いつもは口の端を歪めて、苦笑いしているような表情を浮かべて―――ああ、そうか、朝臣はずっと我慢していたのかもしれない。


こうして素直に感情を流す事を。


自由な俺の左手を朝臣の背中に回した。


丸めた背中を背骨に沿って、揃えた指で上から下へ撫で下ろす。


あたたかい。


ボコボコと朝臣の背骨の凹凸を指先に感じながら、俺はゆっくり息を吸って吐いた。


縺曖 64

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ オリジナル小説サーチ!コミュ☆へ
オリジナル小説サーチ!コミュ☆


今日限りの縁だけど、良かった。


皇くんが笑ってくれて。


一日、いや、二日限りの友達。


「あ、アブラムシ・・・」忘れてた。まだ付いている。


僕の前で皇くんは、「こうすれば。」とパーカーの前ファスナーを開けて、左右に開いた裾を掴むと、後ろにひらひらとマントのように靡かせた。


そして、

「先輩、喉渇きません?なんか暑そう。顔、真っ赤だし。」とアブラムシが飛んで行ったかどうかを気にしている僕の顔を覗き込んだ。


「え、あ、そうだね・・・」


ふーふー、息を吹いていたから、指摘通り暑いし、喉も渇いている。


馮離 B面 17

Posted by 碧井 漪 on  

馮離B17
にほんブログ村テーマ 小説15禁・18禁(性描写あり)へ
小説15禁・18禁(性描写あり)


皇くんが越して来てから、夜は二人きりになれなかった。


だから、俺も朝臣も、二人だけの夜は三か月ぶり。


「・・・どっちでも。風呂でもベッドでも・・・」


「じゃあ、こうしよう。俺は風呂場で、朝臣はベッドで俺にキスをして。」


「えっ・・・!」


「そーしよう。今夜は俺、ネコ。」


「ネコって、無理だよ。俺は・・・」


「俺だって、たまには襲われたい。」なんて言ってみる。

縺曖 63

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 小説同盟へ
小説同盟


しゃがむ皇くんの背中が、ぴょんと上に弾んで、見下ろしていた僕の視線を持ち上げた。


皇くんの黒いパーカーの背中に、小さな緑の粒が点々と、ジーンズの裾にもあった。


何だろう、じっと目を凝らし、その正体が判明した時、くるりと皇くんが振り返った。


「先輩、ボール。」


と、皇くんが投げる一瞬前に一歩踏み出していた僕は、放物線を描くボールを、慌てて出した手では受け止められなかった。


銀と千の心 4

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 恋愛小説(オリジナル)へ
恋愛小説(オリジナル)


夕食後、銀矢がお風呂に入り、後から「パパ、お願いします」と聖矢と寿矢をお風呂場に連れて行った千里は、三人の着替えを取りに二階へ上がった。


千里は部屋の灯かりを点ける前に、銀矢の机の上で、緑色の光が点滅しているのに気が付いた。


部屋の灯かりを点け、机に近付くと、緑色に光っていた物の正体はスマートフォンと判明した。


千里も銀矢と同じ機種を使っているので、使い方は良く知っていた。


新着メールのお知らせかしら?


千里はハッとした。


メールって、誰から?

馮離 B面 16

Posted by 碧井 漪 on  

馮離 B16
にほんブログ村テーマ BLイラスト・漫画・小説何でも書いちゃう!へ
BLイラスト・漫画・小説何でも書いちゃう!


「は・・・っ?え、賢さん、今なんて?」


「今日は朝臣から、俺にキスして。」


「俺からって、え?何、賢さん、もう一回・・・」


「もー言わなーい。」顔がボッと火照った。


キシキシキシ、宿に向け、速度を上げた車椅子が軋んだ。


さっき来た道を五分も戻ると、宿に着いた。


部屋に入ると、体にぶつかっていた無数の風を感じなくなり、暖房を点けていなくても暖かく感じた。


灯かりを点けると、山の麓だからか、

生活音も外の風の音も無く、しんとして、感覚が研ぎ澄まされる。


カチャン、ドアの鍵を閉め、

カチャ、手にしていた鍵を下駄箱の上に置いた。


俺は靴を脱ぎ、朝臣の靴も脱がせた後、

車椅子のタイヤカバーを外し、

再び車椅子のハンドルを握った。


その時、

ひやり、と何か左手の甲に冷たい物が触れ、視線を向けた。


縺曖 62

Posted by 碧井 漪 on  




自分が自分じゃないみたいだ、って、そんなフレーズを本の中で目にした事はあったけれど、

今まで体感した事は無かった。


「あっ・・・!」


僕は大きく上に挙げた右手を、後ろに仰け反らせた。


「先輩、下手くそ。」


エラーした僕を詰(なじ)って笑う皇くんの表情は、駅前に居た時とは打って変わって、後ろに広がる青空に良く似合うものになっていた。

馮離 B面 15

Posted by 碧井 漪 on  

馮離 B15
にほんブログ村テーマ オリジナルBL小説・・・ストーリー系へ
オリジナルBL小説・・・ストーリー系


頬をひやりと夜風が撫でた。


俺の意識は、想い出の中から現在に戻って来た。


あの夜も寒かった。


あの後、車で帰宅途中、夜遅くまで開いているスーパーに寄って冷凍炒飯を買って、家で食べたんだった。


それから朝臣のお気に入りになった冷凍炒飯。


「寒くないか?宿に戻ろうか?」


「思い出してた。」


「何を?」


聖子の事かと思いながら、俺は朝臣に訊き返した。


縺曖 61

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 小説書いてる人~全員集合!!へ
小説書いてる人~全員集合!!


もう少しで駅前に着く。


僕の前を歩く皇くんが目指すゲームセンターは、四軒先にある。


コンビニ、おもちゃ屋さん、本屋さん、ゲームセンター。


左側に並ぶお店を見ながら僕は、ゲームセンターで何をしようかと考えていた。


お財布の中には500円ちょっと。


銀と千の心 3

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ オリジナル小説発表へ
オリジナル小説発表


子ども達がお昼寝している間に、パパのパソコンで調べてみた。


教師の淫行事件について。


検索結果は、思った以上に多く、全国で男性教師による生徒への淫らな行為は、教師・生徒の性別を問わず事件になり、逮捕・起訴・懲戒免職処分を受けて・・・

だけどその後、事件を起こした教師はどうなったのかという事までは分からなかった。



それらのニュースを読んでしまった私の不安は増してしまった。


パパが生徒に淫らな行為を、もし・・・もしも、してしまったら・・・


パパは、私達はどうなるの?


縺曖 60

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ オリジナル小説サーチ!コミュ☆へ
オリジナル小説サーチ!コミュ☆


ハッと気付いた時の僕は、皇くんの右肩に顎を載せ、両手は皇くんの袖を掴み、胸は―――密着していた。


つまり、男同士、抱き合っている。


「わ、ごめん・・・!」


どきどきどき。


慌てて離れた後、「先輩って、まさか・・・いや、何でもないです。」と耳を赤く染めた皇くんは、僕の顔から目を逸らした。


『まさか・・・』の後に続く言葉が気になったけれど、

皇くんの機嫌を損ね、皇くんを危うく転倒させる所だった僕に、それを訊く勇気はなかった。


おとなしくしていよう。


再び、駅へ続く道を歩き出しながら僕は、黙って前を歩く皇くんの背中を見て、

これはもう、今日限りの縁なのだろうな、

と考えると、とても寂しくなった。


友達を作るという事は、僕には難しかったんだ。


でも、楽しかった。一日だけでも、僕は皇くんの家に呼ばれたんだから。


銀と千の心 2

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 小説15禁・18禁(性描写あり)へ
小説15禁・18禁(性描写あり)


パパが帰って来たのは22時を過ぎていた。


それからご飯を食べてお風呂に入る。


子ども達は二人共、もう眠っている。


私も眠い。暗くしたお部屋のお布団に横になって、子ども達に挟まれて眠ったふりをしていると、眠る気は無くても眠くなってしまう。


キッチンでお味噌汁を温めながら、あくびを噛み殺す。



縺曖 59

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ BLイラスト・漫画・小説何でも書いちゃう!へ
BLイラスト・漫画・小説何でも書いちゃう!


『実際に見た事ないから言えるんだよ』


そう言われてしまったら、うん、確かに、僕は男性が愛し合う姿を実際に見た事はないので何も言えなくなる。


でも、男性と男性、或いは男性と女性が愛し合う姿を見るというのは、結婚式の事?


手を繋いで歩いたり、抱き合ったり、キスをしたり、

確かに男女のそういう事は、僕も映画やドラマの映像で見た事がある。


でも、街中で、男女が手を繋いで歩くのは目撃した事はあるけれど、抱き合ったりキスをしたりという行為を目撃した事は無い。男性同士は、一度もない。




銀と千の心 1 (「百世不磨の心」 番外編)※今後R18になる可能性があります。

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 子育てを楽しもう♪へ
子育てを楽しもう♪


私の旦那様は中学校の先生をしている。


今年は二年生の担任で6クラス、数学を教えている。


最近の中学生の勉強は難しくなった、と本棚にあったテキストを開いて思う。


半分以上中学校に通う事が出来なかった私は、高校受験前に銀矢先生に教えて貰いながら猛勉強した。けれども今は、1/3しか憶えていなかった。


関数とか、図形の証明とか、高校受験の時、あんなに勉強したのに、日常生活で活用しない事はみんな忘れてしまった。


折角、先生が一生懸命教えてくれた事なのに。











縺曖 58

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ オリジナルBL小説・・・ストーリー系へ
オリジナルBL小説・・・ストーリー系


その上、僕はBL小説の話までした。皇くんが、BL小説を好まないという事をすっかり忘れて。


友達になりたいだなんて、呆れる。


皇くんの機嫌を損ねるような僕が、皇くんの友達になる資格はない。


「皇くん、ごめんなさい。」


マンション前の坂道を下る皇くんの後ろについて歩きながら、僕は謝った。


すると皇くんは足を止め、顔だけを振り向かせ、

「何が?」と訊いた。


皇くんよりも坂の上に立っていた僕は、皇くんの下へ回り込んだ。


風邪みたいに移して 37

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 恋愛、恋、愛、ラブへ
恋愛、恋、愛、ラブ


お店のテーブル席に、私とてっちゃんの彼女は並んで座って居る。


イチゴのデコレーションケーキとホットケーキ。


お前はこっちだな、と吉夜が私の前にホットケーキを運んで来た。


てっちゃんが彼女に運ぶのは、カットされたイチゴのケーキ。


手間暇かけて作った、特別な日の甘い甘いスイーツ。


私はホットケーキの女。


地味でダサくて、大味。特別ではない日の手軽なおやつ。


スイーツとおやつ、格が違う。


人前に出しても恥ずかしくない娘さんと、人前に出したら恥を掻かせる娘。


『お前と居ると恥ずかしいんだよ。その恰好、酷過ぎるぞ?哲、可哀相』


分かってる、分かってるわよ。


てっちゃんみたいに素敵な人には不釣り合いだって。


『ホットケーキが似合いのお前みたいな女は、俺にしとくしかないんだよ』


縺曖 57

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ BL小説(創作)へ
BL小説(創作)


どうして先生と皇くんはケンイチさんを見ているのだろうと考えていたら、

「そう言って貰えると嬉しいよ。」

先生は僕に向かって、にこりと微笑んだ。


うわぁ、と頬が緩んだ瞬間、


「先輩、行こう!」大きな声を上げた皇くんが、僕の背中を突然両手で押した。


「えっ、あっ・・・!」


ツルツル、フローリングの上を靴下は滑り、僕は先生の方へ顔を動かしたけれど、皇くんに玄関へ向かって押され続けて、お辞儀も出来ない。

積み重なって解けるとき 48 ※哲編

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 僕の小説を紹介して♪へ
僕の小説を紹介して♪

もしも・・・


もしも今、僕がきみちゃんを実際に抱きしめたらどうなるんだろう?


でも、その先、夢で出て来たように、きみちゃんにお店を続けていた本当の理由を知られてしまったら・・・きみちゃんに嫌われてしまう。


「あの、あのね、てっちゃん。吉夜が、人件費のかからない秘策をてっちゃんが知ってるって言うんだけど、なあに?教えて?」


それって、以前吉夜が言っていた―――


『早いとこ、公子を嫁にしろよ。そしたら給料払わなくていいだろ?』


きみちゃんと結婚して、夫婦で店を経営して行けばいいという話。


縺曖 56

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 自作小説!!へ
自作小説!!


「え・・・」


伸長は固まった。


そして、さっき朝臣と握手した右手のひらを開いて、朝臣の顔と交互に見た。


目の前の車椅子の男性が皇くんの従兄弟=アサミさん=小説家=塔之寵姫先生?!


伸長の中で、断片的だった情報が一つになった。


僕、寵姫先生と握手しちゃったの?


それも僕の方から握手を求めたりして・・・


え、え、え?


あわわ、何と無礼な事をしてしまったのだろう。


伸長は膝を折り、床に両手をついた。

積み重なって解けるとき 47 ※哲編

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 恋愛小説(オリジナル)へ
恋愛小説(オリジナル)



コンコン。


カチャ・・・


明け方に眠りに就いた哲は、誰かが部屋に入って来た音で目を醒ました。


ん・・・部屋の中は明るい。今何時だろう。9時過ぎか・・・いつもならお店に居る頃。


吉夜ときみちゃん、どうしたかな。お店、開けたのかな?


哲は枕元に置いた丸縁眼鏡を手に取った。


レンズ越しにぼんやり見えたのは、公子だった。


「きみ、ちゃん?」


「てっちゃん、ごめんね、勝手にお部屋に入って。具合、どう?」


「きみちゃん、どうして・・・」


驚いて声が出せない。


縺曖 55

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ オリジナル小説発表へ
オリジナル小説発表


「そんなの片付けなくていいのに。みんなでテレビゲームでもするか?」


見ると、リビングのテーブルの上に、ゲーム機の箱が置いてあった。


僕の家にはない。父が嫌うから。


「出掛けて来る。」


「え?どこに?」


「どこだっていいだろ?」


「冷たいなぁ。俺も混ぜてよ。」


「朝臣も俺達に付いて来るつもり?」


「行ってもいいなら。」


「冗談でしょ?」

風邪みたいに移して 36

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ リアル・恋愛小説へ
リアル・恋愛小説



腫れ腫れ瞼にヘタっぴメイク。


服はいつもの仕事着に平たい革靴、髪も結び難い髪質の私は、肩までの長さの髪を下ろして、


いつもと違うのは、エプロンのポケットの中身だけ。


いよいよね・・・お店の裏に立った。厨房のドアを深呼吸してから開ける。


「おはようございまーす。」


笑顔、不自然でも笑顔よ、公子。


にっこり。


小麦粉の生地が焼けた匂いが鼻を擽る。


バターと卵に、お砂糖。

百世不磨の心 あとがき

Posted by 碧井 漪 on   4 

百世あとがき
にほんブログ村テーマ ブログで小説・イラストへ
ブログで小説・イラスト


2014年9月3日より、ムーンライトノベルズで(ブログでは2014年11月8日~)週一回連載していました「百世不磨の心」全115話+番外1話(もう1話増えるかもしれません)が完結しました。



【あらすじ】←苦手

自殺したい女の子と毎日死と向き合う男が出逢い、お互いの生き方考え方に触れる内、

百世生きられないけれど、百世分想う事は出来る、

二人は惹かれ合います。

ところが、二人を取り巻く人達の恋愛感情が複雑に絡み合い・・・・・・続く・・・(※完結済)



さっぱりわからないあらすじですみません。という訳で、登場人物紹介を・・・


【登場人物】


萩原琥珀(15→18~19→22~23歳)


青木金矢(23→26~27→30~31歳)銀矢の兄


青木銀矢(金矢と同じ)中学教諭(数学)金矢の双子の弟


杜野千里(センリ)(琥珀と同じ)琥珀の中学三年の時のクラスメイト


宮澤千里(ちさと)(金矢より3つ年上)循環器内科医・金矢銀矢の幼馴染み


宮澤万世(まよ)(金矢より4つ年上)千里の姉・病死


緒方美優生(18~19→22~23)琥珀の大学の同級生・女声の男




これもまた、どこまで書いていいのかわからないので、中途半端な内容になりました。








タイトルの「百世不磨」=永い間 擦り減らない、とはならず、書いている作者は挫けそうな心との闘いのシリーズでした。


たった一行書く為に、何時間も調べ物をした日もあり・・・


今だったら絶対に書き始められない話だと思います。怖いもの知らずでした。


連載を始めた当初は、ペースメーカーとICDの違いも解っていない状態で、心臓病についての知識も全く無く、症状と病名を一つずつ調べて、本やインターネットで照らし合わせました。


インターネット上の経験談も沢山読ませて頂きました。


病気に苦しみながら、生きる事を考えている人の心はとても素晴らしく、大切にしなくてはならない心だと感じました。


そして、生き物にとって心臓は本当に大切なものだという事を改めて思います。


こうしている間にも一秒一秒、寝ている間も休まずに働き続けてくれています。止まったら死ぬ、それを忘れそうになります。


一つしかない心臓を大切にして下さい。


心は死んだと思っても、心臓は生きています。


心は胸にあると、子どもの頃はそう思っていました。


ある時、心は脳にあると教えられ、驚きました。


『それでもやっぱり心は胸にある』


そう言う人の言葉に感動したりもして、心はやはり胸にある、その考え方は素敵だなと思っていました。


しかし今は、心は胸にあるという考え方は、自分の場合しない方がいいのではないかと思いました。


最近、『死ぬ』『死ね』『死んだ』という言葉を耳にする機会が増え、

作者自身は、昔、同級生からも身内からも言われた言葉ですので馴染みがありますが、自分では口にしません。


何度言われても、意味を考えてしまうと、突き刺さるような感覚が残るからです。


先述した、『心は死んだ』という表現、それは自分という者の存在を否定されたとして、自分自身もそう思えたとして、『肉体の死』を考えてしまう場合、



心は胸にないと考える方がいいのではないかと思いました。



『死ね』



心が頭(脳内)、命が心臓にあったら、同時にダメージを受けずに済みます。



頭が痛いのも辛いですが、胸が苦しいのは本当に辛い事です。



心が痛い―――心が頭にあると思えば、胸は痛くならない。


胸を痛める―――この表現から、心は胸にあると思えてしまうのではないかと思います。



『死ね』と言われて、例えば言われた自分の心が傷付き、死んだとしても、体は生きて居る。


いくら傷付けられても、心臓が動いて居たら、生きて居られます。


誰か一人に死ねと言われても、百人に言われても、殺されるまで自ら死を選ばなくて良いと思います。厚かましく生きる事は、完全に悪い事だと思いません。


心と心臓は別物。心がズダズタになっても、心臓が動く時間の限り、生きて居られます。


人に嫌われて、『死ね』と言われて死にたくなった時、

「心臓は休まず動いてくれている。死ぬのなら心を殺して、罪のない心臓は生かしておこう」というのを思い出そうと決めました。


『死んでもいい』と思うより、『生きてもいい』と思う事の方が難しい世界をすぐには変えられないかもしれません。


一回生まれたからには、一回死にます。急がなくても、立ち止まっても、時は流れ、いずれ死にます。


まだまだ生きる、それは心臓が止まるまで。


"まだ"というその間に、百世不磨の心を見つけたいと思います。人生の目標です。


縺曖 54

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 小説書いてる人~全員集合!!へ
小説書いてる人~全員集合!!

「どこか、行きます?」


皇くんは、結局丁寧な口調で僕に訊いた。


「え?どこに?」


「退屈でしょ。この部屋、面白い物は何もないし。」


他の男子の部屋は知らないけれど、


女子の部屋なら知っている。姉の部屋だけど。


ファッション雑誌にコミックス、ぬいぐるみに化粧品類、洋服も箪笥に収まらない程あった。


皇くんの部屋は姉の部屋とは真逆で、とてもすっきりしていた。


積み重なって解けるとき 46 ※哲編

Posted by 碧井 漪 on  

にほんブログ村テーマ 長編小説、ノベルシリーズへ
長編小説、ノベルシリーズ


「じゃ、今日は帰って来るから、哲、夕飯頼むな。」


「吉夜、何時頃帰る?」


「んー、多分20時前には。今夜は付き合うよ。」


付き合うというのは、日課のジョギングの事だろう。


「うん。」


その時、吉夜に話を聞こう。気になっているゆうべの事・・・


吉夜が出掛けてから、きみちゃんが出勤して来た。


「おはようございます。」


「おはよう。」


いつも通りの挨拶、上手く笑えたかな?


該当の記事は見つかりませんでした。