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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

自殺相談所 13 自生

Posted by 碧井 漪 on  

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「その一匹は元気で、秋も冬も越しました。どこにでもいる赤の和金なんですけれど。ただずっと一匹で、何も入ってない殺風景な水槽の中ですいすい泳ぐ姿を見ていると、寂しくないかなと考えて、胸が苦しくなりました。金魚ですから、死ぬまで水の中から出られない。そして足が生えている訳でもありませんから、自ら歩いて別の水槽へ移住する事も出来ません。ごはんは二日に一回くらい、麩のかすをあげていました。好きな所へ行けず、好きな物も食べられず、仲間にも出逢えず、縁を得る事のない名もない金魚は一匹ぽっちで、死に絶えるまで、その水槽で泳ぎ続ける事を考えると忍びなくて・・・」


「・・・・・・」


もしも自分が、死ぬまで毎日、小さな水槽に一匹で、ただひたすら泳ぐ事しか出来ない金魚だったのなら、と考えてみた。


百世不磨の心 90 (ムーンライトノベルズ105話)

Posted by 碧井 漪 on  

百世105
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金ちゃんの指先が、私の耳を包んだ。


かあぁっ・・・!


こんな暗い所で、お互い浴衣姿で密着して言われたら、キスだけじゃ済まない、というか済ませて欲しくなくなりそう、だからダメ!


「もう、金ちゃん!駄目だってば!美優生が待ってる!」


「はいはい・・・ところで、何でみゆきちゃんの事、呼び捨てにしてるんだ?」


「友達なら、美優生がそう呼んでって。」


金矢が腰を上げ、手を引かれた琥珀もベンチから立ち上がった。


「みゆきちゃんめ。」


「ん?金ちゃん、何か言った?」


「俺の事も金矢って呼んで。」


「え・・・嫌だよ。」


縺曖 16

Posted by 碧井 漪 on  

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食後、お風呂に入った伸長は、明日は学校が休みだから、遅くまで本が読めると、うきうきしながら階段を上(のぼ)った。


二階の自分の部屋のドアを開けると、あれ変だな、灯かりを消して出て来た筈なのにと、部屋の中を見ると、

「げっ・・・!」と思わず声を上げてしまった。


姉の日和が、伸長のベッドに寝そべって本を読んでいた。


しかもその本と言うのが、紙袋に収めていた筈の、藤野に借りたBLコミックスだった。


近男 -Kindan- (R-18) 目次

Posted by 碧井 漪 on  

近男 目次

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□ 近男 -Kindan- あらすじ・登場人物紹介(エロひいき)  2016/02/08

□ 近男 -Kindan- 1  2016/02/04

□ 近男 -Kindan- 2  2016/02/05

□ 近男 -Kindan- 3  2016/02/06

□ 近男 -Kindan- 4  2016/02/07

□ 近男 -Kindan- 5  2016/02/08

□ 近男 -Kindan- 6 (R-18)  2016/02/10

□ 近男 -Kindan- 7 (R-18)  2016/02/11

□ 近男 -Kindan- 8 (R-18)  2016/02/17

□ 近男 -Kindan- 9 (R-18)  2016/02/18

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□ 近男 -Kindan- 100  2016/07/30

□ 近男 -Kindan- 101  2016/08/01

□ 近男 -Kindan- 102  2016/08/05

□ 近男 -Kindan- 103 (R-18)  2016/08/07

□ 近男 -Kindan- 104 (最終話)  2016/08/18

□ 近男 -Kindan- あとがき  2016/08/20



【イラストページ】↓上のサムネイルも後日移動します。

縺曖 15

Posted by 碧井 漪 on  

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ガチャッ。


リビングのドアを開けると、向かって右の明るいキッチンに母、左のリビングのソファーに、姉が座ってテレビを見ていた。


「おねえ、ちゃん・・・」


「のぶ、おかえり。」


ソファーに座ったまま、顔だけをこちらに向けた姉が言った。


「何で、どうしたの?」


「明日から連休でしょ?たまには実家に羽を伸ばしに来たの。」


「お義兄さんは?」


「出張だって。」


「大型連休に仕事?」

縺曖 14

Posted by 碧井 漪 on  

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副岡先生に訊かれた伸長は、ぎくりとして肩を揺らした。


ファン・・・と言うか親戚。しかしそれは、藤野くんの様子から誰にも明かせない。


「先生、塔之寵姫さんをご存知なのですか?」


「ええ、家に全巻揃ってますよ。私のというより、妹のだけれど。」


「先生の妹さんのですか?」


「そう。白岸くんに貸した本も、元は妹が買って来た本なの。塔之さんの本は性描写が過激だからここには持って来ていないけれど、他にもあるわよ。」


縺曖 13

Posted by 碧井 漪 on  

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「す、すみません、もうこんな時間に。僕・・・すぐに閉館準備をします!」


「あら、いいのよ、慌てなくて。今日、もう一人のお当番は一年の・・・勇田さんね。先に帰ってしまったの?」


「あ、それが・・・」


「来てない?連絡もなかった?」


「はい。何か急な用事があったのかもしれません。」


縺曖 12

Posted by 碧井 漪 on  

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人の体と言うのは、本当に良く出来ている物なのだな。


男は女とだけではなく、男とも性行為が可能なのであれば、お得な生き物と言える。


僕は、自慰の経験がある。


独自に調べた結果、高二の男子の95%以上は自慰の経験があるらしい。


KYな僕も、その点は一般的な空気を読めている、時流に乗る、いや違う、平均的な成長を遂げた性徴と言うのかどうか。


縺曖 11

Posted by 碧井 漪 on  

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理解出来ない事が一つ減れば、人の気持ちも一つ理解出来るようになる。


僕は”人の気持ちのわからない人間”らしい。


今時の言葉で言うと“KY”=”空気が読めない”らしい。英語ではなく、日本語を略するのなら、クヨ、でもいいと思ってしまう所も”KY”なのかもしれない。


BLを理解出来たら、同性愛もわかるだろう。


女性が、男性同士の恋愛物語を好む気持ちも理解出来るようになるかもしれない。


不図(ふと)思い出した。

百世不磨の心 89 (ムーンライトノベルズ104話)

Posted by 碧井 漪 on  

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陽が落ちた。


暗くなった空を見上げた金矢は、静かに息を吐き出した。


琥珀は戻って来ないかもしれない。俺の人生に。


あの日と同じ、夕陽が落ちたから、もう会えなくなる。


幼い頃は、燃え落ちるような夕陽をとても怖れていた。


太陽が消えて、真っ暗な闇に包まれ眠ったら、二度と目を醒ます事はないんじゃないかと、


独りで、もがき苦しみながら夜の内に死ぬのを考えると怖くなって、でもどうにも出来ないよって、刻一刻と過ぎる時を告げる、血が滲んだような夕陽を見るのは苦手だった。


そんな俺と同じ想いを抱える人間が居た。ちさとだ。


一年余り、一緒に暮らした。


姉弟のように、お互いの苦しみを少しずつ、時と共に解かして。



縺曖 10

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伸長は図書準備室、通称・司書室へ続く白く塗られた木製ドアのノブを何とか捻って押した。


少し開いたドアを背中で押して通れるまでにすると、両手に提げた二つの紙袋を揺らしてぶつけない様にして運んだ。


司書室の中には先生の机と、作業用の長机とパイプ椅子。


図書室が見渡せる大きなガラス窓の下には棚があり、文房具が納められている。


先生の机の後ろの壁一面には、天井近くまでの大きなスチール製の扉付き収納があり、そこには僕ら生徒が触れる事のない書類が上段の観音開きの鍵付き棚に、下の引き戸の棚二段分には、先生の私物のコミックスや小説が入っている。


僕は長机の作業台の上に紙袋を置き、中身を取り出した。

縺曖 9

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「俺は、こんなの絶対読みません。」


穏やかな口調で”絶対~しない”と全否定されると、僕の方が間違った発言をしたように思えた。


いや、しかし、本を読む読まないは、その人の自由だから僕が強要する事ではない。


ただ僕は、読まないより、読んで色々感じた方が後悔しないと思っている。


縺曖 8

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「迷惑だなんてとんでもない!帯が付いてて、全部新品ですから、ただで頂くのは勿体ないって意味ですよ!」


「いや、要らないから持って来たんです。」


「ああ、そうか、そうだった・・・えっと、じゃあ、先生にも見せていいですか?」


「先生って?」


「司書の副岡先生です。今僕は、先生に男性同士の恋愛小説の本を借りて読んでいる所なんです。」


誤解させてしまったと伸長は反省し、迷惑ではない事を皇に伝えようと必死だった。


「男性同士って・・・BL小説?」


縺曖 7

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ええと・・・と伸長が言おうとする前に、

「やっぱりそうですよね。」と皇が肩を落とした。


「・・・・・・」


言葉が見つからない伸長の前で、皇はカウンター上の文庫本を紙袋に戻し始めた。


ドサッ、バサッ、副岡先生が個人的に好みそうな本達が、どんどん紙袋に戻されて行く。


先生にこれを見せたら、読みたいと言うかもしれない。そして僕も・・・重版される程人気のあるシリーズ本を読んでみたいと思った。

百世不磨の心 88 (ムーンライトノベルズ103話) 苦い恋

Posted by 碧井 漪 on  

百世不磨の心103
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琥珀が大浴場に向かってからしばらくして、部屋に人が訪ねて来た。


入口に近かった金矢が先に出ると、金矢より少し下と思しき年齢の女性二人連れだった。


「あの、こちらにmiyukiさんっていらっしゃいますか?」


「・・・?」金矢は首を傾げた。


「この人です。ずっとファンで、待ち受け画面にしてるんです!」


一人が、手にしていたスマートフォンの画面を金矢の目の前に突き出した。


映っていたのは今より少し幼い美優生の姿だった。


縺曖 6

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「拾ってくれて、ありがとう・・・」


「いえ、先輩。」


センパイ。


初めてではないが、男子生徒から先輩と呼ばれた記憶があまりなかった為、ドキリとした。


「・・・・・・」


「シロキシ先輩、ですか?」


縺曖 5

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「従兄弟は男ですよ?」


「え?」


「内容が女性向けなので、女性名で書いてますけど、実は男です。あ、そこの所は内緒でお願いします。」


「男性・・・拝見します。」


伸長は、手にしていた文庫本をパラパラと捲り、一節を読んでみた。


縺曖 4

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「ジャンルはファンタジーですか?」


「・・・ではないですね。まぁ、恋愛小説と言えばいいのか。」


「恋愛小説ですか・・・」


「あの、図書室に置いて貰えますか?」


「僕にその権限はないので、一応、司書の副岡先生が戻ってから相談してみます。」


「俺が寄贈したって、誰にもバラさないで欲しいんですけど。」


縺曖 3

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「この本全部、図書室に寄贈したいんですけど。」


右手に大きな紙袋を提げている男子は、歩いて距離を縮め、カウンターの前に立った。


「寄贈ですか?」


「はい。いっぱいあって困っているので、図書室に置いて貰えませんか?」


本の寄贈は珍しい。いつもは生徒の要望書を参考に司書の副岡先生が決めている。


寄贈本を扱うのは初めてだけど、不安よりわくわくする気持ちが先行した。


どんな本だろう。


「拝見します。」


縺曖 2

Posted by 碧井 漪 on  

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時は四月下旬、明日から大型連休に入る・・・と言っても実際は飛び休だが。


二年四組、白岸伸長(シロキシノブナガ)16歳、図書委員会副委員長職に就いている。


どこにでも居る長過ぎず短過ぎず不快な印象を与えないと思う髪型は、低予算対応店において月に一度散髪している。


視力は1.0と0.3、左右差があるのと乱視が酷いので、矯正の為、眼鏡を着用している。


これは経験上、頑丈さが売りの四角く、黒い太縁、敢えてレンズを薄くなどしない低価格な眼鏡を使用している。


洒落っ気はないが学生の本分は勉強の為、十分だ。


百世不磨の心 87 (ムーンライトノベルズ102話) 選択

Posted by 碧井 漪 on  

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「しない、って・・・?三人でいるから?」


「まぁその辺は、目を盗んで何とか出来ない事もないけど、しないよ。」


一昨日、琥珀が金矢の家に泊まった時も、金矢は何もしなかった―――その事を敢えて訊かずにいた琥珀は、金矢そして美優生がそうしない理由を今知りたくなった。


「どうして、私にキス・・・しないの?」


「誰だって抜け駆けは嫌だろ。」


「抜け駆けって・・・なにそれ。でも金ちゃん、一昨日、したよね?」


「あれからしてないだろ。」


さっきみゆきちゃんが私にキスしなかったのは、金ちゃんに遠慮して、なの・・・?


乙女ですって 176 (R-18) ホワイトデー

Posted by 碧井 漪 on  

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三月四日水曜日。


出勤しようと玄関で靴を履いた隆人の背中に向かって舞は、エプロンの裾をぎゅっと握り締めて切り出した。


「あの、転勤の話だけどっ・・・!」


「ああ、うん。」


靴べらをシューズクローゼットに戻した隆人は、舞の方へ向き直った。


「考えたんだけど、やっぱり私、ここに居たいの。いざって時に産婦人科も近いし、はなもやっと幼稚園慣れて来たところだし・・・だから、今の会社辞めて、他の仕事探してみるとかどうかな?」


「その話は」「ママー!ママーッ!」


隆人の声は、リビングから届いたはなの声に遮られた。


「はーい!はな、待っててー!隆ちゃん、"その話は"の続きは?」


舞は、後方のリビング扉へ振り向けた視線を、すぐさま隆人の顔へ戻した。


ふうっと小さく息を吐いた隆人は、

「考えてるから、話は夜、帰ってからにしよう。はなちゃんが待ってるよ。」と舞を促した。


「うん・・・いってらっしゃい。」


舞はリビングに向かって半身になりながら、隆人に手を振った。

あなたが生きていてくれて良かった

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虹
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すべての事に自信なんてなかった。


生きている事も。







今まで、

自分に向けられた否定と肯定の言葉の総数を競わせたら尚更。




「あなたが生きていてくれて良かった」



誰かから


そんな言葉を聞ける人間ではないことは理解している。




「オマエなんて死ねばいい」



よく似た言葉は何度か聞いた事がある。




SとS (BL) 本当はこれで最終話にするつもりだったのに終わらなかった編 (R-18)

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SとSラスト2
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「俺の血は残さない。残すとしたら、お前にしか託さない。俺の血は、全て瞬太朗に捧げる。」


そんなに俺の血を受け継ぐ子どもを産みたいなら、産ませてやりたくもなる。


でも、叶わぬ夢をいつまでも見ているより、俺はお前と一秒も無駄に出来ない現実を生きると決めた。


くぷ、ぐぷ・・・さっきの残りで瞬太朗のナカはまだ潤っていた。


セイは指を抜いた。


「そんな・・・そう言われたらやっぱり辛い・・・セイの血を自分が途絶えさせるなんて・・・」


俺だって辛いよ。もし、お前が自分の子を抱きたいと願っていたなら、こっちへ連れて来た俺は、なんて酷い人間かと思う。


「お互い様だろ。俺達は愛し合って、結果、子孫を残せなくても、俺は一つも後悔しない。運命の相手と結ばれて、しあわせなんだ。俺には大切なお前がいる、これ以上のことは望まない。十分だ。」


「そんなこと言われたら・・・」


「何だ?後悔を飲み込んで、一人で苦しむつもりか?」


百世不磨の心 86 (ムーンライトノベルズ101話)

Posted by 碧井 漪 on  

百世100
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背中に壁、両腕はみゆきちゃんに強く掴まれて動けない。


金ちゃんより背の高いみゆきちゃん。普段、遠くにある顔が近付いて来る。


好きだった。


男とか女とか関係なく、すごく好きで、今の私にとって、なくてはならない人で・・・


キスしたくない訳じゃなかった。


でも、みゆきちゃんとキスしたら”何か”大切なものを失いそうで怖かった。


みゆきちゃんの唇が近付く。


同じ男の人だけど、金ちゃんとは違う感覚に陥らされる。


キスシテモイイ、デモホントウハ、シタクナイ・・・


琥珀は美優生の目を見つめていた。


その瞳は涙で潤み、閉じる気配はなかった。


美優生は、今度こそ絶対にしようと決めて臨んだ三年越しのキスを―――


諦めた。


琥珀の腕を掴んでいた美優生の手から力が抜かれ、近付ける事をやめた美優生の顔をもう一度見た琥珀は、思わずふうっと小さな息を吐いた。


そして、ふいっと背けた美優生の横顔はとても綺麗で、琥珀はまるで、自分がドラマのヒロインになってしまったかのように思えた。


こんなにカッコよくて優しい人にキスされる女の子に嫉妬しそう・・・なのに、みゆきちゃんにキスされるのが嫌なんて、自分でも自分の気持ちがよく分からない。


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