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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

乙女ですって 99 (R-18) もしも

Posted by 碧井 漪 on   0 

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    1月5日月曜日。


    年が明けて、仕事初めの日。


    まだ菜津子のご両親にはご挨拶に行かれず、菜津子がいいという日を俺は待ち侘びていた。


    ご挨拶をして許可を貰えたらその足で役所に行って、婚姻届を出すつもりでもいた。


    昨夜、菜津子を家に送り届けた際、

    「早く安藤菜津子になってよ。そうしたら、一緒に暮らせる。ねぇ、菜津子?」と、毎日のように繰り返しているお約束みたいな言葉を吐くと、

    「それは、あの、四月以降にと・・・人事、異動に・・・影響してしまいますから。」と、また同じ答えを返される。


    「菜津子は俺と結婚したら仕事を辞めるから、異動への影響はないよ。」


    「はい・・・そのお話はいずれまた・・・」


    菜津子のお父さんは仕事の都合でしばらく家を空けるとか、お祖母さんの体調が思わしくないだとか理由を付けられ、俺の『年末年始に菜津子のご家族にご挨拶を!』計画は頓挫していた。



    風邪みたいに移して 【「乙女ですって」派生編プロローグ】

    Posted by 碧井 漪 on   0 

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      高校時代、友達に

      初恋はいつか?と訊かれた時、答えられなかった

      初恋ってどんなもの?


      キスってした事ある?って訊かれて、

      あれもキスになるのかな?って

      今更考えたら、

      初恋に結びつくかもしれない淡く抱いたままの気持ちに気が付いた



      初恋という感情に気付けなかったのは、

      今もその初恋の中にいるからだという事が判ってしまった



      てっちゃんは

      いつも一緒に居るだけで気分が良くなって

      毎日

      そのやさしく見守ってくれているような笑顔を見ていたい人



      さくらんぼの味のキャンディーを、

      どうしてもいつも最後に残った一個を食べてしまったてっちゃんが、

      えーんと泣いて悔しがる私に気付いて

      「これ、あげるよ」と

      てっちゃんは口に入れてぬるくなったキャンディーを

      私の口に移してくれた



      初めて貰ったのは確か幼稚園に入ったばかりの年中の夏頃、

      小学校に入る前の春頃にはされなくなったキャンディーのやり取り

      今はされない事が寂しいというより悔しいに近い

      風邪みたいに

      てっちゃんの熱を口から移して欲しくなる



      マコトのうた 【「乙女ですって」より】

      Posted by 碧井 漪 on   0 

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        俺は空っぽな体の中に入れられる何かを求めて彷徨い歩く

        目的も手段も計画も

        ことごとく無くても


        永久に満たされていたいのに

        一時も満たされないまま

        あても無く歩き続けるしか出来ない

        倒れて動けなくなる日まで





        利益を生まない行為は

        成功者からみたら意味の無い

        愚行に過ぎず

        いつまで無駄な事をしているんだと一言で切り捨てられたら

        進めなくなるのか?


        俺にとって重大な事は

        誰かにとって馬鹿らしい事


        そろそろ潮時かと何度も考えながら

        手離せないそれにしがみついて

        自ら切り捨てられないまま

        追い求める目的すらもうわからずに

        歩きながら考え詰めている


        そんな俺の中身を理解しようとする人は存在しないと思う

        それでいい

        俺もきっとそうだ


        誰か一人をとことん理解しようとなんてした事がない



        だからもう

        自分の事以上に人の事はどうだっていいのさ

        所詮は他人事

        お互いに最低限

        己のことだけ考えて生きていけ



        一人で

        好きなことをしたいのなら

        周りに流されてはならないんだろうな



        闘うものは

        俺の内側から日々生まれ続ける感情だって事に

        今頃だけど気付けたのは

        過去に好き勝手やってきた賜物だったと思える




        周囲の評価点を気にし過ぎた自分はそれに

        何も得られなかったと思い込まされていたんだな





        歌うと客観的に考えられる

        俺の人生を歌ってみたら

        存外悲しい話にならなかった



        そうさどんなに悲しい出来事ばかり並べた歌を歌ったって

        俺には価値がなく誰からも必要とされないと

        息をするのも申し訳ないと考え込んでいた日々も

        狂っているかもしれないと思えた人にしか理解出来ない内容なのさ




        俺には縁のない頂点に立ち栄光を掴み人々に感動を与えたといわれた人にも

        胸が苦しくなる程の悩みがあるのだという事を今まで知らなかった


        どうして知ったか

        そうなんだろうと思い遣れるようになっただけの話


        栄光に輝いた瞬間を体感したことのない自分は

        頂点から見下ろすような気持ちだと勝手に想像して決め付けてしまっていた


        彼等は価値のない自分よりはこの世に必要とされている分

        しあわせそうに見えている


        そうでもないって考えた事があったのかい?


        相互理解が出来ずにいたのは

        お互いの一欠片から始まった思い込みのせいだった


        弱っている人は

        周りがみんな強そうに見える


        自分よりも自信に満ち溢れて

        この世の中を

        颯爽と風を切って歩き

        目標に向かって

        一歩ずつ着実に近付いて行っているように見える


        背中を丸めて肩を落としてとぼとぼと

        歩く自分を誰かが見ているかなんて

        思いもしないで


        知らないだけなんだろう


        孤独を気取ればせめて

        哀愁なんて雰囲気を纏えるかもしれないなんて

        気持ちがあったのかもしれない


        何も無い

        欲しいものも

        やりたいことも


        そうじゃないよ


        思いつかない時期もあるだけ


        何年したら思い付くかな


        明日かもしれないけれど


        ただの種から出た芽が大きくなる頃には

        多分

        水をあげて

        育てて行きたくなっている

        そういうイメージが一つあれば

        騙してでも未来という日に歩いて行けると

        勝手に考えただけかもしれない





        太陽の光に白く輝く花が咲き誇り

        のちに枯れ

        情熱の色といわれる真っ赤な実が大きく実る

        その頃

        ようやく

        腹ペコだった俺の中身が満たされるんだろう


        まだまだだ


        実るまで見えない実を付ける心の中の樹は

        俺が生まれた時にはすでに芽を出していて

        生きている限り

        自由に

        育ってくれるらしい


        いつか大きく育ったしあわせという名の実の存在に満足させられる日が必ず来ると信じて

        腹ペコのまま

        もう少し我慢してみよう


        しあわせは

        どんな味だろうかと想像しながら




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        乙女ですって 98 (R-18) それぞれの年末年始

        Posted by 碧井 漪 on   0 

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          パーンパンパンパン、パーンパンパンパン・・・

          年末のよく晴れた日の午前、青空の下、リズミカルに響き渡る音と小さな鼻歌。


          古い民家の庭先、布団専用のステンレス製物干しに掛けられた布団を、布団叩きで叩いていた45の男は、静かに庭に侵入して隣に立った28の女を見て驚き、咥えていた爪楊枝を枯れ芝の上にポトリと落とした。


          再び布団に視線を移した45歳の男・原元真琴は、今度は鼻歌を歌わず、「何か御用ですか?押し売りなら買う金はありませんよー。」と一本調子で言った。


          「あ、そうだった。はい、五千円。」


          28歳の女・西尾由佳は、ショルダーバッグからスッと抜いた五千円札を真琴に向かって差し出した。



          乙女ですって 97 (R-18) 俺と君の運命

          Posted by 碧井 漪 on   2 

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            いくら嬲っても嬲り足りない。


            俺の躰を好きにしていいから、君の躰を好きにさせてよ。


            ほら、ここの穴も、突起も、双丘の膨らみも、全部俺にはないカラダの特徴。


            やわらかくてそそられる、たまらない香りの蜜の味、うっとり潤んだ君のその瞳にも、今は俺しか映ってないでしょう?


            それでいい。


            君は全部、俺のものだから。


            俺以外なんて見なくていい。


            百世不磨の心 24 (R-18・ムーンライトノベルズ39話)

            Posted by 碧井 漪 on   0 

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              寂しくないといったら嘘だけど、まぁ私も大学に入ったばっかりでバタバタと色々忙しかったから、最初の一か月、二か月はあっという間に過ぎて行った。


              三か月目に入って、大分(だいぶ)大学生活にも慣れた六月。


              金ちゃんとは相変わらず、電話とメールを交わすだけの日々。


              だからもう、金ちゃんは私の事、どうでも良くなっちゃっているんじゃないかって考えちゃう今日この頃。


              憂鬱が襲って来る。頭がボーッとして、首も肩も重苦しく感じてしまうのは、気圧が低いせいなの?


              しとしと、ジメジメ・・・私の気持ちも何だかそんな感じ。


              むわーっとして、あの重たい灰色の空みたいに、


              今にも泣いて落ちて来そうな感じなのにいつまでも降るのか降らないのかどっちつかずで、全然ハッキリスッキリしないカンジ・・・


              乙女ですって 96 (R-18) 蜜語

              Posted by 碧井 漪 on   0 

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                菜津子の両親は隆人と志歩理が店を後にしてから二時間半後に帰って来た。


                菜津子の考えていた通り、店内の指輪を一通り吟味した隆人は、今日是非、菜津子の両親に会いたいと言い出した。


                その時、菜津子は隆人に、両親は今夜遅くに帰ると嘘をついた。


                そして、お礼に食事をと、隆人と菜津子を誘った志歩理に対し菜津子は「申し訳ありません。私は行けません。隆人さん、志歩理さんとお二人でお食事に・・・」と穏やかではない心持ちながら、笑顔で二人を送り出す事しか出来なかった。





                その夜、隆人のマンションで、菜津子の作った夕食を食べ、それぞれ寝支度を整えた二人はベッドルームにいた。


                隆人が部屋の灯かりを消すと、あらかじめ灯しておいたベッドランプの暖かみのある灯かりだけになった。


                乙女ですって 95 (R-18) 甘い二人

                Posted by 碧井 漪 on   0 

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                  どき、どきどきどきどき・・・


                  彼の手でトントンと背中を優しく宥められている、今の時間はまるで夢みたい。


                  溪は、叶う事のない恋だと思っていた。


                  ただ見ているだけでいいと思っていた人。


                  それなのに、思いがけず急に近付いてしまった日から、どんどん気持ちがコントロール出来なくなり、ただ見ているだけでも、苦しくなっていってしまった恋。


                  沢山泣いて諦めようと思った。


                  それでもやっぱり忘れられないで、好きなまま、どうしようもなく・・・


                  今、その人から「好きだ」と告白をされて、現実なのでしょうけれど、心がふわふわしてしまって夢の中かもしれないと思ってしまう。


                  乙女ですって 94 (R-18) ノックアウト

                  Posted by 碧井 漪 on   0 

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                    死にそう・・・。


                    一か月の間に二度も失恋するなんて。


                    しかもライバルは二人共、俺と同じ会社の営業部の男。


                    総務部より営業部の方がデキる感じに見られるのかな。


                    安藤部長と菜津子さん・・・寺沢と綿雪さん。


                    今頃デートして、キスしてハグして、それから・・・


                    あー!!


                    俺、もうこの先駄目だ。


                    九子先輩のいう通り、俺を好きになってくれる人は現れない気がして来た。


                    1に容姿、2にカラダ、3に心が本当の正解なのかも。


                    乙女ですって 93 (R-18) スタートとゴール

                    Posted by 碧井 漪 on   2 

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                      夜間、救急患者を受け入れているという病院に到着すると、昼間の診療待ちの時よりも空いているのですぐ帰れるのかと期待した。


                      ・・・が、甘かった。


                      医師も看護師も人数は限られているし、その上、到着した救急車からストレッチャーで運ばれる重篤な患者の方が優先されるに決まっている。


                      俺なんて軽傷。


                      多分打ち身だけだろうから、家に帰って湿布を貼っておけば勝手に治ってしまうと思う。


                      乙女ですって 92 (R-18) ストーカー?

                      Posted by 碧井 漪 on   0 

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                        「大事な女って、それは・・・恋人って事ですか?」


                        被っていたフードを頭の上から外した男は、ポケットから携帯電話を取り出した。


                        「もしもし、哲(てつ)だよ。犯人のストーカー捕まえた。これから警察に行く。確認の為、溪も来て。」






                        百世不磨の心 23 (R-18・ムーンライトノベルズ38話)

                        Posted by 碧井 漪 on   0 

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                          四月になった。


                          琥珀は大学の入学式を先週終え、その翌日から授業があった為、忙(せわ)しない毎日を過ごしていた。


                          気が付けば、金矢達とお花見に行ってから来週末で一か月が経とうとしている。


                          花見の夜、銀矢に家まで送って貰った日から、琥珀は一度も金矢に会えずにいた。


                          「ごめんな、琥珀。事情があって実家に帰るから、しばらく会えない。マンションに戻ったら連絡するから、それまで大学で勉強しっかり頑張れよ」


                          余裕の作り方メモ

                          Posted by 碧井 漪 on   0 

                          余裕の作り方

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                          生きる上で大切なこと


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                            忙し過ぎます


                            何にも出来ません


                            明日も忙しいです



                            満腹感を得られない時のような


                            今の状態に何が欠けているのかも考える余裕のない慌ただしい日々がいつの間にか過ぎて行きます


                            時間に追いかけられる錯覚を覚えながら一日を終えてクタクタになって


                            楽しみもありません


                            明日はこれとあれとそれをしなくてはならないと考えてしまう頭が気持ちを重くしています


                            乙女ですって 90 (R-18) リップサービス

                            Posted by 碧井 漪 on   0 

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                              由佳はクラブ裏の古いバスの中で、じっと真琴を待ちながら一時間近く過ごしていた。


                              風が凌げるといっても、寒い事は寒い。


                              隙間風も入って来るし、暖房欲しい・・・うーん、外で火を焚くとか?


                              建物に囲まれた袋小路の隅に、黒く煤(すす)けた一斗缶があったのを見ていた由佳は、

                              誰かここで何かを燃やす為か暖を取る為にあれを用意したのかしら?

                              だとしたら何か燃やす?と考えたりもした。


                              といっても・・・手帳の紙ぐらいじゃ、すぐ燃え尽きる。


                              たき火しようっていったって、マッチもライターも持ってないし、火が点けられたとしても火事になったら困るからやめておいた方が無難よね。


                              あー、マコトさん早く来ないかなぁ・・・じっとしてるの寒い。


                              せめて足踏みしよう。



                              乙女ですって 89 (R-18) これは恋ではありません

                              Posted by 碧井 漪 on   0 

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                                菜津子の家に荷物を運ぶと、やはり帰ろうと思って靴を脱がなかった加集を、菜津子は引き留めて自室に招いた。


                                「今、お茶を煎れて来ますので、少しお待ち下さい。」


                                加集は敷かれた座布団に胡坐をかいた。


                                菜津子の部屋は物が少なく、きちんと整頓されていた。


                                綿雪さんの部屋とは全然違う。


                                けれど、今、加集が招かれたいのは、半月前まで好きだと言っていた菜津子のこの部屋ではなく、夢に出て来る溪の部屋だった。


                                何で俺はこんなに綿雪さんの事ばっかり気にして、”関係ない”っていうのに、嫌になる・・・



                                しゅわっとシたい (R-18) 2

                                Posted by 碧井 漪 on   2 

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                                  もうやめましょうよ・・・と思いながらも、前回の拍手がエロnamiの背中を押してしまいました。


                                  コウソクリョウジョクケイ(昂促料女苦系?)です。←カッコ内は当て字です。


                                  前回、拍手を下さった方だけ「続きを読む」からお進み下さい。それ以外の皆さまはここでやめておかれた方が無難です。


                                  「乙女ですって」は明日の23時更新になります。一日進むのに何話割くんだろうと作者自身も頭を悩ませながら、もう少し、いえ・・・しばらくこのまま鈍行になります。










                                  乙女ですって 88 (R-18) 恋による傷

                                  Posted by 碧井 漪 on   0 

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                                    こくっ・・・

                                    胸の上で拳を握り締めながら由佳は小さな息を呑んだ。


                                    寺沢ってば、気付いたの?


                                    だけど直球過ぎる。


                                    ここで加集さんが「うん」と言ってくれれば、溪と加集さんの仲は一気に進むかもだけど、もしもそうじゃなかったら・・・


                                    カシャカッシャーン!


                                    ん? テーブルの下?から音がした。


                                    何だろうと、全員同時に椅子から立ち上がると、テーブルの下を覗き込もうとした、

                                    すると加集さんだけ慌てた様子で、テーブルの下にしゃがみこんだ。


                                    一体、何を落としたの?


                                    乙女ですって 87 (R-18) 間接

                                    Posted by 碧井 漪 on   0 

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                                      ジュー、ジュウゥ・・・


                                      立ち上る白い湯気が段々と濃くなって来た目の前の生地と鉄板の間に卒なくヘラを挿し入れ、片手で上手にひっくり返した加集に対して、

                                      「わー、加集さん上手。私のもひっくり返して下さいよー。あ、そうだ!同じ豚玉だから席、入れ替わっちゃいません?」とニコニコ顔で立ち上がった由佳は、向かいの加集の席の隣に立って、ヘラを持っていない左腕を引っ張って立たせようとした。


                                      えっ?という表情を浮かべた加集の左腕を由佳は肘でつついて、顎で溪の方を示しながら目配せした。


                                      気付いた加集は、一瞬寺沢の方を気にしたが、「いいけど・・・」と席を立った。


                                      百世不磨の心 22 (R-18・ムーンライトノベルズ37話)

                                      Posted by 碧井 漪 on   0 

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                                        銀矢がスッとキッチンへ移動した。


                                        金矢が居る時にはキッチンへ入ろうともしない銀矢が、珍しくキッチンで何をするのかと金矢が視線の先を向けると、


                                        カチッ、どうやらやかんでお湯を沸かそうとしていると判った。


                                        シュンシュン、程なくしてコンロを止めた銀矢は、さっきまでテーブルの上にあった筈のティーポットを知らぬ間に手元に置いていて、それにお湯を注いだ。


                                        蓋をしたポットを持つと、銀矢がこちらのダイニングテーブルの方へ戻って来た。


                                        最初から銀矢はティーポットを持ってキッチンに立ったのか・・・気付かなかった。


                                        金矢が気付かなかった訳は、ティーポットが千里の前に置いてあったからだった。


                                        千里が椅子に座り込んでから、金矢は千里の方を見なかったというより、見られなかった。


                                        銀矢に心の内を指摘された金矢は動揺していた。




                                        母の日の贈り物 繭香と茉莉香

                                        Posted by 碧井 漪 on   2 

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                                          「相違相恋」の各務茉莉香、「雪の香」の繭香、

                                          茉莉香が光樹と話す前、五月の母の日という事で書いてみたところ、

                                          纏まらなくて、今夜出せない・・・諦めようとも一度は思いました。


                                          他シリーズもずーっと先の原稿しかないので、もうこれしかm(-_-;)m


                                          上手く書けなかったφ(T-T;)上に長くなってしまったので、ご興味のある方だけ、ご覧下さい。


                                          母への感謝と揺れる思春期の娘の気持ちというテーマで、全部を書き切る力がないこの未熟さと口惜しさをバネに、

                                          「相違相恋」本編(六月)の方で頑張りたいと思います(本編更新予定:六月か七月頃)。







                                          乙女ですって 86 (R-18) 不知不識

                                          Posted by 碧井 漪 on   0 

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                                            「ここは、うん・・・いい店だけど、寺沢さんと綿雪さんは、ここでいいのかな?」


                                            加集の声で“綿雪さん”と聞かされた溪の心臓は、きゅうっと締め付けられるような感覚に陥った。


                                            切ないって、こんな感じ・・・


                                            好きだけど、好きになっては貰えない、でも好き・・・


                                            “綿雪さん”と名前を呼ばれただけなのに、体の中心がジンと痺れる。


                                            乙女ですって 85 (R-18) どうして四角関係?

                                            Posted by 碧井 漪 on   0 

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                                              同じ営業部、ただしあいつは法人営業課なので席は近くないが、仕事が上手く出来ないあいつのせいで、由佳達・内勤営業にも多少のしわ寄せがあったという不満があった。


                                              寺沢メグのルックスは申し分ない、性格も悪くはないと思う・・・が、仕事が出来ない。


                                              二年前まで外勤営業だった由佳が今も同じ法人営業課だったら、毎日叱っていたかもしれないと、同期の男性同僚から聞かされて思っていた。


                                              更に、昨日の夕方に耳に挟んだ営業部女子社員達の噂話によると、寺沢は溪にちょっかいを出し始めたとか。


                                              ふざけないでよね。


                                              仕事の出来ない内から、女とどうこうじゃないだろー!と自分の事は棚に上げても言いたくなってしまう。


                                              私も大して人の事をとやかく言える立場じゃないんだけれど。






                                              乙女ですって 84 (R-18) 複雑な模様

                                              Posted by 碧井 漪 on   0 

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                                                翌日、12月27日土曜日は仕事納めの日で、半日の出勤だった。


                                                菜津子は帰宅後にお正月を迎える準備と夕食の支度、その後で隆人の部屋に泊まる約束をしていた。


                                                毎日会っているのに全く飽きない、と隆人も菜津子も思っていたが、菜津子だけは、いつか突然に終わるかもしれないしあわせな日々に、全部を浸し切れないでいた。


                                                近日中に隆人さんに改めてプロポーズされるかもしれません・・・その時はかわし切れるか自信がありません。


                                                お正月休みには双方の実家に行こう、と隆人に一言漏らされた時、菜津子はどうしましょうと内心狼狽(うろた)えた。


                                                百世不磨の心 21 (R-18・ムーンライトノベルズ36話)

                                                Posted by 碧井 漪 on   0 

                                                百世36
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                                                  「・・・ったく、千里(ちさと)を呼ぶなって言ったのに。」


                                                  珍しく文句を言った金矢は、自分の部屋のベッドの上に仰向けに寝かされていた。


                                                  「病院行かないって駄々捏ねたのは兄貴だろ?念の為、主治医に知らせておいただけだ。」


                                                  「主治医って、別に千里だけじゃないだろ。」


                                                  ぷうっと頬を膨らまし、拗ねた表情を見られたくないのか金矢は壁の方に寝返りを打って、ベッド脇に立って居る銀矢と、その後ろに膝をついている千里に背を向けた。


                                                  乙女ですって 83 (R-18) マコト

                                                  Posted by 碧井 漪 on   2 

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                                                    目を瞑った私は奥歯をキリッと噛んで、これから間もなく振り下ろされる男の拳に与えられるであろう衝撃に備えた・・・

                                                    けれど、

                                                    あれ?

                                                    ひょろ男の拳は、すぐに振り下ろされなかった。


                                                    「お客様、店内での乱闘事件は困ります。警察を呼ぶ事態になってしまいますと、お客様は最低三時間は拘束されますよ?」


                                                    聞き憶えのある丁寧な口調の声を聞いてそっと目を開くと、私の前に立つイキがったひょろ男の振り上げた右拳を、後ろから掴んで止めている白いカフスが見えた。



                                                    乙女ですって 82 (R-18) 性(サガ)と夢

                                                    Posted by 碧井 漪 on   0 

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                                                      ぎゅ、ぎゅうーっ。


                                                      彼女は俺のモノを痛いくらい強く締め上げる・・・ああ、胸に大きな塊が上がって来るみたいに、何か分からなくてもどかしい感情がココロを埋め尽くす。


                                                      顔も声も、紛れもなく綿雪さんだけど、こんなのはおかしい。


                                                      イキそうになりながらも俺は、冷静の欠片を取り戻し、その白く細く清らかなカラダから、俺のキタナイ欲望を引き抜いた。



                                                      乙女ですって 81 (R-18) 気になる男

                                                      Posted by 碧井 漪 on   0 

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                                                        仕事を終えた由佳は、社員通用口から外に出た。


                                                        会社正面玄関のあるガラス張りの一階の灯かりは非常灯以外消されて暗い。


                                                        わざわざ覗き込んで確認しなくても、この時間はとっくに受付業務を終了して退社している。


                                                        はーっ、まったく。


                                                        いつまでも電話に出ないし、メールの返事も寄越さない溪。


                                                        りいなちゃんに伝言しても無視かぁ・・・。



                                                        該当の記事は見つかりませんでした。