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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

百世不磨の心 16 (R-18・ムーンライトノベルズ31話)

Posted by 碧井 漪 on   0 

百世31
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家に着いて、リュックの中から取り出した食材をキッチンの調理台の上に並べた金矢は、

「肉じゃが作るから、琥珀、じゃがいもとにんじんの皮を剥いて乱切り、しいたけの石突(いしづ)きを取ったら軽く洗って水分拭き取って飾り入れて、それからきぬさやの筋を取って斜めに二等分しておいて。」早口でそう琥珀の顔を見ずに言った。


「えっ、えっ、え?もう一回言って・・・」


「肉じゃがくらい一人で作れるだろ?それより、リュック寄越して。卒業アルバム持って来た?」


「う、うん。はいこれ。」


乙女ですって 63 (R-18) 対象外の人

Posted by 碧井 漪 on   0 

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「おはようございます、綿雪さん、と、西尾さん。」


社員通用口に向かって西尾由佳と歩く溪の横を、

大きな歩幅で抜き去る加集が、ちらと二人を振り向いて挨拶して来た。


加集は通勤用コートの開いた裾をなびかせながら、邪魔にならない場所に鞄を移動させて出社する社員の間をスッスッとすり抜けて行ってしまった。


加集の背中を見つめて歩くスピードがゆっくりになってしまった溪の腕を引っ張りながら西尾が訊いた。


「なになに、どうしたの?加集さん、いつもは挨拶なんてしないのに、まさか何かあったの?」


昨日、溪にメールを送っても返信が来なかったと、さっきちくりと溪に向かって文句を言っていた由佳が、今度は詮索し始めた。


乙女ですって 62 (R-18) どのくらい

Posted by 碧井 漪 on   0 

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十二月二十四日、時刻は午前一時半を過ぎている。


眠っている隆人を起こさないように、そっとベッドから出た菜津子は、バスルームへ向かった。


マンションだから、深夜にシャワーを浴びるのはご近所に申し訳ないと思いつつも仕方なく手短に浴びたシャワーの後、

静かに部屋に戻ると、思っていた以上に体が冷えてしまった菜津子は、隆人が眠っているベッドの傍でくしゃみを二回もしてしまった。


「ん・・・菜津子?」




乙女ですって 61 (R-18) あなたの愛

Posted by 碧井 漪 on   0 

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「あの・・・隆人さんのを・・・胸に挟んで、口に咥えても、いいでしょうか?」


「どうしたの?今夜の菜津子は、変だね。すぐ挿れて、とか、積極的。」


「ごめんなさい、私、調子に乗ってしまいました。」


乙女ですって 60 (R-18) クリスマスプレゼント

Posted by 碧井 漪 on   0 

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食後、お茶を煎れる為にお湯を沸かしながら、広いキッチンシンクに向かって二人分の食器を洗う私のすぐ後ろに、お手洗いから戻って来た隆人さんが立って訊きました。


「薔薇、嬉しかった?」


「はい、とっても。私も、隆人さんにプレゼントを贈ります。何か欲しい物はありませんか?」


まだ食器は全部洗えていませんけれど、やかんが噴いて来てしまいましたので一旦手を洗って・・・と思っていたら、隆人さんが止めてくれました。


そして隆人さんは、後ろから私の胸を両手で包み、

「欲しい物は、これだよ。俺にくれるの?菜津子のカラダ。」モミモミと揉みしだきながら耳元で囁きました。


百世不磨の心 15 (R-18・ムーンライトノベルズ30話) 心の春景色

Posted by 碧井 漪 on   0 

百世30
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金矢との電話を終えた琥珀は、

パッチン!

よーし!準備OK!

琥珀は髪を切ってからは似合わないと思いながらも、ミニ丈のお気に入りワンピースを纏い、ブルーデニムのGジャンを羽織った後、鏡に向かい、左に寄せた短い前髪を右手で持った髪留めで留めた。


ショルダーポーチを左肩から斜めに提げて、いやいや、これでは買い物対応出来ないと姿見の前で外し、

代わりにカジュアルなストライプ柄のコットン製リュックを背負った。


乙女ですって 58 (R-18) 愛慕

Posted by 碧井 漪 on   0 

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弄ばれるのを待っている胸の先には触れない彼の唇。


黙ったままで待っていると、正面から両腕を掴まれて、彼の顔が近付いて来ました。


やわらかな膨らみの上に、

スタンプの様に何度も押される、しっとりとした彼の唇。


ふにゅっ、ふにゅっと繰り返し、

ただ唇で単純単調に押されるだけなのに、

繰り返し何度もそうされると、

自分が彼にとても愛されているような気がして来ます。



乙女ですって 57 (R-18) 飢えた俺の為

Posted by 碧井 漪 on   2 

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カチャ、とリビングのドアが開いた。


帰って来た隆人はすぐにここへやって来ると予想して身構えていた菜津子は、速く打ち続ける胸の部分を着込んだコートの上から握った拳で強く押さえた。


「菜津子、ここにいた。どうしたの?寒いなら暖房点けたらいいのに。」


つかつかと菜津子に向かって歩み寄った隆人は、ソファーの前のローテーブルの上に置いてあったリモコンでエアコンを点けると、

「菜津子が早く来られると知ってたら出掛けなかったのに。」隆人は菜津子の顔を見ながら口惜しそうに言った。


「ごめんなさい。電話をした方が良かったですね。」


「何時頃、来たの?」


隆人は、すでに脱いでいたダークブラウンのショートコートをソファーの上に投げ出して訊いた。





乙女ですって 56 (R-18) クリスマス・イブイブ

Posted by 碧井 漪 on   0 

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祖母に送り出されるというより、追い立てられたように家を出た菜津子は、昨日出社した時と同じ黒のスカートにストッキングを纏い、上は白いブラウスにグレーのニットベスト、黒のジャケット、その上に通勤用の濃紺の膝丈コートを着ている。


会社に向かう恰好で出て来てしまいましたけれど、本当にこれでよろしいのでしょうか?


少し違和感を感じながら菜津子は商店街のクリーニング店に向かった。


朝、クリーニングに出した隆人のコートを17時の約束だったが、14時過ぎに取りに行ってみると、ご主人のアツシではなく、奥さんの美香が応対した。


「男物のコートね。確か出来てるわよ。さっきアツシが仕上げて・・・コレよね?」


「はい。アツシさんは?急いでいたので助かりました。よろしくお伝え下さい。」


「今日暇だからって、まだ戻って来なくて・・・お昼前に外で食べて来るって出てった切り、多分ヨシさんのとこでしょうね。」


ふーっ、と美香は年齢を重ねても変わらず細い腰に手を当てて、溜め息を吐いた。


乙女ですって 55 (R-18) 失恋中恋愛

Posted by 碧井 漪 on   0 

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散らかってるけど・・・と通された加集さんのお部屋は、私の部屋より綺麗だった。


カーテンが閉められたままの薄暗かったけれど、ベッドとテレビと箪笥に机、ラグの上にローテーブルというシンプルで清潔感溢れるお部屋。


整理整頓の苦手な私の部屋は、物が捨てられずに溢れていた。


取捨選択を自分で迫っても、迷って結局決められずそのまま・・・部屋には誰も呼べない状況になってしまっている。


男の人の部屋の方が綺麗なんて、恥ずかしい・・・帰ったら私も部屋を片付けなくちゃ。


加集は溪から受け取った昼食のトレーを部屋の真ん中に据えてあるローテーブルの上に置いた。


「その辺、座ってて。お茶・・・あ、インスタントコーヒーしかないけど、それでいい?」





百世不磨の心 14 (R-18・ムーンライトノベルズ29話)

Posted by 碧井 漪 on   0 

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百世14
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「兄貴、おかえり。千里(ちさと)と何を話したの?」


「何も。話す前に通りかかったタクシー拾って乗って行った。後で銀矢に電話来るだろ。その時訊けば?」


その割には時間がかかったな。


金矢の頬も夜風に晒されて赤くなってるし。


俺が千里に”兄貴と何を話した?”と電話して訊いたって、金矢と同じく”何も話してない”って言うだろうな。

別に俺は・・・何だかもうどうでも良くなって来ていた。


千里(ちさと)と結婚してもしなくても、

結局振り回されるのは俺だけ。


軽く見られんのも俺だけ。

乙女ですって 54 (R-18) 後悔する味

Posted by 碧井 漪 on   0 

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ぽたっ、ぽたぽたっ・・・


突然、涙を零し始めた加集を見た菜津子は具合が悪いのかと心配になり、

「加集さん、どうなさったのですか?お熱があるのですか?」と加集に近付いた。


昼なのにまだスウェット上下で裸足、顔色も優れない様子の加集は、

「いえ、すみません。ちょっと、具合・・・悪いのかな?ゆうべ親父さんと飲み過ぎたせいかもしれません。俺、昼はいいです・・・もう少し寝ます。すみません、それじゃ・・・」

とドアを遮る位置に立っている菜津子に告げると、お辞儀のように頭を下げたまま顔を上げずに足元に視線を落としていた。



乙女ですって 53 (R-18) 失恋

Posted by 碧井 漪 on   0 

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12月23日の昼、店の手伝いで裏で菜津子が作業中、隆人からメールが届いた。


『今日、スカートと黒ストッキング着用で来てね』


「?」


スカートと黒いストッキング・・・ですか?


昨日出社した時と同じ恰好がよろしいのでしょうか?


どういう事なのでしょう?


乙女ですって 52 (R-18) あなた以外を感じなくてもよい世界

Posted by 碧井 漪 on   0 

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言い澱んだ加集に痺れを切らした隆人は、

「何?何だ?何か思い当るんだったら、はっきり言いなさい。」と加集に対し、ぴしゃりと放った。


少し頬を染め、恥ずかしそうにしながらも、加集は自分の抱いた確信を話してみた。


「さっき、綿雪さんは菜津子さんの胸に両手を当てて、というか、こう掴んでましたよね・・・?もしかして、綿雪さんは菜津子さんに”好きです”とか”付き合って下さい”とか、そういう事を迫ったのではないですか?」


「加集さん、それは違います。」


それでも、アイシテル (R-18) 目次

Posted by 碧井 漪 on  

それでも、アイシテル6-2
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「それでも、アイシテル(R-18)」は「それから、愛してる(R-15)」と「それから、ずっと、愛してる(R-18)」のその後(//x//;)になります。


「相違相恋」の光樹の受験時の話に少しだけ絡めています。2月~4月頃のお話です。


【R18+】?の為、ブログでのみ公開しています・・・官能系ですので純愛系を好まれる方は、

本当に読まないで下さいm(_ _;)m  エロnami作品です。





それでも、アイシテル 1
 (R-18・エロひいきM.Mさん編の公開版)





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それでも、アイシテル 2 (R-18)





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それでも、アイシテル 3 (R-18)




「どんな夢だったんですか?」 「どんな、って・・・」 「陽芽野って言った後、苦しそうにうなされていました。」 「それだけ?本当にそれだけしか叫んでなかった?」 「・・・私って駄目な妻ですね。夢の中でまであなたに不愉快な思いをさせて、本当に・・・ごめんなさいっ・・・」 ぐっ、とパジャマを握り締めた陽芽野は苦しげな表情を浮かべた後、俯いた。...

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それでも、アイシテル 4 (R-18)



瑞樹はいつの間にか体を陽芽野の膝の上から起こしていた。 そして鋭敏な陽芽野の胸の先端を弄りながら、片手で器用にパジャマのボタンを外してしまい、ベッドの上に陽芽野を仰向けにそっと押し倒した。...

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それでも、アイシテル 5 (R-18)




「あ、だけど、挿れたいけど、アレが、ないよ・・・」...

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それでも、アイシテル 6 (R-18)




もっと、もっと、ん・・・あ、ああん、この感覚、久しぶりに感じるとってもあったかくて、どくん、どくんって、カラダの奥に流れ込んで来る、生きてるって強くカンジる時。あなたが、今も・・・私を愛してるって、想ってくれている証拠だって思ってもいいですか?...

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それでも、アイシテル 7 (R-18)




キミの真ん中はあったかくてトロトロで、もう堪らない、この世の物とは思えないと言っても過言ではない位の、最上級の味わい。...

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それでも、アイシテル 8 (R-18)




どうしよう・・・パジャマの上衣は着ていた陽芽野だったが、問題のショーツを穿き替える前で一見下は何も着けて居ないように見える。薄暗い部屋の隅だからよく見えないと思うわ。瑞樹さん、今は眼鏡をしていないし・・・と動揺を抑えた陽芽野は、体を屈めて、瑞樹からショーツ部分が見えないようにしながら、とにかく急いで足元のパジャマズボンを拾い上げ、素早く穿いた。「ん?どうしたの?リビングの灯かりを消してしまったけれど...

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それでも、アイシテル 9 (R-18)




ふらり・・・力が抜けて膝を曲げた陽芽野は前の壁に両手を付いた。「あのっ・・・瑞樹さん。」「何?陽芽野。」「お願いがあるんです、けど・・・」「お願い?」...

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それでも、アイシテル 10 (R-18) 最終話




あなたと語り合う愛の言葉に毎夜溺れながら、結婚してから今が一番しあわせなのではないのかしら?と陽芽野は感じていた。それまで寂しい夜の続いた期間に比例して、深く濃くなる時間を過ごしている。それなのに・・・陽芽野は瑞樹から、ある事を告げられ、とても怖くなってしまった。...

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乙女ですって 51 (R-18) 片想いされちゃった歴

Posted by 碧井 漪 on   2 

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    菜津子が会社内に流れる加集との噂を否定しなかったのは、俺とだけでなく、裏で加集とも付き合っていたから?


    そんな、ははは、まさか。


    菜津子が?


    見た目は善良そうで騙すより騙されそうなタイプに見えてしまうのに、実は簡単に男を欺く事の出来る狡猾な女だった?


    隆人は、男を騙して次々と手玉に取る、女豹のような菜津子の姿を想像してみた。


    ぶるるっ!


    い、いや・・・そんな、そんな訳はない、だろうが・・・



    百世不磨の心 13 (R-18・ムーンライトノベルズ28話)

    Posted by 碧井 漪 on   0 

    百世13
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      静かになった・・・金矢と千里(ちさと)は、やっぱり一緒に出て行ったんだな。


      トイレに籠っていた銀矢は、腹痛の芝居をしてから三十分後、ようやくリビングに戻った。


      ふぅ・・・何だか疲れたと、銀矢は灯かりを点けず、真っ暗な自分の部屋のベッドの上へ、ゴロリと寝転んで、顔の上に両手の甲を載せた途端、再び深く息を吐いた。


      千里が話したかったのは金矢だろう?


      千里は俺に義理立てして金矢に電話すらしなかったくせに、今夜は黙って会いに来ていた。


      余程の事があったのかな・・・俺に吐き出せない想いを、いやそうじゃないか・・・俺には抱けない想いと言った方が正しい。


      千里(ちさと)が好きなのは金矢。銀よりも目に付く金。


      金矢は優しくて俺よりもせかせかしてないから、千里とはテンポが合って、本当はお似合いなんだ。



      乙女ですって 50 (R-18) 重ねる姿

      Posted by 碧井 漪 on   0 

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      溪は青ざめた。


      サアッと血の気が引いて行くのと、

      じっとりと冷や汗をかくのと、

      両方同時に入り混じった何とも言い表せない感覚に包まれた。


      振り向いて加集さんの顔を見た途端、

      綱島さんの胸に触れていた両手の力が一気に抜けて下に落ちた。


      それと同時に、奈落の底へ落ちて行くような感覚を味わった。


      「加集さん、どうなさいましたか?私に何か御用でしょうか?」


      「あ・・・えっと、おかみさんにお夕飯を呼ばれたんですけど、部屋の前を通りかかったら、菜津子さんの声が聞こえたので、俺はてっきり部長が来たのかと・・・あっ!ち、違う、部長じゃなくてっ・・・えっと・・・」


      菜津子に訊かれた加集は、勘違いしてドアを開けてしまってただならぬ事態を理解しようとしながらも思考処理が追い付かず、オロオロしながら放った内容には、溪に知られてはならない事が含まれていたと発した後で気付いて、更にオロオロした。


      菜津子は項垂れる溪を気にしていた。


      ここまでいらしたのは、部長と別れて欲しいと訴えたのは、加集さんをただ一途に思っての事なのですね・・・




      乙女ですって 49 (R-18) 心を惑わせるマシュマロ

      Posted by 碧井 漪 on   0 

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        終業後、会社の正面玄関で待っていた菜津子は、受付の制服から着替えてオフホワイトのウールコートに身を包んだ溪を、自宅の自分の部屋に招いて話をしていた。


        隆人からは夕方メールで”今夜は遅くなる”と連絡を受けていた。


        溪との話が終わったら、自宅で夕食を用意して、隆人のマンションへ向かおうと考えた菜津子は、

        “私は一度家に戻り、お夕飯の支度をしてからお宅にお伺いします。少し遅くなるかもしれません”と溪を連れて家に戻ってすぐに返信していた。


        菜津子は部屋でテーブルを挟んで向かい合う溪にお茶を出した時、溪から唐突に隆人と”別れて下さい”と切り出された。


        「安藤部長は、綱島さんに対して本気なんですか?部長は私に、二人の仲を会社に知られてもいいとおっしゃってましたけれど、本音では嫌だと思っているのではないですか?」


        「いいえ。隆人さ・・・安藤部長はそういう方ではありませんし、部長は公表して、社内の皆さんに交際を公表したいと希望しています。」


        「では・・・部長は本気で、そして社内にお二人の仲を知られても良いという事でしょうか?」


        「そのようです、けれど・・・私は社員の皆さんには部長とのお付き合いを知られたくはありません。」


        星の中の1つ (R-18) 目次

        Posted by 碧井 漪 on  

        星の中の1つ最終半分
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          エロひいきで一昨年末に限定公開後、一年前に通常公開したエロス系短編になります。


          ブログでは16話(挿絵付)、ムーンライトでは20話(挿絵無)ですが、同じ内容です。


          ムーンライトに投稿した作品の中ではブックマーク登録件数が一番多く、一年前の作品にも関わらず、未だに訪れて下さる方がいらっしゃるので、今回ブログでの目次を作ってみました。


          サブタイトルはブログの方が話数が少ない為、二話纏めての回は一つだけに絞りました。


          ムーンライトノベルズで読む
          「星の中の1つ」全20話



          ブログで読む↓全16話



          回回

          Posted by 碧井 漪 on   0 

          回回
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          生きて痛くなる


          死んで痛くなくなる


          生きて居たくなる


          死んで居たくなくなる


          息していたくなる


          生きてイキたくなる




          死(ゴール)した後はどうなるか知らない


          死(ゴール)へ向かう道を迂回して


          別のセカイを覗いた






          俗世と呼ばれるあの世界には


          未だ触れた事のない


          快楽という愛の一種が在ると知った



          愛されたい欲求が夢となって膨らむ



          そして別世界で天使と呼ばれるモノ達は


          イキ先を見失う









          SとS 14 (BL) 一生懸命心を測る

          Posted by 碧井 漪 on   0 

          SとS14

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            口の広い片手鍋の中には、二把のそうめんが茹でられていた。


            くつくつ、くつくつ・・・


            姫麗はキッチンのコンロの前に立っていて、

            窓を開けているので、背中を涼しい風が撫でて行く。


            反対にコンロに向かうお腹側は、温かいというか熱い位だった。


            ここに四人目の子が居る。


            菜箸を持っていない左手で姫麗はお腹を撫でた。


            瞬太朗の部屋を出た姫麗は、セイが帰った後からずっと考えている。



            オンナダカラ オトコダカラ (R-18) 目次

            Posted by 碧井 漪 on  

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              2014.5~2014.7 ブログ連載・完結


              当初一話の予定でした。


              しかしそれから、一途な女性と頑なな男性を書いてみたい、そしてこのテーマの話を、本当は書くよりは読みたい。


              上手く表現出来ないもどかしさを感じながら、それでも自分が読みたいから書いたという話です。


              書きながら、文才のある方がこういうテーマで書いて下さったらいいのに・・・と毎回思っていました。


              今読み返すと、ナンダコレハφ(//x//;)A・・・と恥ずかしいのですが、自分が読みたい、と思って書いていたと記憶に残るシリーズになりました。


              ムーンライトノベルズで読む「オンナダカラ オトコダカラ」全22話

              ブログで読む↓

              そつぎょう

              Posted by 碧井 漪 on   0 

              そつぎょう
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              別れの瞬間が迫っている


              あと少しで


              あなたとは離れ離れ


              毎日


              当たり前のように合わせていた顔も


              明日からは


              “当たり前”という


              会う口実にはならないと思っていた理由ですら


              無くなってしまう




              この先


              あなたに会いたくなった時には


              まず


              会いに行ってもおかしくない理由を探すところから


              始めないとならない



              乙女ですって 48 (R-18) 乙女な妄想部長

              Posted by 碧井 漪 on   0 

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                明日は12月23日、祝日。


                仕事は休み。


                けれど・・・


                菜津子の実家のジュエリーショップは繁忙期だから、昨日の日曜日のように、明日も菜津子は店の手伝いをする、かもしれない。


                24日水曜日は仕事だから、23日に泊まるのはキツイだろう。


                すると、今夜か。


                日が変われば、クリスマスイブイブというものだな、稲木さんによると、そう言ったりもするらしい。


                前々日、では色気がないから?

                イブイブ、

                まぁ、確かに少しエロチシズムを感じなくもない響きかな?


                百世不磨の心 12 (R-18・ムーンライトノベルズ27話)

                Posted by 碧井 漪 on   0 

                百世27
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                  三人で囲んだ食卓の話題は、おでんの玉子の話だった。


                  他愛無いその話題が、一番無難だった。


                  三人が子どもの頃の話も、それからの出来事についても、あえて今ここで話す話でもなかったから。


                  配膳を終えて席に着き、黙っているのも何だか良くないと考えた金矢は、結婚式の話を振ろうとしたが、その前に千里(ちさと)から聞かされていた銀矢の疑惑、そしてどこか無理しているような千里の笑顔を見て、自分から言い出すのを控えていた。


                  「この玉子さ、一人一パックで100円だったんだけど、買おうとした時に琥・・・」


                  琥珀が、と言おうとした金矢は、じっと視線を向けて来る千里と銀矢の顔を見たら言い出せなくなってしまった。


                  乙女ですって 47 (R-18) 溪の想い

                  Posted by 碧井 漪 on   0 

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                    「君は確か、受付の・・・」


                    「渓さん、綿雪渓さんですね。」渓の事が気になっていた菜津子は、溪の名前を総務で調べて知っていた。


                    「今のは・・・あの、どういう事でしょうか?どうしてお二人がここで、キ・・・キス、を・・・お二人は、その・・・」


                    顔を真っ赤にして目を左右に泳がせながら、溪は左手の握り拳で唇を隠したまま訊ねた。


                    それに対して隆人は、

                    「付き合ってるんだ。言いふらしたかったらそうして貰っても構わない。」

                    悠然とした様子で言い放った。



                    とてもかくても (R-18・エロス系) 目次

                    Posted by 碧井 漪 on  

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                    エロス系短編のつもりで書き始めたので三話~長くても十話以内で終了する予定が三十九話に渡ってしまいました。


                    2015年3月現在連載中の「乙女ですって」は、「とてもかくても」終盤に登場する脇役の話です。


                    脇役が主役になってしまう毎度のパターンです(しかも派生前より長くなってしまうというm- -;m)


                    そして当ブログは連載終了後に目次を作成するという、無計画な作者のせいで話が探し辛くて、大変申し訳ございません。


                    途中で、主人公二人の関係に悩み過ぎて書けなくなり、夏休みを頂いた後に戻って来て何とか完成させた苦心作です。

                    今読み返してみると、あちこち「あー・・・φT-T; ナオシタイケドテガツケラレナイ」という感想です。

                    "日々追われながら連載"はしない方がいい!という結論が出ます・・・φ(^^;)A


                    そして、エロス系とありますが、「乙女ですって」よりエロスが弱い気がして来ました。


                    該当の記事は見つかりませんでした。