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sazanamiの物語

恋愛小説を書いています。 創作表現上の理由から、18才未満の方は読まないで下さい。 恋愛小説R-18

SとS 1 五月瞬太朗 (相違相恋 BL編)

Posted by 碧井 漪 on   0 

ここから先は、BLをご覧になられてもOKな方、

そして「試し愛」や「騙し愛」や「本当は甘いのが好きなんだ」や「恋願わくは」「とてもかくても BL」を読んでしまわれた方のみお進み下さいませ。

本編には関係ないですし、続きはオクラさんになりそうなので、

エロひいき限定にしようと画策しましたが、しばらく執筆時間が大幅削減されそうな事態に陥ってしまいましたので、

ついにというより、やむを得ず(^^;?)公開してしまいますm(_ _;)mモウシワケゴザイマセン。

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2017.4.10 comicoチャレンジノベルに投稿
SとS表紙
「SとS(BL)」comico改稿版
相違BL1




    S.Sというのは自分のイニシャル。


    五月瞬太朗。9月で18になる、私立高校の三年生だ。


    周りは大学受験一色、男子校なので女子が居ない分、静かで華もない。


    従兄弟の松田光樹は公立の共学高に通っていて、最近は色恋に勤しんでいる模様。


    それまでは、光樹の事を特に羨ましいとか、思っていなかった。



    SとS 2 五月梧朗 (相違相恋 BL編)

    Posted by 碧井 漪 on   2 

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    相違BL2





      ある晩、梧朗とセイの二人が過ごしていた五月家のゲストルームから、部屋の前の廊下を通った瞬太朗に漏れ伝わった声は、羨ましい程信頼し合っていて、そして男女を超えた愛を感じた。


      あの様子からだと、キスも、それ以上もあったのかもしれないとまで想像した。


      男同士でそんな事、と思ったが、海外では日本より多いみたいだから、海外暮らしの長いセイ監督ならあるのかもしれない。


      SとS 3 潮田晴之輔(セイ) (相違相恋 BL編)

      Posted by 碧井 漪 on   0 

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      SとS 3




        「キス・・・だけで、いいんだな?」


        その時のセイ監督が自分に向けて潜めた、そのささやき声がまだ耳の中に記憶されている。


        部屋のセットの暗がりの隅に向かって、瞬太朗はセイに掴まれたままの手首を、グイッと焦ったように性急な感じに引っ張られた。


        ドン。


        瞬太朗の背が、壁にぶつかり音を立てた。


        SとS 4 蘇る想い (BL)

        Posted by 碧井 漪 on   4 

        SとS4
        晶
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          キスをされて嬉しかった。


          それは、自分にキスしてくれた相手を好きだから。


          そう、それがとても年上で同性の人であっても。


          自分の父を愛していると判る人、それも男を男の自分が好きになるなんてない、事は、なかった。


          現に、こうして名前を見るだけでどきどきする。


          「潮田晴之輔」


          その人の名前。


          父の恩人で親友、いつも父が笑顔で話してくていたその人の事を、


          自分も知らず知らず好きになっていたのかもしれない。


          いつも前向きで暗い顔を見せたことのないセイ監督。


          二十年前、父と一緒に暮らしていたというマンションは、現在セイ監督が日本滞在中の住まい兼仕事部屋になっている。


          瞬太朗はセイにキスをされた六日後、その部屋の前に居た。










          SとS 6 (BL) 受け継いだ血

          Posted by 碧井 漪 on   4 

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          SとS 6

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            「さてと、弟子。俺は中断してる編集作業の続きやるから、ふぁー眠い・・・そうだな、暇ならコーヒー、アイスで淹れてくれるか?」


            穏やかになったセイの顔を見た瞬太朗は、自分の中から焦燥感が消えて行くのを感じた。


            やっぱり安心する、セイ監督の傍は・・・


            「もうすぐお昼ですから、何かさっぱりしたものでも作りましょうか?買い物に行って来ます。」


            「買い物なんていいよ、外はまだ暑い時間だから。確かそうめんとかあったからテキトーに作ってくれたら。」


            「わかりました。」


            学校が休みになる土日に瞬太朗は忙しい両親に代わり、料理をしたり掃除や洗濯などを行う事をここ何年も当たり前のようにしていたので、家事はお手の物だ。


            その事を瞬太朗と昨年と一昨年、二度の夏休みを一緒に過ごしたセイは十分知っていた。


            SとS 7 (BL) バスルーム

            Posted by 碧井 漪 on   0 

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            SとS 7

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              瞬太朗がシャワーを浴びてバスルームを出ると、脱衣所の籠の上にバスタオルと着替えが置いてあった。


              体を拭いた瞬太朗がTシャツに袖を通すと、思わず匂いを嗅いだ。


              当たり前だけど、洗濯されたTシャツからはセイ監督の匂いはしない・・・だけどこのシャツはセイ監督のカラダを包んでいて、変だとは思うけど、まるで自分がセイ監督に包まれて守られているような気持ちになる。


              嬉しいな。


              いっそセイ監督の息子だったら、まだ良かったとさえ思う。


              家族として愛して貰えるのならそれでもいい。


              尊敬してるし、愛してる。


              セイ監督の役に立つのなら、自分は何でもしたいと思う。


              SとS 8 (BL) 自分と俺

              Posted by 碧井 漪 on   4 

              SとS8

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                パチッ。


                体の内側から上がって来た熱によって目を開いたセイは、あれ?変だな・・・?と感じ、状況を把握するために辺りを見回した。


                自分の部屋のベッドに仰向けに横たわっている・・・裸の体の上にはタオルケットだけが掛けられている。


                何でだっけ?と考えて、ああそっか、シャワーを浴びて、そのあと・・・記憶がないな。


                丁度その時、カチャッと部屋の扉が開き、氷水の入ったグラスを載せたトレーを両手で持った瞬太朗が入って来た。



                SとS 9 (BL) 一人では癒やせない傷

                Posted by 碧井 漪 on   0 

                SとS9

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                  さよなら、って言った。


                  今も世界中で一番大好きだと思っている人に、さよならを告げて来た。


                  空っぽだ。


                  なんて、ははっ、最初から空っぽだった。


                  俺はそれに気付かないで自惚れていい気になって、告白までして、叩きのめされた。


                  馬鹿だな、惨めだな。


                  生温くて気持ち悪いビル風に乗って、浮付(うわつ)いていた気持ちみたいにフワフワと飛んで行って、あの闇の果てに消えて戻って来られなければいいのに。


                  誰も悲しまない。


                  自分でさえも持て余す行き場のない感情を抱えて、これからどうやって行けばいい?


                  父の居る家には帰れない。


                  他に行く当てなんてない・・・







                  SとS 10 (BL) 愛される要素のない自分

                  Posted by 碧井 漪 on   2 

                  SとS10

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                    シャワーを浴びてパジャマに着替えた瞬太朗にセイは冷ました玉子雑炊を食べさせた。


                    その後セイは、ゲストルームのベッドの上に横たわる瞬太朗の体に湿布薬を貼り、顔の傷も消毒してガーゼで覆った。


                    それから、ガーゼでくるんだ小さな保冷剤を瞬太朗に手渡した。


                    「色男が台無しだ。腫れてるから、これで顔を冷やしておけ。」


                    「色男なんかじゃありません。・・・セイ監督にフラれたのに。」


                    「ばーか。フルもフラないもないだろ?そんな事でヤケになって飛び出して、目的もなくフラフラ歩いてたのか?」


                    「そうですね・・・どうなってもいいとは思ってました。セイ監督の心の中には、自分じゃない人がずっといて、それは何をしたって変えられなくて・・・こんな何もない自分、もう嫌だって思います・・・父の事も・・・」


                    「俺の昔の現在進行形じゃない気持ちを捨てさせたら満足なのか?

                    サツキを、梧朗を愛してたって事実を否定した方がいいのか?それは俺と梧朗の間で”愛”と呼べば”愛”になるし、”友情”と言えば”友情”に変わりない。

                    俺は梧朗に永遠に会うなと、例え息子のお前に言われたとしても、俺と梧朗が、お互いが生きてる間は俺は受け入れられない。

                    人間として五月梧朗が好きだから、会いたいと思う。だけどそれだけだ。俺は梧朗の家族にはなれない。

                    梧朗が今、確実に愛しているのは、俺じゃなく、お前のかーさんと、お前達三人の息子、家族だ。」


                    「そんなの、本人にしかわからないでしょう?あの人は俳優だから、そういう風に見せる事はいとも容易い事なんです。」


                    SとS 11 (BL) 巡り合わせ

                    Posted by 碧井 漪 on   0 

                    SとS11
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                      翌日の朝食を終えた後、編集作業で忙しい筈なのに、今朝も明け方まで灯かりが消える事が無かった部屋から出て来た監督は、疲れた様子を微塵も表に出さずに、自分を近くの整形外科に連れて行って受診させた後、車で家まで送ってくれた。


                      「瞬太朗、どうしたの?顔にアザが出来てる。喧嘩したの?まさか、セイが殴ったとか・・・?」


                      リビングで迎えてくれた姫麗の表情が曇った。


                      最近体調が思わしくない姫麗の顔色が悪くなった事を心配した瞬太朗は、何とか宥めて落ち着かせようと思っていた。


                      「お母さん、違うよ。これは自分のせい。通りがかった人と喧嘩になったんだ。」


                      「どうして喧嘩なんてしたのよ!トラブルに巻き込まれそうになったら逃げなさい。もっと酷い怪我したらどうするの!」


                      SとS 13 (BL) 心の痛み

                      Posted by 碧井 漪 on   2 

                      SとS13

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                        え・・・っ?!何、急に、どうしたの?何があったの?


                        瞬太朗は梧朗に抱きしめられ、とても動揺した。

                        「おと、お父さん、何、急に。」


                        瞬太朗は、身体に巻き付けられた梧朗の両腕を両手で掴んで、引き離そうとした。


                        しかし、がっちりときつく抱かれて離れられなかった。


                        「愛してるからね、瞬の事。」


                        え、え、えっ?!


                        張りのある低い声を伴った梧朗の吐息が、瞬太朗の耳元を掠め、それから梧朗は、瞬太朗の顔が見える位置まで身体を起こした。


                        それでもまだ、瞬太朗の背中には梧朗の腕が巻き付けられている。

                        SとS 14 (BL) 一生懸命心を測る

                        Posted by 碧井 漪 on   0 

                        SとS14

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                          口の広い片手鍋の中には、二把のそうめんが茹でられていた。


                          くつくつ、くつくつ・・・


                          姫麗はキッチンのコンロの前に立っていて、

                          窓を開けているので、背中を涼しい風が撫でて行く。


                          反対にコンロに向かうお腹側は、温かいというか熱い位だった。


                          ここに四人目の子が居る。


                          菜箸を持っていない左手で姫麗はお腹を撫でた。


                          瞬太朗の部屋を出た姫麗は、セイが帰った後からずっと考えている。



                          SとS 15 (BL) 会いたくて動けなくなる

                          Posted by 碧井 漪 on   0 

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                            心を焦がした八月、熱はとうに冷めたと思っている十月。


                            九月に瞬太朗は18歳になっていた。


                            セイに拒絶され、会えなくなって以来二か月、瞬太朗は何事も無く淡々と過ごしている、と周囲と自分自身に思わせようとしていた。









                            SとS 16 (BL) 空っぽにしてしまうまで吐き出したい

                            Posted by 碧井 漪 on   4 

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                              自分の運命とはどんなもんなんだろう。


                              暗くなった映画館の劇場内で、スクリーンからチカチカと発された光に目を細めながら、瞬太朗はセイの監督した映画のあらすじを踏まえ、これからセイの創り上げた世界の中に没頭しようという直前、頭の中で自身にそんな問いかけをした。


                              セイ監督の映画は主人公の男性が自分の今まで歩いて来た人生を振り返りながら、この先の人生について考えるけれども、本当に心の底からしたい事が見つからなくて、自分は今まで何のために生きて来てこれから何のために生きて、死ぬまでに何かを残せるのだろうかと悩む男の生き様を周囲の人の人生を交えて描いている。


                              主人公は今までただなんとなく生きて来た40手前の独身の男―――それを父・五月梧朗が演じている。


                              スクリーンの中の世界で動く主人公の男は、父の顔によく似た別人だと思えた。


                              何でも簡単に演じられる人、今までずっとそう思って来た。


                              最近は少し違う。


                              SとS 17 (BL) ※R-18 会いたかった人

                              Posted by 碧井 漪 on   4 

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                                劇場を出た瞬太朗は、後ろから付いて来る女性に向かって、「あの、トイレに行って来てもいいですか?顔を洗いたいので。」と告げ、

                                映画館内の通路突き当りにあるトイレへ入ると、鏡を見た。


                                酷い顔だな。


                                センサーに手を翳すと、出て来たのはぬるま湯で、瞬太朗は顔をザブザブ洗った。


                                目を半開きにして、濡れた手のままポケットからハンカチを出そうとしたら、「はい、これ使って。」と、目の辺りに白い布が押し当てられた。



                                「え?何でここに・・・」


                                ハンカチを顔に押し当てた女性の姿を見た瞬太郎は、ヒヤリとした。



                                SとS 18 (BL) ※R-18 忘れなくてもいい人(読み飛ばしても問題ありませんの回です!←強調)

                                Posted by 碧井 漪 on   4 

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                                  瞬太朗は脱衣籠の半分のスペースに自分の制服を畳んで入れ、全部脱ぎ終えると、バスルームの掃除に取り掛かった。


                                  このお風呂を掃除するのは久し振りだ。


                                  以前は何度も来ていたセイのマンションは、瞬太朗にとって勝手知ったる場所だったが・・・


                                  ここへ来るのは今夜で最後かもしれないな。


                                  よし、丁寧に洗っておこう。壁もついでに。窓も。あ、天井も気になる。


                                  ゴシゴシ、ゴシゴシ、ゴシゴシ。


                                  なんで映画館にセイ監督が来て居たのか――――その答えは判っている。


                                  SとS 19 (BL) ※R-18 ハジメテノヒト(閲覧ご希望の方はご注意下さい) 

                                  Posted by 碧井 漪 on   0 

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                                    肩を噛まれた後、ふらついた俺の体は、セイ監督の手によって後ろに押され、バスルームの壁を支えにするように立たせられた。


                                    ザアアアア・・・出しっぱなしのシャワーから立ち昇った湯気によって結露した天井から、ピチョン、ピチョンと水の滴り落ちる高い音が雑じって響いてた。


                                    シャワーノイズは、近い筈なのに遠くから聞こえて来ているような、おかしな感覚。ドクンドクン、心音の方が高くなった。


                                    バスルームに二人っきりのこの状況、そして伏し目がちな監督の顔を見て、俺はふるりと震えた。女みたいに・・・


                                    今だけ、本当に女の体になれたのなら、セイ監督に抱いて貰えるかもしれないのにと思う。


                                    例え、女だったとしても監督が自分を抱くなんてあり得ない――――都合の良過ぎる幻想を思い描いてしまう馬鹿な俺。


                                    ドクン、カラダの一部分が極限まで張り詰めて痛い。それに、とても熱くて堪らない。


                                    監督、放して・・・これ以上は堪えられない。それなのに、沈黙を破る声を発せないのは、本当は放さないでと願っているからなんだろうか?


                                    勝手に込み上げて来てしまった涙で目が霞む。


                                    ふと監督の上げた視線と重なった時、何とか瞬きで涙を叩(はた)き落とした目で懸命に訴えた。


                                    『放して、堪えられない』と・・・視線だけで伝わったかどうかは判らない。


                                    すると、監督は顔を近付け、唇が触れ合う寸前の距離で小さく発した。


                                    「俺が、してもいいか?」


                                    SとS 20 (BL) 選ばなかった道に置いて来た恋心

                                    Posted by 碧井 漪 on   2 

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                                      お風呂から上がって、お茶漬けでお腹を満たした後、

                                      一緒に寝たいとねだったら、

                                      寝間着姿の監督は、ゲストルームの大きなベッドの俺の隣に横になってくれた。


                                      さっきの今で、本当は食事中も目も合わせていられない程 恥ずかしかったのに、

                                      だけど、まだ離れたくない気持ちの方が上回ってしまった。


                                      明日になったらもう・・・今夜の事は夢になる。嫌だな、だけどしょうがない。


                                      せめて最後、今夜だけ夢のような、朝が来るまでの甘い現実に浸っていたい。


                                      「電気消すぞ。」ベッドランプに手を伸ばした監督が、スイッチの上に人差し指を載せていた。


                                      「はい。」


                                      パチッ。


                                      耳に届いたスイッチの音と共に、暗闇が訪れた。


                                      SとS 21 (BL) ※R-18 夜が空けるまで

                                      Posted by 碧井 漪 on   2 

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                                        ゲストルームからセイの部屋へ向かうには、リビングを通過しなければならない。


                                        廊下を歩き、リビングへ入った。


                                        まだ暗いのに、瞬太朗どこへ行った?


                                        俺のせいか?瞬太朗にあんな事、教えてしまったから―――そのせいだったらと、セイは後悔していた。


                                        ケホ、ゲホッ・・・


                                        外で以前の様に知らないヤツと喧嘩して倒れてたら・・・背中にゾッと嫌な予感を感じながら、渇いた喉が気になった。


                                        落ち着け、水を飲んでから。


                                        しかし気が急(せ)いていて、灯かりを点けずにキッチンへ立った。


                                        水を飲み、息を吐いたセイは、ふと視線を向けた真っ暗なリビングの中に、蠢く気配を感じて目を凝らした。


                                        ペタ、ペタ、キシ、キシとこちらへ近付いて来る。


                                        急いでキッチンの灯かりを点けた。


                                        近付いて来たその気配の正体は、瞬太朗だった。


                                        セイはホッとした。


                                        無事で良かった、と。




                                        SとS 22 (BL) もっと、すきに、させる

                                        Posted by 碧井 漪 on   2 

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                                          セイは、どこか寂し気に微笑む顔を向ける瞬太朗の隣に腰を下ろした。


                                          “解る”と口にしたセイの想いは、瞬太朗の考えた内容と違った。


                                          セイは、梧朗を忘れようとしていた頃の自分と瞬太朗の想いを重ねたのは勿論だったが、瞬太朗の中に梧朗を見つけたのではなかった。


                                          セイ自身の現在の気持ちから、”解る”と言ったのだと、セイは自分の気持ちの向く方を改めて自覚した。


                                          結論として、セイは自分を強く求めてくれる瞬太朗の気持ちを、真正面から受け止めようと決めた。


                                          自身の中から消えていた炎が、瞬太朗の存在によって再び燃え盛ろうとしている、その心地良さに溺れ始めている。


                                          いけない想い同士が手を取り合ったら、それでもまだいけない気持ちのままなのだろうか?


                                          SとS 23 (BL) 愛の鍵

                                          Posted by 碧井 漪 on   2 






                                            監督の部屋の合い鍵を貰った。愛の鍵で愛鍵、あはは、なんちゃって。


                                            渡された鍵を何度見てもくすぐったい感じ、照れる。


                                            好きな人に告白して、好きな人に受け入れて貰えるのって、この上なくしあわせな事なんだと初めて知った。


                                            生まれて来られて良かった。


                                            あの人に出逢えて良かった。


                                            生きていたい、あの人の隣に並んで歩いていてもいいのなら、それを叶える為に、全身全霊で頑張ろうという気持ちが湧いて来る。


                                            運命の人はセイ監督だった。女の子じゃないけど、それでもいい。宇宙で一番引かれる人。


                                            引力によってくっついていられたら、ふふふ、しあわせ。


                                            まだ夢みたいだ。


                                            あれから毎日会いに行っている。たとえ短時間でも、顔を合わせて言葉を交わせる事が嬉しい。


                                            勿論、監督に釣り合う人間になる為に、勉強も頑張る。


                                            SとS 24 (BL) 渇愛

                                            Posted by 碧井 漪 on   2 






                                              仕事、いいんですか?と訊くのをやめた。


                                              薄ぼんやりした電球色ベッドランプの光を見つめながら、


                                              ベッドの中、腕枕してくれる監督の胸の鼓動を聞きながら、微睡(まどろ)みを待つ時間を壊したくなかった。


                                              「お前を見てると、お前しか見えなくなる。目が眩んでさ、俺が誰だとか社会的立場とか、一切わかんなくなる。

                                              齢も性別も消え失せて、生き物のお前をどうやって食らおうかって、ただ本能が剥き出しになって行くのを感じる。

                                              俺のだから、誰にも触れさせてやらないって思ったりしてる。」


                                              そう言ってセイは、瞬太朗の耳殻を唇で食んだ。


                                              SとS 26 (BL) しあわせにする※R-18

                                              Posted by 碧井 漪 on   6 

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                                                俺に付いてくること、後悔させない。


                                                責任持って絶対にお前をしあわせにする。


                                                愛してる。





                                                監督の言葉がバスルームに響いた時に思った。


                                                それは、監督が今の瞬間、俺に伝える為に作られた言葉なんじゃないかと。


                                                あるわけないと思いたくない想い。両想いって運命に思えるんだ。


                                                だって、キセキだよね。想って想われるって。









                                                SとS 28 (BL) 好き、それから、大切

                                                Posted by 碧井 漪 on   4 

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                                                  初めて抱かれたあの日以降、

                                                  俺が泊まれる日はいつも、監督とゲストルームの広いベッドで手を繋いで眠っていた。


                                                  以前、別々の部屋で眠っている時、朝になる前に監督がこっそり起き出して、仕事してたのは知っていた。


                                                  情報チェックして、海外拠点に居るスタッフと連絡取ったり、映画配給会社とやり取りしたり、その合間にテレビや雑誌の取材受けたり、とにかく忙しい人。


                                                  貴重な睡眠時間、そして仕事の時間まで俺の為に割いてくれるのが申し訳ないけど、

                                                  「瞬太朗と居ると、体力消耗させられて、短時間でも眠りが深くなる。」と嬉しくなる言葉を今夜も言ってくれる。



                                                  SとS 29 (BL) 腕時計と不安

                                                  Posted by 碧井 漪 on   2 

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                                                    今夜、監督は仕事で出かける予定らしいから、俺は、従兄弟の松田光樹の家に泊まりに行こうと考え、そうするかもしれないと監督に告げて、

                                                    監督の家から自宅に帰る途中、スーパーに寄って、夕飯の食材を買った。


                                                    土曜日の昼頃、光樹に「泊まってもいいか?」と確認の電話をすると、快諾された。


                                                    平日は監督の家に泊まれない俺は、学校が終わると時間をやりくりして、家と光樹の家の家事を手伝い、報酬として光樹に夕食後、英語を教えて貰っていた。


                                                    光樹は叔母さんの代わりに、俺の父と一緒にHARUNOの広告モデルの仕事を引き受けているので、家に居る時間は以前より少なく不規則になったみたいだけど、毎晩遅くても20時過ぎには帰って来る。


                                                    母も叔母さんも、妊娠した女の人は大変そうだ。


                                                    『共に高齢出産だからねー』と週に最低でも二日はお互いの体調確認の電話で話している。


                                                    さてと、腕まくりをした俺は、自宅キッチンに立った。


                                                    今夜のメニューは、脂の乗った秋刀魚(サンマ)の竜田揚げ。


                                                    小麦粉で作るとから揚げ、片栗粉で作ると竜田揚げと呼ぶのが一般的みたいだ。


                                                    SとS 30 (BL) 承知

                                                    Posted by 碧井 漪 on   0 

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                                                      来月12月に出産予定で、すでにお腹の大きな叔母さんと、来年3月に出産予定でだんだんお腹が目立って来た母。


                                                      共に40歳前後の高齢出産。


                                                      初産ではなく経産だから大丈夫というが、二人共、前回の出産から十年以上経つから不安なのか、最近は毎日のように電話でお互いに「大変よ」「大変ね」と話しているらしい。


                                                      本当に大丈夫なんだろうかと、俺は男で子宮のハリとか痛みとか全く解らないので、考え出すとどんどん心配になって来る。


                                                      お父さんも、叔父さんも、家族計画という言葉を知らないんだろうか?


                                                      お母さん達の体を心配するなら避妊すべきなのに。


                                                      だけど、お母さん達の騒ぎぶりを見ていると、時々楽しんでいるようにも思えるし、何より羨ましいなと考えもする。


                                                      子どもを産みたいとは思わないけど、でも、もしも監督の子どもが産める体だったら、迷わず「産む」と言ってしまうだろう。


                                                      男同士の付き合い。俺の持つ負い目の中に、子を成せないという理由がある。


                                                      結婚というのは家同士の結び付きとも言われているが、俺と監督は結婚出来ないから、家同士を結び付けられない。


                                                      うちにはまだ弟達が居るから五月家を継ぐ人がいるけれど、弟さんを亡くした監督の家には監督一人しか跡継ぎが居ない。




                                                      SとS 31 (BL) 愛着

                                                      Posted by 碧井 漪 on   6 

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                                                        つるっ・・・ガシャン。


                                                        シンクの中に落としたコップは割れなかった、けど・・・


                                                        動揺してしまった事に気付かれたかと、瞬太朗はおそるおそる父・梧朗を振り返って、

                                                        「な、何で?」と自然な笑顔を心掛けながら言ったつもりだった、けど・・・

                                                        「瞬の事、弟子にしたいって、この前の夜、セイに会った時にお願いされた。」梧朗も瞬太朗以上に、にっこり微笑んでそう言った。


                                                        「あの、それは一応、見込みがありそうだって事で・・・」


                                                        「自分もそうだったから、隠さなくても判るよ。それにその時計・・・」


                                                        「え?この時計?」


                                                        SとS 32 (BL) 甘い罰

                                                        Posted by 碧井 漪 on   4 

                                                        SとS 32

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                                                          監督に捕獲されてしまった俺は、家に帰して貰えないという甘い罰を受ける事になった。


                                                          シャワーの後、上はTシャツと下は下着のまま、ゲストルームのベッドに潜り込ませられた。


                                                          隣には監督が居て、俺を見つめる眼差しは、罰というにはあまりにも甘過ぎた。


                                                          でも今は、それが苦しくもある。あと少しで、このしあわせを感じる世界には、当分の間、住めなくなるから。


                                                          「いよいよ、明後日出発ですね・・・俺、学校があるから・・・」


                                                          「わざとそうしたって言ったら怒るか?」


                                                          「どうして?・・・俺に見送られるのがそんなに嫌ですか?」


                                                          「うん。昔、瞬太朗のとーさんとかーさんに見送られたのを思い出す。あの時、サツキの手を離した夢を何年も見続けて、苦しかったから。」


                                                          「俺は、監督から離れません。」


                                                          「わかってる。俺が瞬太朗の事を無理矢理連れて行きたくなるかもしれないから、来るなって言ってるの。」ははっ、とセイが笑った。


                                                          「・・・何年も夢に見る位、父の事、愛してたんですね。」


                                                          SとS 33 (BL) 愛しい笑顔

                                                          Posted by 碧井 漪 on   0 

                                                          夜街

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                                                            絶対反対、と聞く耳持たなくなった姫麗はセイを追い返し、海外へ行く事も許さないと言い出した。


                                                            愛麗を連れて仕事部屋に閉じ籠もった姫麗が落ち着いた頃を見計らい、瞬太朗は食事を運ぶついでに、自分の気持ちを話してみた。


                                                            「お母さん、俺・・・初めて人を好きになったんだ。好きというか、とても大切な人だって思ってる。そして、俺を大事にしてくれる人だとも。それって、お母さんの方がよく知っているでしょう?」


                                                            「・・・・・・」


                                                            SとS 34 (BL) SとS 最終話

                                                            Posted by 碧井 漪 on   4 

                                                            SとS バナー

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                                                              SとS。


                                                              重ね合わせて見た螺旋形は、太古の昔から続くDNAの形に似て見える。


                                                              俺とセイ監督のDNAは重なり合う事は永遠にないけれど、この命が齎され、誕生する事になったきっかけ。


                                                              父と母を引き合わせたのはセイ監督によってと聞かされた時にもう、監督の事が神様みたいに思えていた。


                                                              過去から今現在まで繋がっていたんだ。


                                                              父を通して、俺とセイ監督の運命が。


                                                              この命で繋がったから、もういい。


                                                              次の世代に繋げるのは、肉体ではなく精神を繋げて行くと、俺と監督は決めている。


                                                              SとS (BL) R-18 あとがき+人物家系図(相関図)

                                                              Posted by 碧井 漪 on   0 

                                                              にほんブログ村 トラコミュ BL小説(創作)へ
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                                                              「試し愛」からお付き合い下さいました皆さま、ようやくセイも"何とか"落ち着かせる事が出来ました。


                                                              「SとS(BL)」は、「相違相恋」の番外編として一年前から書き始めました。


                                                              当初はラストを考えておらず、キャラクター達の動きに任せようと書いていましたが、一時頓挫し、10月から連載再開しまして、作者の20%予想の方向へ進んでしまいました。


                                                              SとSの意味については、さしすせそ、しっくり来る意味を探しました。


                                                              それでいいのか瞬太朗!と心の中で叫びながら(?)執筆するsと、

                                                              これでいいんだ、とある意味宇宙のように広いセカイに行ってしまったS監督と、

                                                              未知なるセカイにさらわれてしまった青年S太朗と、

                                                              それについて、息子なのに嫁に出したと思おうとする俳優Sと、

                                                              そいつらに振り回されながらも頑張る20年前(「試し愛」)はヒロインだったH麗。


                                                              大団円を迎え、五月家はこれで安泰・・・?


                                                              松田家と高橋家は「相違相恋」が未完結なので、まだ・・・続くのかナ?・・・φ(T▽T;)サクッと次回最終話にしたい・・・←ムリデス


                                                              時間はかかると思います。でも書き続けられるだけ続けます。誰に向かって誓っているのかわからなくなる時は、未来の自分に向けた日記という事にしようと思います。






                                                              下のざっくりチャートは複雑で、どこから読んだらと、作者自身も解説出来ませんm(_ _)m執筆順(公開日順)に読むと、ネタバレが少ないです。


                                                              ラストから読みたい某作者sと同じ方は、「SとS(BL)」のみで十分で、他のシリーズはご覧にならなくても良いでしょう(^-^;)と思います。




                                                              【シリーズざっくりチャート】

                                                              「試し愛」→「騙し愛(試し愛・過去&未来)」→「本当は甘いのが好きなんだ(BLデゴザイマス)(試し愛過去)」→(「それからシリーズ」)→「相違相恋」→「SとS(BL)」=五月家・潮田家


                                                              「試し愛」

                                                              「それから、愛してる」→「それから、ずっと、愛してる」→(「それでも、アイシテル」)→「相違相恋」→(「SとS(BL)」)=松田家


                                                              「夜の天気雨」→(「それから、愛してる」)→「夜の天気雨 番外編」→(「それから、ずっと、愛してる」)→「相違相恋(二世)」=高橋家




                                                              過去作品で、作者が読み返せなく(//x//;)なっているものを、そろそろ限定公開にしようかと思います。BLに限らず初期のものを。


                                                              自分がBLを書くとランキングがどんどん下がるので、もう書くなという読者さま御意見の反映だと考え、BLよりしばらく遠ざかれるようにしたいと考えてはおります・・・

                                                              ただ、「哲と吉夜」の公子妄想編とか、完全ノーマルなTとKの二人なのですが、公子妄想の中で遊ばせてみたいとも考えてしまいます。


                                                              今度BL(R)を書きたくなったら、エロひいき(限定記事)で書こうかな・・・φ(T▽T*)シバッテツッコンデナカセル?ケイ・・・イタソウダカラ、ヤメヨウ(^-^;)


                                                              SとS相関図

                                                              Valentine wedding -SとS(BL)番外編- 前編

                                                              Posted by 碧井 漪 on  

                                                              にほんブログ村 トラコミュ BL小説(創作)へ
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                                                              (「SとS」最終話の6か月前)


                                                              2月13日の夕方。


                                                              瞬太朗は23歳、正式にセイの養子になる為の手続きをしに、セイと共に日本に戻って来ていた。


                                                              芸能事務所へ行くというセイと別れ、瞬太朗は一人で実家に顔を出すと、父・梧朗はドラマの撮影で不在、母・姫麗は7月スタートの連続ドラマ脚本執筆の追い込みで部屋から出て来られない状態だった。


                                                              相変わらずだな。


                                                              料理は家政婦さんが作ったり、最近は麗太朗が作ったりしていると、愛麗が教えてくれた。


                                                              ・・・けど、何だこのキッチン・・・酷い有様。


                                                              「これ、愛麗がやったの?」


                                                              「えーん、えーん!」


                                                              「泣かなくていいけど、何を作ろうと・・・あ、これ?ハートのチョコレートケーキ?一人で?」


                                                              「だって、ばれんたいんだから。でもママおしごといそがしいし、けんちゃんいないし、れいちゃんブカツだって・・・」


                                                              「愛麗一人で作るのは無理だよ。オーブンでやけどしたら大変。ママ、鬼になるよ?」


                                                              「ママがオニ?ううん、オニはけんちゃんだったよ?」


                                                              「節分の話じゃなくて・・・わかった。これはお兄ちゃんが作るよ。」


                                                              「だめ!あいり、まぜたいの!あいをこめて。」


                                                              「ぶっ!愛を込めて?一体誰に作るつもり?パパ?」


                                                              「ちがうもーん!けっこんしたいひと!」


                                                              「ええーっ?!誰?!」





                                                              Valentine wedding -SとS(BL)番外編- 中編

                                                              Posted by 碧井 漪 on  

                                                              にほんブログ村 トラコミュ オリジナルBL小説・・・ストーリー系へ
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                                                              2月14日18時過ぎ、セイのマンション。


                                                              「瞬くん、来たよ。」


                                                              「おじゃましまーす、あいり、どいてよ!」


                                                              「なんでゆうのまできたの?」


                                                              「いいでしょっ、ゆうののおにいちゃんだもん!」


                                                              あーあー、この先が思いやられる。


                                                              光樹が由宇野ちゃんの手を引き、後ろには、荷物・・・?


                                                              「こんばんは。お邪魔します。」荷物が喋った。


                                                              「あ、ああ、気付かなくてすみません。」瞬太朗は光樹の後ろで衣装らしき荷物に埋もれるこうめに気付くと、慌てて荷物を受け取ろうとした・・・が、


                                                              「大丈夫です。どちらまで運びますか?」と、光樹と由宇野に続いて靴を脱いだ小柄なこうめは、荷物を抱えているので瞬太朗から顔が見えない。


                                                              「じゃあ、こっちの部屋にお願いします。」


                                                              「はい。」


                                                              瞬太朗は、かつて梧朗が使っていて今は衣類雑貨を置いている部屋にこうめを案内した。


                                                              「自由に使って下さい。足りないものがあったら買って来ます」と瞬太朗が言うと、こうめは「ありがとうございます。十分です」てきぱきと支度を始めた。


                                                              さすが、たんぽぽさんの娘さんだ。しっかりしてる。


                                                              Valentine wedding -SとS(BL)番外編- 後編

                                                              Posted by 碧井 漪 on  

                                                              にほんブログ村 トラコミュ BL小説(創作)へ
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                                                              何故こんな事に・・・


                                                              純白のウエディングドレスを纏った瞬太朗は、自分の姿が映っている鏡の方を向く事が出来なかった。


                                                              いくら光樹に「瞬くん、似合うよ。僕の代わりにモデル出来るね!」とかお世辞言われても、


                                                              「おにいちゃん、やっぱりおよめさんだったんだねー!」と愛麗に はしゃがれても、


                                                              「びじんー、しゅんくんすごーい!」と由宇野ちゃんに言われても、


                                                              俺の頭の中は、みんなが帰った後で監督に、

                                                              『何でドレスなんて着ちゃってんだよ。瞬太朗はサツキ(梧朗)とは違うんだから、そんなことしなくていいの!』はははっ・・・と、二人になった途端に笑われ、反省会が始まるだろうと怯えていた。


                                                              情けない、そして浅ましい、姿形も心も存在自体すべて。もうとにかく一生で一番恥を掻く日になったのは間違いない。


                                                              ああ・・・今すぐみんなの記憶を消去したい。


                                                              「出来たよー!」こうめちゃんの弾んだ声と共に、白のタキシードに身を包んだ監督がリビングに登場した。


                                                              SとS (BL) 続きはないかも編 (R-18)

                                                              Posted by 碧井 漪 on  

                                                              SS愛憎
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                                                              (番外編結婚式から十か月、最終話から三か月後)



                                                              12月、セイの誕生日前日の夜。


                                                              共通の友人のMike(マイク)から、Syunを心配しているという電話を貰った瞬太朗は、大丈夫だよと切ろうとしたが、彼の恋人も男である事から、いつしかMikeの彼氏が浮気した時の愚痴になってしまい、切り上げるタイミングが判らなくなってしまった。


                                                              「Uh-huh」と相槌を打ちながら、頭の中で、こうなった発端の事件について考えると、憂鬱になった。


                                                              SとS (BL) 続きはあったの編 ※R-18

                                                              Posted by 碧井 漪 on  

                                                              にほんブログ村 トラコミュ オリジナルBL小説・・・ストーリー系へ
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                                                              ソファーの上に腰を下ろしている自分の開いた脚の間で、

                                                              唯一の気持ちを抱く相手が、穏やかだった心に火を点け、体を火照らせる。


                                                              「ん・・・ふ・・・っ!」吐息に、我慢している筈の甘い声が混ざってしまうのが恥ずかしかった。


                                                              監督にこうして嬲られることは嫌ではない。


                                                              でも突然こんな風にされるなんて滅多にない・・・最近ご無沙汰だった淫らな欲望に溺れるひとときを期待した瞬太朗が、ドキドキと胸を弾ませたとき・・・


                                                              SとS (BL) まだまだ続いてごめんなさい編 (R-18)

                                                              Posted by 碧井 漪 on  

                                                              セイ-1
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                                                              「ああ、あの時のは、”こんなこと、して性欲を満たしたって、いつまでも心まで繋ぎ留めておける訳ないんだから、やめよう”って考えてた。でも、今夜はお前が求めたから応じた。」


                                                              「心を繋ぎ留めておくってなんですか。」


                                                              「心変わりする確率が高いのは俺の方じゃない・・・どんどん頼もしくなって行く瞬太朗を見ていると、そのうち俺なんて必要なくなって、瞬太朗に置いてかれるなと感じて辛くなる。」


                                                              「置いてかれる・・・あ、セックスのこと?激しくなっちゃうからってあの、それは気を付けます。つい・・・」


                                                              「いいんだ。それが当たり前だし、逆に元気なかったら体調が悪いんじゃないかと不安になるよ。そうじゃなくて、なんかさ、最近の俺は父親というより、母親みたいな気分になってさ。瞬太朗は、いつか誰かを俺のことより好きになって、結婚したいって思うんじゃないかなって・・・その時、俺はヒメみたいに、瞬太朗のことを多分送り出せない。ヨメにしたいという女に嫉妬して結婚を反対して、息子としてでもどうしても一生、縛っておきたい気持ちを我慢出来ないんじゃないかって。その時・・・憎くなるかもしれない、瞬太朗のこと・・・ほんと、今更だけど、ヒメに悪いことしたからその報いだろうなって、心底思う。」


                                                              「またそんなこと言ってる。俺は、あなたと結婚したと何度も言ったでしょう?一生縛っていいって言ってるでしょう?この命は、あなたに捧げたんだから。俺は絶対浮気もしないし、あなたに嫉妬もさせません。ただ、あなたの血を残せないのが悔しいけれど。」


                                                              SとS (BL) 本当はこれで最終話にするつもりだったのに終わらなかった編 (R-18)

                                                              Posted by 碧井 漪 on  

                                                              SとSラスト2
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                                                              「俺の血は残さない。残すとしたら、お前にしか託さない。俺の血は、全て瞬太朗に捧げる。」


                                                              そんなに俺の血を受け継ぐ子どもを産みたいなら、産ませてやりたくもなる。


                                                              でも、叶わぬ夢をいつまでも見ているより、俺はお前と一秒も無駄に出来ない現実を生きると決めた。


                                                              くぷ、ぐぷ・・・さっきの残りで瞬太朗のナカはまだ潤っていた。


                                                              セイは指を抜いた。


                                                              「そんな・・・そう言われたらやっぱり辛い・・・セイの血を自分が途絶えさせるなんて・・・」


                                                              俺だって辛いよ。もし、お前が自分の子を抱きたいと願っていたなら、こっちへ連れて来た俺は、なんて酷い人間かと思う。


                                                              「お互い様だろ。俺達は愛し合って、結果、子孫を残せなくても、俺は一つも後悔しない。運命の相手と結ばれて、しあわせなんだ。俺には大切なお前がいる、これ以上のことは望まない。十分だ。」


                                                              「そんなこと言われたら・・・」


                                                              「何だ?後悔を飲み込んで、一人で苦しむつもりか?」


                                                              SとS (BL) 本当に最終話ですって編 (最終話)

                                                              Posted by 碧井 漪 on   8 

                                                              SとS番外編最終
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                                                              顔を上げて振り向こうとした途端、右隣に立った人の腕が、俺の背中を横切り、大きな手のひらが俺の左肩を包んだ。


                                                              「何、泣くほど日本に帰りたいって?」


                                                              セイが瞬太朗の肩に掛けたのは、セイのコートだった。


                                                              「監督・・・違いますよ。風が目に沁みただけで。」


                                                              瞬太朗は慌てて、ゴシゴシ、シャツの袖で両目の下を擦った。


                                                              「スタッフがさ、俺がお前を苛めるから、"実家に帰る"と言い出したって言ってたぞ?」


                                                              「あ、いえ、それは・・・ちょっとリフレッシュしたくて。」


                                                              「リフレッシュ?理由は。」


                                                              「・・・このままだと、憎みそうだから・・・」


                                                              「肉味噌?」

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