SとS (BL) 続きはないかも編 (R-18) - sazanamiの物語
    コンテントヘッダー

    SとS (BL) 続きはないかも編 (R-18)

    SS愛憎
    にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
    にほんブログ村 BL小説


    (番外編結婚式から十か月、最終話から三か月後)



    12月、セイの誕生日前日の夜。


    共通の友人のMike(マイク)から、Syunを心配しているという電話を貰った瞬太朗は、大丈夫だよと切ろうとしたが、彼の恋人も男である事から、いつしかMikeの彼氏が浮気した時の愚痴になってしまい、切り上げるタイミングが判らなくなってしまった。


    「Uh-huh」と相槌を打ちながら、頭の中で、こうなった発端の事件について考えると、憂鬱になった。


    瞬太朗がMikeに心配される事件というのは、またしても・・・セイと女性の密会報道のことだった。


    せめて否定してくれたらいいのに・・・度々起こるgossip報道に辟易していたセイはマスコミに対して否定も肯定もせず、無視を決め込んでいた。


    「誰から?随分長い電話だったな。」セイはソファーに座り、さっきからずっとタブレットを弄っていて、瞬太朗の方を向きもせず訊いた。


    「Mikeから。」


    「何の用だって?」


    それはあなたの女性問題についてですよ!・・・とはいえ、実は殆んどMikeの彼氏の愚痴だったけど。


    報道内容が事実と違うなら違うって言えばいいのに!と内心憤っていた瞬太朗は、Mikeの愚痴に付き合わされた事も手伝って、不機嫌からつい発していた。


    「あなたの浮気についての話です。別に、本気でもいいですけど!」


    微塵も思っていない言葉を吐き出すと、胸の奥がズキズキ痛んだ。


    瞬きもしない監督の視線が、俺を憐れむかのように向かって来る。


    ここの空気を吸って吐いているだけで物凄く気持ち悪くなって来て、頭がクラクラ・・・眩暈がする。船酔いの時みたいな、酷い吐き気を催しそう。


    「誤解だ、悪かった、って言えば満足なのか?・・・違うと思うけど。」


    「別に俺は・・・監督の奥さんでも何でもないですし、監督が女とホテルで逢ってたって何も言う権利ないですし・・・」


    傷口を広げるってこういう事なんだ。自虐的な言葉を並べてみたら、この惨めな立場を慰められるとでも思っていたのだったら、それは間違いだった。


    「確かにその女とはホテルで逢ったけど、別に何もない。変に噂されても、一々否定するまでもないと思ってた。お前は俺を信じてると思ってたんだけど?」


    「いいんです、俺は・・・あなたが女を好きになっても。」


    「ばーか。俺は嫌だよ。お前が女を好きになったら。女とヤッたら、殺してやりたくなる。」


    「・・・殺してやりたいって、俺と女、どっちを・・・?」


    「お前に決まってんだろ。お前が好きになる女なんてどうでもいいんだよ。それで、お前は?」


    「お前は?って、何がですか?」


    「じゃあさ、俺と例の女、たとえば本当にヤッてたとしたら、どっちを殺す?」


    「そ、そんなの、どっちも殺したりしませんよ。」


    「ふうん、その程度なのか。お前の俺への想いなんて。」


    「ば、馬鹿にしないで下さい。俺は監督に非難される過ちなんて起こしてないですから。」


    「だから、足りないって言ってんだよ。嫉妬してんならしてるで、もっと正直にぶつけろよ。」


    「・・・嫉妬?」


    「お前のかーさん、ヒメを見て育って来たからそうやって本音を我慢してるんだろうが、俺は嘘吐く奴はキライなんだよ!」


    セイに“キライ”と言われた瞬太朗は、カッと頭に血がのぼった。


    「殺すですって?いいですよ、望むところです。浮気でも本気でも、とにかく、俺が邪魔になったら殺して下さい!証拠残さないで、完全犯罪でお願いします!」


    「・・・ぷっ!あ、ははは、ははっ、ははははっ、腹 捩(よじ)れるー!」


    「は?何、笑ってんですか。人が真剣に話してるのに。」


    「俺を殺すって話だったのに、俺がお前を殺す話にすり替えてるし。お前はよっぽど俺を殺したくないんだな。」


    「そんなの、当たり前じゃないですか。」


    「へー、まだまだ青いなぁ。」


    「どういう意味ですか。」


    「俺はね、お前が俺以外の人間に心を捧げたら、お前を殺すと思う。」


    「・・・え?」


    「愛してるから殺したくなる―――まだその瞬間を味わった事がないけれど、聞かされた事がある。俺の先輩の映画監督の奥さんからさ、旦那の監督が女優と浮気したと噂された時、”初めて彼を殺したくなったわ。それは、まだ愛されたいと思っているのとは違う気もするけれど、何とも思わない相手でもなかったという気持ちの表れよね”って。」


    「愛してるなら、殺したくなんてならないんじゃないかと―――」


    「先輩夫婦は30年以上連れ添って、おしどり夫婦として賞を貰った事もある。」


    「そうなんですか・・・」


    「愛があったら裏切ったり裏切られたりしない、愛がなくなったから裏切ったり裏切られたりする、そう考えていたのは間違いかもしれない。俺はまだ知らない。瞬太朗を憎みたくなる瞬間を知らないだけだ。」


    「憎・・・」


    「出来たら死ぬまで味わいたくない感情だけど、この先絶対ないとは言い切れないからな。俺がお前を憎んだり、お前が俺を憎んだり・・・良くない事だけど、”憎む”それは唯一の人だからだと思う。人を愛する事は憎む事より簡単に出来る。憎むのは難しいよ。したくない部類の事だから。」


    「・・・・・・」


    「瞬太朗、俺の事が憎くなって殺したくなったら、殺してもいいからな?それも愛から生まれた感情だと思うから、醜いとは思わない。」


    「嫌です。そんな、殺すとか、俺はそんな憎しみとか味わいたくないです。それが愛の行き着く先だとしても、俺は今のままがいい。小さい嫉妬で終わらせます。憎んだりしません。」


    「怖いのか。まぁ、まだ20代のお前には怖ろし過ぎる感情である事には違いないな。40代の俺だって、まだその境地には辿り着けそうにないし、辿り着きたいとも思わないが・・・辿り着いた場合は・・・」


    「撮りたいって言うんでしょう?その憎しみを映像化して、究極の愛として残したい、と・・・」


    「さすが、俺の瞬太朗。よく解ってるな。」


    「俺のって・・・そんな言葉じゃ誤魔化されませんから!もーっ!憎むようになりたくないから、嫉妬全開で行きますからね!それじゃ、行きますよっ!」


    「行くって、どこに?」


    「あなたが女と噂になったホテルです!彼女にしたとされるよりいかがわしい事を俺にしなさい!」


    「・・・何言ってるか、わかってんの?」


    「ええ、わかってますよ?だから・・・俺にしてくれないと憎みますから。」


    「へっ、憎むなんてまだ知らない青二才が。そんな気持ち、知らなくていいよ。多分苦しいだけだ。俺はお前を裏切ったりしない。お前に憎しみを与えないように気を付ける。もし、憎しみが生まれたら、俺にぶつけろ。半分引き受ける。」


    「今の言葉を信じてもいいなら、俺、すごく愛されてますね、監督に。」


    「監督言うな。」


    「セイ・・・あなたは俺の心臓ですから、忘れないで下さいね。あなたが傷付いたら、俺も苦しくなるってこと。」


    「それ、逆を言ってる?俺がお前を傷付けたから、俺はもっと苦しめよって事?

    ああ、苦しいよ。お前を憎しみに近付けたかと思うとゾッとした。小さな嫉妬なら嬉しいが、憎しみになりそうな嫉妬ならもうするな。俺はいくら憎まれても構わないが、憎む気持ちをお前の心に植え付けたくない。憎みそうになったら、本当に俺を殺してもいいよ。」


    「そんな事出来ないって判ってて言わないで下さい。でもきっと、いつか憎むかもしれないって、今、思いました。離れたり殺したり出来ないから、憎む道に行っちゃうのかなって、少し解る気がしました。」


    「何?!今、憎む気持ちが解ったようだって、さらっと言わなかったか?」


    「え、いえ、そうじゃなくて・・・」


    「それ、ヤバイよ!」


    そう言いながら立ち上がったセイは、ソファーに座る瞬太朗のシャツの襟を掴んだ。


    そして、ボタンを一番下までサッサッと外し、ベルトのバックルとズボンのボタンを外した。


    セイの突然の行動に面食らった瞬太朗は、ソファーに腰掛けたまま、セイのする事をぼーっと見ていた。


    瞬太朗の正前の床に跪いて向き合ったセイは、瞬太朗のジーンズのウエストを両側に裂き、ジーッ、ジッパーを下ろした。


    現れた瞬太朗の下着は赤色だった。セイの髪が赤に近いから、瞬太朗は下着を赤にしているという理由を知ったのは最近。


    瞬太朗から借りた文庫本の小説の中に、好きな相手の髪と同じ色の下着を穿いている登場人物が描かれているものがあった。


    赤茶の髪は好きじゃなかった。カッコ付けて染めてるとか思われてて。でも、今は好きかも。瞬太朗の好きなヤツの髪の色だから。


    セイは瞬太朗の後ろ襟を掴んで下に引っ張ると、お互いの唇同士を軽く合わせ、わざとリップ音を立てた。


    「・・・・・・っ!」瞬太朗の頬が紅潮したのを見て、少し安心した。


    俺も瞬太朗も本当に馬鹿だな。


    こんな事でも、愛されているというのが判ると嬉しい。


    だけど憎しみの話をしたら、だんだん怖くなった。


    俺の事ばっかり考えている瞬太朗の気持ちが、ある日突然ひっくり返って憎しみになるんじゃないかという不安が増した。


    今、瞬太朗に愛されていると思うと余計・・・この先どうなるかなんてわからないから怖くなる。


    とにかく負けてられるか。俺だって瞬太朗を愛してるって、しっかり解らせないとな。まだ憎んで欲しくない。憎むなら、もっとずーっと先にして欲しい。


    俺、いつの間にこんなに瞬太朗にしがみ付こうとする人間になったんだ?


    いつからかわからないけど・・・俺は瞬太朗を失うとかもう、考える事すら出来ない。


    離さない、お前のココロもカラダもすべて俺のものになる以外、許さない。


    「憎む道に行くんじゃなくて、もっとイイ道にイッて。増すなら憎しみより、こっちの方がいいな。」


    瞬太朗に自分の気持ちを解って貰いたい一心でセイは、瞬太朗の赤い下着の膨らみの上に唇を這わせた。


    「ひ・・・っ!と、突然、何で!どうしたんです、か、あっ、ちょっと、や、脱がせな・・・っ!」


    セイに向けて伸ばされた瞬太朗の両手を、セイは瞬太朗の服を脱がす合間に叩(はた)きながら、

    「ん!」二人きりのリビングの灯かりの下に晒された、瞬太朗の嘘を吐けない先端にキスをした。



    ※ibさんに漫画にして貰おうと思って台詞だけ書いてみたんですけれど、背景が解らないと画に出来ないと言われ、こんな風になりましたものです・・・


    「マンガ描けますか?(s)」「ムリ!・・・続きは?ここで終わり?(ib)」


    「またいつもの(エロ)パターンなので、この辺にしておきますか?(s)」「あたしに訊くな!(ib)」


    「マンガ描いてくれるなら続きエロですけど、書きますよ?(s)」「マンガ無理・・・(ib)」


    「続き無理・・・(s)」「真似すーるーなー!ていうか、あたしを脅迫しようとしたわね?いい度胸だ。ブログごと成敗してくれる!!!スラリ(何か鋭利なモノを引き抜く音・・・おそらく愛用の波刃包丁と思われる)(ib)」


    「きゃあああー・・・デター\[T□T;]/ニゲロー!ミルフィーユじゃありませーん!(s)」「ナミナミ(=ギザギザ)にしてやる!!(ib)」

    関連記事

    テーマ : 自作BL小説
    ジャンル : 小説・文学

    プロフィール

    碧井 漪

    Author:碧井 漪
    絵師 西洋蔦(ib)さんと共に更新中


    作品の著作権は
    sazanami&ibにあります。
    無断転載は禁止しています。



    ☆総合目次☆

    *乙女ですって 相関図*

    *近男 登場人物紹介*

    *SとS 家系図*

    *恋愛小説 官能小説 作品一覧
    +覚書 2017.2*

    応援バナー
    いつも応援ありがとうございますm(T▽T)m
    にほんブログ村テーマ 恋愛小説(オリジナル)へ
    恋愛小説(オリジナル)
    にほんブログ村テーマ 小説15禁・18禁(性描写あり)へ
    小説15禁・18禁(性描写あり)
    blogramによるブログ分析
    blogramランキング参加中!
    ↑当ブログ成分が
    解き明かされています(//∇//)






    2014.10.16設置



    最新記事
    検索フォーム
    全記事表示リンク

    全ての記事を表示する

    アクセスカウンター2012.6.28~
    ご訪問ありがとうございます
    現在の閲覧者数:
    リンク
    最新コメント
    カテゴリ
    月別アーカイブ