sazanamiの物語
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    縺曖 273

    「理由も分からないのに謝ったって、謝った事にならないと思わない?そんなの気持ちが籠もってないよ。」

    皇くんに言われて、僕はまた"ごめんなさい"を口にしてしまって居たと気付いた。

    「ごめ────」また言い掛けてハッとし、慌てて口を噤んだ。もう、どんな言葉を口にすればいいのかも分からなくなってしまった。

    「伸長くんは何がしたかったの?それを教えて。謝りに来た訳じゃないでしょう?だって謝る理由がない。」




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    縺曖 272

    もう一度"ごめんなさい"と謝りたい気持ちはあった。

    けれど、元気が無く、どこか一点をぼんやり凝視したままの皇くんに向かって、それは出来なかった。

    謝ったからと言って、相手の気持ちが治まらない時もある。

    簡単ではない。

    特に、好きな相手が、友人の態度のせいで気分を悪くして、自分の部屋から帰ってしまった時の気分の治し方なんて、どうすればいいのか分からない。



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    そうそうない 245 2016年4月2日のこと(4)

    「行きましょうか。」

    母は美和を玄関へ促した。

    僕もそれに付いて行く。

    「美和ちゃん、先にどうぞ。」と言う母に、

    「いえ、お母さんからどうぞ。」と美和が答えた。

    "お母さん"とはつまり僕の母だからそう呼んで居るのだろうけれど、

    "お義母さん"つまり姑と思って呼んで居てくれるのであれば、昨夜のプロポーズも嘘ではなくなる。

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    そうそうない 244 2016年4月2日のこと(3)


    恋愛小説(純愛)


    朝食後、僕は一人、戻った自分の部屋でこっそり大きな溜め息を吐き、肩を落として居た。

    それは、今日、美和と二人で出掛けるという役目を、母に奪われて居たからだ。

    明日帰ると言う美和との今日の約束を先に取り付けて居たのは僕ではなく母の方だった。

    『───という訳で、今日のお昼は美和ちゃんとどこかで食べて、午後は一緒にお茶飲んで帰って来るから。いいわよね?元啓』

    駄目と言えば、僕に譲ってくれるかもしれないが、美和は気にするだろう。

    正月に両親揃って訪ねて来た時に、すでに美和と遊びに行く約束をして居たのは、僕も憶えて居る。

    だから今日、僕の入り込む余地は無かった。

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    縺曖 271

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    オリジナルBL小説・・・ストーリー系

    覚悟して入った皇くんの部屋のどこにも、イサダさんの姿は無かった。

    お手洗いかな?と思ったけれど、さっきあったイサダさんの鞄が無くなっている事に気付き、

    「イサダさん、帰ったの?」とぽつり訊くと、

    「帰った。」ムスッとした皇くんの声が耳に届いた。

    「ごめんね・・・」


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    縺曖 270


    BL小説

    「隠さなくていいよ。」と先生が言った時、

    コンコン、と部屋の扉がノックされた。

    僕はハッとしてそちらに意識を向けると、パシャッ、またシャッター音がした。

    しかし、すぐにそんな事は気にならなくなってしまう。

    「朝臣、何してんの?」

    部屋の入口に立って居たのが皇くんだったから。



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    縺曖 269


    BL小説

    カシャッ。

    小さな音に気が付いて、ハッとすると、先生が僕に向かってスマートフォンを構えて居るのが分かった。

    「えっ?」と戸惑った瞬間にカシャッ。

    先生がシャッターを切った。

    「ごめんごめん、先輩がいい顔してたから撮っちゃった。いいよね?」

    「いい顔って、そんな・・・」

    正直、僕の顔は"華が無い"と言われる、冴えない顔つき。

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    プロフィール

    碧井 漪

    Author:碧井 漪
    絵師 西洋蔦(ib)さんと共に更新中


    作品の著作権は
    sazanami&ibにあります。
    無断転載は禁止しています。



    ☆総合目次☆

    *乙女ですって 相関図*

    *近男 登場人物紹介*

    *SとS 家系図*

    *恋愛小説 官能小説 作品一覧
    +覚書 2017.2*

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